基礎的な物理学及び基礎的な化学6熱量・比熱・熱膨張・熱移動

危険物乙四 基礎的な物理学及び基礎的な化学 問6:熱量・比熱・熱膨張・熱移動

熱の移動および熱膨張に関する次の記述のうち、**誤っているもの**はどれか。

  • 熱の移動には、伝導・対流・放射(ふく射)の3つの形態がある。
  • 一般に、金属は非金属(木材・空気など)に比べて熱伝導率が大きく、熱をよく伝える。
  • 対流は、液体や気体が温度差により流動して熱を運ぶ現象である。
  • 放射(ふく射)は、熱が電磁波として伝わるもので、間に物質がなくても伝わる。
  • 液体は温度が上がると体積が収縮するため、密閉容器に満たして貯蔵するのが安全である。正答
正答:液体は温度が上がると体積が収縮するため、密閉容器に満たして貯蔵するのが安全である。

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誤っているのはオです。液体は温まると体積が増える(膨張)ので、容器いっぱいに満たして密閉すると、あふれたり容器が破損したりして危険です。

  • ア(正): 熱の移動は伝導・対流・放射の3つ。
  • イ(正): 金属は熱をよく伝える(熱伝導率が大きい)。
  • ウ(正): 対流は液体・気体が流れて熱を運ぶ。
  • エ(正): 放射は電磁波で伝わる(真空でも伝わる)。
  • オ(誤): 液体は温まると膨張する。満タン密閉は危険。

「液体は加熱で膨張・容器に空間を残す」が安全の基本です。

標準試験対策の基準レベル

熱の移動と熱膨張:

  • ア(正): 熱の移動形態は伝導(物体内を伝わる)・対流(流体が流れて運ぶ)・放射(電磁波で伝わる)の3つ。
  • イ(正): 金属は自由電子が熱を運ぶため熱伝導率が大きく、木材・空気・水などの非金属より熱をよく伝える。
  • ウ(正): 対流は、温められた液体・気体が膨張して軽くなり上昇し、冷たい部分が下降する循環で熱を運ぶ。
  • エ(正): 放射(ふく射)は熱が赤外線等の電磁波として伝わる。間に物質がなくても(真空でも)伝わる(太陽熱が宇宙空間を越えて届く)。
  • オ(誤): 液体は温度が上がると体積が膨張する。密閉容器に満たして貯蔵すると、加熱時に膨張した液があふれたり容器を破損したりする。よって容器には膨張を見込んだ空間(空容積)を確保する。「収縮するから満タンが安全」は二重に誤りで、本問の正答。

危険物との関連: 引火性液体は気温上昇で膨張するため、運搬容器は内容積に対し一定割合以下に収納し、55℃で漏れない空間容積を確保する(運搬基準)。タンクにも空間を残す。

引っかけパターン: 液体の熱膨張を「収縮」とし、満タン密閉を「安全」とする(オ)。「加熱→膨張→空間確保」を固定。

上級誤答論破・根拠法令まで深掘り

【理論的背景】

熱は高温部から低温部へ移動し、その伝わり方には伝導・対流・放射の3形態があります。また物質は温度が上がると一般に体積が増える(熱膨張する)性質をもちます。固体・液体・気体のいずれも熱膨張しますが、特に液体は膨張率が大きく、密閉容器に満たした状態で加熱されると内圧上昇・あふれ・容器破損を招きます。危険物の貯蔵・運搬では、この熱膨張を見込んで容器に空間を残すことが安全の基本になります。

【実務・条文構造(物理的整理)】

熱の三移動:

  • 伝導: 物体内部を、粒子の振動が隣へ伝わって熱が移動。金属は自由電子により熱伝導率が大きく、非金属(木材・空気・水)は小さい。
  • 対流: 液体・気体が温度差で密度差を生じ、流動して熱を運ぶ。暖房・水の加熱・火災の煙の上昇など。
  • 放射(ふく射): 熱が赤外線等の電磁波として伝わる。媒体(物質)を必要とせず、真空でも伝わる。火災の輻射熱で離れた可燃物が加熱されるのも放射。

熱膨張:

  • 液体は温度上昇で体積が膨張する。膨張の割合は物質により異なる。
  • 密閉容器に液体を満たして加熱すると、膨張分の逃げ場がなく内圧が上がり、あふれ・容器破損・漏えいの危険。
  • 対策: 容器・タンクには膨張を見込んだ空間容積(空容積)を残す。運搬容器では、液体は内容積の一定割合以下に収納し、温度上昇時に漏れない空間を確保する(運搬基準・規則)。

危険物への接続:

  • 屋外貯蔵タンク・ドラム缶・運搬容器いずれも、満タンにせず空間を残すのは熱膨張対策。
  • 火災時の放射(輻射熱)は離れた危険物容器を加熱して内圧上昇・蒸気発生を招くため、保安距離・保有空地(延焼・輻射対策)の根拠にもなる。

【試験での位置づけ】

熱移動・熱膨張は物理化学で出ます。核心は(1)熱移動は伝導・対流・放射、(2)金属は熱伝導率大、(3)放射は真空でも伝わる、(4)液体は加熱で膨張→容器に空間を残す。引っかけは液体の膨張を「収縮」とし満タンを「安全」とする誤り、放射に媒体が必要とする誤りです。熱膨張は運搬容器の収納率・タンクの空間確保とリンクさせて覚えます。

【各選択肢の発展補足】

  • ア(正): 熱移動は伝導・対流・放射の3形態。
  • イ(正): 金属は熱伝導率が大きい。
  • ウ(正): 対流は流体の流動で熱を運ぶ。
  • エ(正): 放射は電磁波で伝わり真空でも伝わる。
  • オ(誤・正答): 液体は加熱で膨張。満タン密閉は危険。空間を残す。

【根拠】確立した物理学(熱の三移動・熱膨張)。

【補足】熱移動=伝導・対流・放射/金属は熱伝導率大/放射は真空でも伝わる/液体は加熱で膨張し容器に空間を残す(満タン密閉は危険)。

<!-- 監修確定 2026-06-03: 熱の三移動・金属は熱伝導率大・放射は真空でも伝わる・液体は加熱で膨張(容器に空間) は確立物理学と一致。正答オ(膨張を収縮とし満タンを安全=誤り)。誤りなし。 -->

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 確立した物理学(熱の三移動・熱膨張)。熱の移動は伝導・対流・放射の3形態。金属は熱伝導率が大きい。液体は温度上昇で体積が**膨張**する(収縮ではない)ため、容器には膨張を考慮した空間(空容積)を確保し、満タン密閉を避ける。 現行の消防法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。

関連論点

熱の移動・熱伝導と熱膨張頻出度B

基礎的な物理学及び基礎的な化学の他の問題

1
燃焼(引火点・発火点・燃焼範囲)
2
静電気
3
物質の三態・状態変化
4
密度・比重
5
熱量・比熱・熱膨張・熱移動
7
燃焼の三要素・燃焼形態

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