問題
GPLの下で公開されたOSSを使い,ソースコードを公開しなかった場合にライセンス違反となるものはどれか。
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答え合わせ
- A
- B
- C
- D
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
答えは c「OSSの入手,改変,販売をすべて自社で行っている」 です。
GPLは「自由に使ってよいけれど、改変したものを人に配る(販売も含む)なら、そのソースコードも公開してね」という約束のライセンスです。
c はGPLのOSSを自分で改変して販売しているので、ソースコードを公開しないと約束違反になります。
👉 覚え方:GPLの公開義務は「改変+配布(頒布)」がそろったときに発生。
ほかの選択肢:a OSSとつなぐインタフェースを別に作って売るだけ/b 改変しても社内で使うだけで配っていない/d テストの道具に使っただけで、売る製品にOSSは入っていない。
なぜこれが正解か
正解は c。GPL(GNU General Public License)はコピーレフト型のライセンスで、GPLのプログラムやそれを改変・組み込んだ派生物を頒布(有償の販売・無償の配布を含む)するときに、ソースコードを入手できるようにする義務を課す。c はOSSを入手して改変し、その成果物を自社で販売している=改変物を頒布しているので、ソースコードを公開しなければライセンス違反になる。なお、GPLは販売そのものを禁止していない。有償で売ってもよいが、ソースコードの提供が条件になる。
各選択肢の解説
- a:OSS本体ではなく、OSSと自社ソフトをつなぐインタフェースを独自に開発して販売している。GPLのコードを改変・同梱して頒布していなければ、自社開発部分のソースコードを公開する義務は生じない。
- b:改変を他社に委託しても、成果物を自社内で使うだけなら第三者への頒布にあたらず、公開義務は生じない。
- c:改変したOSSを販売=頒布しているので、ソースコードの公開が必要(正解)。
- d:OSSは性能テストの道具として使っただけで、販売する自社ソフトにはGPLのコードが含まれていない。公開義務は生じない。
覚え方・ひっかけ注意
GPLの義務は「改変+頒布」で発動し、社内で使うだけなら自由。「使っただけ」「つないだだけ」「社内で使うだけ」は違反にならない、と整理する。寛容型のMIT・BSD・Apacheライセンスは、ソースコードを公開しなくても再配布できる点が対照的。
理論的背景
OSSライセンスは大きく3つに分類される:(1) コピーレフト型(GPL/AGPL):派生物にも同じライセンスを強制、(2) 準コピーレフト型(LGPL/MPL):ファイル単位またはライブラリのリンク方式で適用範囲を限定、(3) 寛容型(MIT/BSD/Apache):著作権表示のみで再配布・改変自由。GPLの「ウイルス性」とも呼ばれる伝染力は、企業にとって最大の法務リスクであり、ライセンス監査ツール(FOSSology、Black Duck、Snyk Open Source)で組込みOSSを把握するのが実務の常識。
実務での使われ方
Linuxカーネル・GCC・GIMPなどGPL。ライブラリレベルではLGPL(glibc、Qt)。Apache HTTPサーバ・Hadoopなどは寛容型のApache License 2.0で、特許条項を含む点が現代的。クラウドサービス事業者対策としてAGPL(ネットワーク経由の利用も「頒布」とみなす)が制定された経緯も理解しておきたい。
試験での位置づけ
FE科目Aではライセンス区分の定義問題が頻出。応用情報・ITストラテジストでは法務リスクや調達ガイドラインの観点で出題。情報処理安全確保支援士ではOSS脆弱性管理(SBOM=Software Bill of Materials)との関連で問われる。
選択肢の発展補足
デュアルライセンス戦略(MySQLが代表例:GPL版と商用版を併売)、SPDX識別子(Software Package Data Exchange)でのライセンス表現、コンプライアンス違反訴訟(Cisco/Linksys vs FSF、VMware vs Hellwigなど)の事例も近年のトレンド。経済産業省「OSSライセンス比較」資料はFE午後の題材になることも多く、コピーレフトの強さ順「AGPL > GPL > LGPL > MPL > Apache > MIT/BSD」を覚えておくと応用が利く。
出典と作り方
出典:IPA(情報処理推進機構)公式 基本情報技術者試験 平成21年度 秋期 問21/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビ独自の3段階の解説(初級・標準・上級)です。

