基本情報 令和元年度 秋期 問24:テクノロジ系に関する問題
H.264/MPEG-4 AVC の説明として, 適切ながものはどれか。
- a5.1チャンネルサラウンドシステムで使用されている音声圧縮技術 携帯電話で使用されている音声圧縮技術
- bディジタルカメラで使用されている静止画圧縮技術
- cワンセグ放送で使用されている動画圧縮技術
- dH へ コパ正答
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答えは d「ワンセグ放送の動画圧縮技術」 です。
H.264/MPEG-4 AVCは、動画を小さくまとめる(圧縮する)技術。
ワンセグ放送(携帯テレビ)、地上デジタル放送、Blu-rayの動画、YouTube、Web動画など、動画ならどこでも使われる定番技術です。
👉 覚え方:H.264=動画圧縮の業界標準。
ほかの選択肢:a/b の音声圧縮=AAC、MP3/c 静止画圧縮=JPEG/の話。
なぜこれが正解か
正解は d。H.264/MPEG-4 AVC(Advanced Video Coding)は、ITU-T(H.264)とISO/IEC MPEG(MPEG-4 Part 10)が共同策定した動画圧縮規格。前世代MPEG-2より約2倍の圧縮効率を持ち、ワンセグ放送(携帯機器向けデジタルTV)、地上デジタル放送、Blu-ray、YouTube、Web動画配信で広く採用された。
各選択肢の解説
- a 5.1チャンネルサラウンドの音声圧縮:Dolby Digital(AC-3)/AAC等の音声コーデック。
- b 携帯電話の音声圧縮:AMR、CELP、SBC等の音声コーデック。
- c デジタルカメラの静止画圧縮:JPEG(ISO/IEC 10918)/HEIF等。
覚え方・ひっかけ注意
主要メディア圧縮規格を整理:
- 動画:MPEG-2/H.264(MPEG-4 AVC)/H.265(HEVC)/AV1/VP9
- 静止画:JPEG/PNG/GIF/WebP/HEIF/AVIF
- 音声:MP3/AAC/Dolby Digital/FLAC/Opus
H.264は「動画」と即答できるよう紐づける。
理論的背景
H.264/MPEG-4 AVCは2003年策定。動画圧縮の基本要素:
- イントラ予測:同一フレーム内の隣接画素から予測(Iフレーム)
- インター予測:時間方向の動き補償(Pフレーム=前方参照、Bフレーム=両方向参照)
- 整数変換(4×4整数DCT):量子化誤差を低減
- CABAC/CAVLC:エントロピー符号化
- デブロッキングフィルタ:ブロック歪み除去
- 可変ブロックサイズ動き補償:16×16から4×4まで
プロファイル/レベル
- プロファイル:機能セット(Baseline、Main、High、High10、High4:2:2、High4:4:4 Predictive、ScalableExtension等)
- レベル:解像度・ビットレート上限(Level 4.0=1080p30、Level 5.1=4K30相当)
- SVC(Scalable Video Coding):時空間・品質スケーラブル
- MVC(Multiview Video Coding):3D/立体視
後継規格と発展
- H.265/HEVC(2013):H.264比2倍の圧縮効率。4K/8K配信に活用
- H.266/VVC(2020):HEVC比2倍の効率
- AV1(2018、Alliance for Open Media):オープン・ロイヤリティフリー
- VP9(Google):YouTube/Web向け
- AVS3(中国国家規格)
特許プール(MPEG LA、Via LA、Velos Media)とロイヤリティ問題がオープン規格AV1台頭の背景。
実務での使われ方
- 配信プラットフォーム:YouTube、Netflix、Amazon Prime、Hulu、Disney+ いずれもH.264/H.265/AV1のハイブリッド配信
- ライブ配信:HLS(HTTP Live Streaming)、MPEG-DASHでH.264配信
- 会議システム:Zoom、Teams、Google Meetは独自最適化+VP9/AV1
- 監視カメラ:低帯域でも高画質、H.265普及
- GoPro/ドローン:H.264/H.265記録
- ハードウェアエンコーダ:NVIDIA NVENC、Intel Quick Sync、AMD VCE
試験での位置づけ
基本情報・応用情報のマルチメディア/ネットワーク分野で頻出。応用情報・ネットワークスペシャリストではストリーミングプロトコル(RTP/RTSP/HLS/DASH/WebRTC)、QoS、CDN設計と関連で出題。
選択肢の発展補足
音声圧縮の系譜:
- MP3(MPEG-1 Audio Layer 3):1993年、音楽配信革命の原動力
- AAC(Advanced Audio Coding):MP3後継、iTunes/YouTube標準
- AC-3(Dolby Digital):5.1ch映画音声
- DTS/DTS-HD:BD音声
- Opus:ストリーミング・通話向けロイヤリティフリー
JPEGは離散コサイン変換(DCT)+量子化+ハフマン符号化が基本構造で、H.264の静止画版(Intra)と同様の枠組み。動画は時間方向冗長性、静止画は空間方向冗長性を取り除くという観点で対比理解できる。
出典:IPA(情報処理推進機構)公式 基本情報技術者試験 令和元年度 秋期 問24/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビによる独自AI解説です。