平成24年度 秋期38テクノロジ系

基本情報 平成24年度 秋期 問38:テクノロジ系に関する問題

電子メールシステムで使用されるプロトコルである POP3 の説明として, 適切なも のはどれか。

  • aPPP のリンク確立後に, 利用者 ID とパスワードによって利用者を認証するとき に使用するプロトコルである。
  • bメールサーバ間でメールメッセージを交換するときに使用するプロトコルである。
  • cメールサーバのメールボックスから電子メールを取り出すときに使用するプロト コルである。正答
  • d利用者が電子メールを送るときに使用するプロトコルである。
正答:Cメールサーバのメールボックスから電子メールを取り出すときに使用するプロト コルである。

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答えは c です。

メールには「送る」と「受け取る」で別々の仕組みがあります。

  • 送るとき:SMTP(運ぶ手順)
  • 受け取るとき:POP3 や IMAP4(取りに行く手順)

POP3はメールサーバの自分の郵便受けからメールを取り出して、自分のPCに持ってくる仕組み。郵便屋さんが配達するのではなく、自分でポストに取りに行くイメージ。

👉 覚え方:「POP=Post Office Protocol=郵便局から受け取る」。

ほかの選択肢:a はPAP/CHAP(パスワード認証)/b はSMTP(メール送信・サーバ間配送)/d もSMTP(送信)の話。

標準試験対策の基準レベル

なぜこれが正解か

正解は c。POP3(Post Office Protocol version 3、RFC 1939)は、メールサーバ上のメールボックスから利用者の端末へ電子メールをダウンロードするための受信専用プロトコル。標準TCPポート110、SSL/TLS暗号化版はPOP3S(995)。

各選択肢の解説

  • a PPP接続後のID/パスワード認証 → PAP(Password Authentication Protocol)/CHAP
  • b メールサーバ間のメッセージ交換 → SMTP(送信プロトコル)
  • d 利用者がメールを送信する際のプロトコル → SMTP(厳密にはサブミッションポート587)。

覚え方・ひっかけ注意

メールの流れ:「送信者MUA → SMTP → 送信者MTA → SMTP → 受信者MTA(メールサーバ)」「受信者MUA ← POP3 or IMAP4 ← 受信者MTA」。POP3はダウンロード型(サーバから削除)、IMAP4はサーバ常駐型(複数デバイスから閲覧可)。スマホ・複数端末利用が当たり前の現代はIMAP4が主流。

上級誤答論破・背景理論まで深掘り

理論的背景

POP3はRFC 1939で規定されたシンプルなテキストベースプロトコル。状態遷移は AUTHORIZATION(認証) → TRANSACTION(メール操作) → UPDATE(変更確定) の3フェーズ。主要コマンド:USER/PASS(認証)、STAT(メール数取得)、LIST(メール一覧)、RETR(取得)、DELE(削除マーク)、QUIT(更新確定)。デフォルトでは取得後にサーバから削除する「ダウンロード型」のため、複数デバイス利用に向かない。APOPコマンドでパスワードをMD5チャレンジレスポンス化(旧式)。現在はSSL/TLS化された POP3S(TCP 995)の利用が推奨。

実務での使われ方

対比すべきは IMAP4(RFC 3501、TCP 143、IMAPS=993)。IMAP4はサーバ上にメールを保持しつつ操作(フォルダ階層、フラグ管理、部分取得)が可能で、Gmail・iCloud・Office365などのWebメールはIMAP4が標準。POP3はリソース節約型ガラケー時代に人気だったが、現代ではIMAP4または専用Webメール(HTTPSのIMAP相当API)が主流。Microsoft Exchange の MAPI/RPC、Office365 の Microsoft Graph API、Gmail の Gmail API は独自プロトコルでより高機能。

試験での位置づけ

FE・APネットワーク分野で頻出。SMTP/POP3/IMAP4のポート番号と役割、暗号化版(SMTPS/POP3S/IMAPS)、メール認証技術(SPF/DKIM/DMARC)、サブミッションポート587、STARTTLSによる暗号化開始と併せて押さえる。応用情報・NWスペシャリストではメール配送過程の詳細、各プロトコルのコマンドシーケンス、なりすまし対策まで踏み込む。

選択肢の発展補足

PPP(Point-to-Point Protocol)はRFC 1661規定のデータリンク層プロトコルで、ダイヤルアップ・ADSL・PPPoEで利用。認証にPAP(平文)/CHAP(チャレンジレスポンス)を使い、CHAPの方が安全。SMTP(b/d)はTCP 25(MTA間)と587(MUA→MTA、サブミッション)を使い分け、近年は OP25B(Outbound Port 25 Blocking) スパム対策で25番がISPで遮断され、認証付き587番(SMTP-AUTH)使用が必須。SMTPS(465)はTLS暗号化版で、OAuth 2.0認証(Gmail等)も増加中。

出典・引用について

出典:IPA(情報処理推進機構)公式 基本情報技術者試験 平成24年度 秋期38/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビによる独自AI解説です。

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