基本情報 令和7年度 科目A 問17:テクノロジ系に関する問題
インターネット上の生成AI サービスを利用する際に,オプトアウトを設定するこ とはどのような場合に有効か。
- a個々の利用者が,自身が生成AI から得た情報に対して,著作権を主張したい場 合
- b個々の利用者が入力した情報を,生成AI の学習に利用させたくない場合正答
- c個々の利用者が入力した情報を,生成AI を通じて,他の利用者にも知ってほし い場合
- d生成AI から得た情報の信ぴょう性を高めたい場合
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答えは b です。
生成AI(ChatGPTなど)に何か質問すると、その質問内容がAIの“勉強材料”として使われちゃうことがあります。「勝手に教材にしないで!」と断る設定がオプトアウトです。
たとえば仕事のヒミツ情報をうっかり入力した時、「これは学習に使わないで」とお願いするスイッチ、というイメージ。
👉 覚え方:「オプトアウト」=外に出る=学習から外れる。
ほかの選択肢:a 著作権の主張は別の話/c みんなに知ってほしいなら逆に入れる設定/d 信ぴょう性アップは設定じゃなく自分でファクトチェックする話。
なぜこれが正解か
正解は b。生成AIサービスにおけるオプトアウトとは、利用者が入力したデータ(プロンプトやアップロードファイル)をサービス提供者がモデルの再学習や改善に利用することを拒否する設定。デフォルトで学習に使われる仕様の場合、機密・個人情報の漏えいリスクを下げる重要な手段となる。
各選択肢の解説
- a 著作権主張:生成物の著作権有無は法解釈・規約の問題で、オプトアウト設定とは無関係。
- c 他利用者と共有:オプトアウトはむしろ共有を防ぐ方向で、選択肢の意図と逆。
- d 信ぴょう性向上:ハルシネーション対策は出典確認やRAGの話で設定機能ではない。
覚え方・ひっかけ注意
オプトイン=入る/オプトアウト=出る。「学習データの輪から出る=学習させない」と紐づける。メルマガの購読停止と同じ語感で覚えるとよい。業務利用ではAPI経由(多くは学習利用なしがデフォルト)かオプトアウト済み法人プラン選択が定石。
理論的背景・仕組みの詳細
オプトアウトは個人情報保護・データ自己決定権の概念に基づく同意モデルの一つ。生成AIにおける実装は事業者によって粒度が異なる:
- アカウント単位設定(ChatGPTの「すべての人のためにモデルを改善する」OFF)
- リクエスト単位ヘッダ/パラメータ(一部APIの`store=false`等)
- 法人プランの全件オプトアウト既定(OpenAI Enterprise、Anthropic Claude for Workなど)
オプトアウト済みでも、安全性監視・濫用検知のため一定期間ログ保持される場合があり、設定が「学習利用拒否≠完全な非保持」である点に注意。
実務での使われ方・関連規格/法令
日本の個人情報保護法は第三者提供のオプトアウト届出制度を持つ(2022年改正で要配慮個人情報は対象外)。EUのGDPRは「明示同意(オプトイン)原則」のためAI学習利用は別途同意が必要で、欧州向けサービスでは設計が異なる。経産省・総務省「AI事業者ガイドライン」(2024年)はデータ取扱いの透明性確保を求め、IPAの「テキスト生成AIの業務利用に関する技術検証」もオプトアウト設定を推奨。社内利用規程ではAPI経由+ログ保持期間明示が事実上の標準。
試験での位置づけ
FE科目Aではセキュリティ・法務領域に近年急増。生成AI関連の出題は2024年春期以降毎回出ており、「学習利用」「ハルシネーション」「プロンプトインジェクション」「シャドーAI」が頻出キーワード。応用情報・情報処理安全確保支援士ではDLPやIRMとの組合せ、AI事業者ガイドライン適用が問われる。
選択肢の発展補足
著作権論点(選択肢a)は文化庁「AIと著作権に関する考え方について」(2024)で、学習段階は著作権法30条の4で原則適法、生成段階は依拠性・類似性で判断される枠組みが示された。信ぴょう性向上(選択肢d)はRAG、ファクトチェック、システムプロンプトでの出典強制で対処するのが定石。
出典:IPA(情報処理推進機構)公式 基本情報技術者試験 令和7年度 科目A 問17/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビによる独自AI解説です。