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法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

登録販売者 第2章 人体の働きと医薬品 問6|皮膚の三層構造と薬物の経皮吸収・角質層の役割

問題

登録販売者 | 第2章 人体の働きと医薬品 | (手引き令和8年4月版・令和8年5月施行改正反映)

皮膚の構造と薬物の経皮吸収に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはどれか。

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答え合わせ

正解は ウ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

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解説

正答はウ(誤っているもの)です。

塗り薬や貼り薬の成分が皮膚から血液中へ移行する量は、通常は比較的少ないものの、使う面積や回数・頻度によっては全身に作用が現れることがあります。「全身作用が現れることはない」と言い切るウは誤りです。

アは皮膚の3層構造と主な働きとして正しい内容です。イの角質層は、ケラチン(タンパク質)でできた角質細胞と、セラミドを主成分とする細胞間脂質で構成されています。エのステロイド外用薬による皮膚感染、オの皮膚の状態による浸透量の違いも、手引きのとおりです。

各選択肢の解説:

  • ア(正): 手引きは、皮膚は表皮、真皮、皮下組織の3層構造からなるとし、皮膚の機能として、身体の維持と保護(バリア機能)、体水分の保持、熱交換(体温を一定に保つ)、外界情報の感知(触覚、圧覚、痛覚、温度感覚等)を挙げています。
  • イ(正): 表皮は最も外側にある角質層と生きた表皮細胞の層に分けられます。角質層は、細胞膜が丈夫な線維性のタンパク質(ケラチン)でできた板状の角質細胞と、セラミド(リン脂質の一種)を主成分とする細胞間脂質で構成されており、皮膚のバリア機能を担っています。手引きでは、皮脂は角質層の構成成分としてではなく、皮脂腺から毛穴へ排出される分泌物として説明されています。
  • ウ(誤・正答): 手引きは、皮膚表面から循環血液中へ移行する量は通常は比較的少ないとしたうえで、血液中に移行した有効成分は肝臓で代謝を受ける前に血流に乗って全身に分布するため、適用部位の面積(使用量)や使用回数、その頻度などによっては全身作用が現れることがあるとしています。
  • エ(正): 外用のステロイド性抗炎症成分は患部局所の炎症を抑える一方、末梢組織の免疫機能を低下させる作用も示し、細菌、真菌、ウイルス等による皮膚感染(みずむし・たむし等の白癬症、にきび、化膿症状)や持続的な刺激感の副作用が現れることがあります。
  • オ(正): 有効成分が皮膚から浸透して体内の組織で作用する医薬品の場合、浸透する量は皮膚の状態、傷の有無やその程度などによって影響を受けます。加齢等により皮膚のみずみずしさが低下すると、有効成分が浸潤・拡散しにくくなります(手引き 脚注42)。

【皮膚の構造から外用薬の吸収・副作用までを1本につなぐ】

1. 皮膚の3層と、それぞれの役割(手引き 第2章Ⅰ-3-1))

層手引きの説明
表皮最も外側の角質層と、生きた表皮細胞の層に分けられる。表皮の最下層にあるメラノサイトがメラニン色素を産生し、紫外線から皮膚組織を防護する
真皮線維芽細胞と、そこで産生されたコラーゲン、フィブリリン、エラスチン等からなる結合組織の層で、皮膚の弾力と強さを与える。毛細血管や知覚神経の末端が通っている
皮下組織脂肪細胞が多く集まって皮下脂肪層となり、外気の熱や寒さ・衝撃から体を守り、エネルギー源を蓄える

2. 角質層と皮脂を混同しない(イ)

角質層は「ケラチンでできた角質細胞」と「セラミド(リン脂質の一種)を主成分とする細胞間脂質」で構成され、皮膚のバリア機能を担います。一方、皮脂は皮脂腺の腺細胞自身が分泌物となって毛穴から排出されるもので、皮膚を潤いのある柔軟な状態に保ち、外部からの異物に対する保護膜として働きます。「角質層=ケラチン+皮脂」とする記述は、セラミドを皮脂に差し替えた誤りになります。

3. 皮膚からの吸収と全身作用(ウ・オ、手引き 第2章Ⅱ-1)③)

  • 皮膚に適用する医薬品は、適用部位に対する局所的な効果を目的とするものがほとんど
  • 皮膚から浸透して作用する医薬品の浸透量は、皮膚の状態、傷の有無やその程度などで変わる。加齢等で皮膚のみずみずしさが低下すると、有効成分が浸潤・拡散しにくくなる
  • 循環血液中へ移行する量は通常は比較的少ないが、移行した成分は肝臓で代謝を受ける前に全身に分布するため、適用部位の面積(使用量)や使用回数、その頻度などによっては全身作用が現れることがある
  • アレルギー性の副作用は、適用部位以外にも現れることがある

ウは「比較的少ない」から「全身作用は現れない」へ飛躍させた誤りです。

4. ステロイド外用薬の注意点(エ、手引き 第3章Ⅹ-2))

  • 末梢組織の免疫機能を低下させる作用があり、細菌・真菌・ウイルス等による皮膚感染や持続的な刺激感が現れることがある
  • 水痘(水疱瘡)、みずむし、たむし等又は化膿患部は症状を悪化させるおそれがあるため、使用を避ける
  • 一時的な皮膚症状の緩和が目的であり、広範囲に生じた皮膚症状や、慢性の湿疹・皮膚炎を対象とするものではない
  • コルチゾンに換算して1g又は1mL中0.025mgを超えて含有する製品では、特に長期連用を避ける

補足として、MSDマニュアル(Principles of Topical Dermatologic Therapy)は、外用ステロイドの局所の副作用に皮膚萎縮、線条、細菌・真菌感染、ざ瘡様発疹を挙げ、顔などの薄い皮膚で特に問題になるとしています。

【試験での位置づけ】

角質層の構成(ケラチン+セラミド)と皮脂(皮脂腺の分泌物)の区別は、手引きの記述どおりに押さえておく必要があります。外用薬の全身作用は「少ないが、面積・回数・頻度によっては現れる」という条件付きの書き方を正確に覚えておくと、言い切り型の誤肢を見抜けます。

この問題の根拠根拠: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月一部改訂)第2章 Ⅰ-3-1)「外皮系」(手引き R8 PDF p43-44)、第2章 Ⅱ-1)「薬の生体内運命」③皮膚吸収(手引き R8 PDF p50)、第3章 Ⅹ-2)「痒み、腫れ、痛み等を抑える配合成分」(手引き R8 PDF p167)
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(各都道府県が公表する試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月一部改訂)第2章 Ⅰ-3-1)「外皮系」(手引き R8 PDF p43-44)、第2章 Ⅱ-1)「薬の生体内運命」③皮膚吸収(手引き R8 PDF p50)、第3章 Ⅹ-2)「痒み、腫れ、痛み等を抑える配合成分」(手引き R8 PDF p167) 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(2026版相当)に準拠し、章節を明記しています。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。出題範囲・法令・手引きは改正されることがあるため、最新の内容は各都道府県・厚生労働省の公式情報をご確認ください。

この問題の関連トピック

  • 皮膚の三層構造と薬物の経皮吸収・角質層の役割
  • 頻出度B

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