基本情報 令和元年度 秋期 問58:マネジメント系に関する問題
システムテストの監査におけるチェックポイントのうち, 最も適切ながものはどれ か。 テストケースが網羅的に想定されていること テスト計画は利用者側の責任者だけで承認されていること テストは実際に業務が行われている環境で実施されていること テストは利用者側の担当者だけで行われていること H さい 問59 情報システム部が開発して経理部が運用している会計システムの運用状況を, 経 営者からの指示で監査することになった。この場合におけるシステム監査人につい ての記述のうち, 最も適切かものはどれか。
- a会計システムは企業会計に関する各種基準に準拠すべきなので, システム監査 人を公認会計士とする。正答
- b会計システムは機密性の高い情報を扱うので, システム監査人は経理部長直属 とする。
- cシステム監査を効率的に行うために, システム監査人は情報システム部長直属 とする。
- d独立性を担保するために, システム監査人は情報システム部にも経理部にも所 属しない者とする。
AI解説(初心者・標準・上級)
理解度に合わせて3レベルの解説を無料で読めます。
答えは d「監査人は情報システム部にも経理部にも所属しない者」 です。
監査人は「独立した第三者」じゃないと意味がありません。
例えると、自分のテストを自分で採点したらアマアマになりますよね。だから、関係ない人にチェックしてもらうのが鉄則。
👉 覚え方:監査人は身内じゃダメ、独立性が命。
ほかの選択肢:a 公認会計士限定=過剰/b 経理部長直属=独立性なし/c 情報システム部長直属=独立性なし。
なぜこれが正解か
正解は d。システム監査の最重要原則は独立性(Independence)。監査対象(情報システム部・経理部)に所属する者は利害関係があり、客観的な監査ができない。経営者直属または外部監査法人に依頼するのが標準。
各選択肢の解説
- a 公認会計士に限定:会計士は会計監査の専門家だが、システム監査には情報技術の専門性が必要。資格限定は不適切。
- b 経理部長直属:経理部の業務を監査するのに経理部長直属では独立性なし。利害相反。
- c 情報システム部長直属:情報システム部を監査するのに同部長直属では独立性なし。
覚え方・ひっかけ注意
システム監査人の3要件:
1. 独立性:監査対象から組織的・身分的に独立
2. 専門性:システム監査に必要な知識・スキル
3. 客観性:偏見なく事実に基づく判断
「監査人は誰の直属か」を見て、監査対象部署と関係があれば即誤り。経営者直属または外部監査が正しい配置。
理論的背景
システム監査の根拠は経済産業省システム監査基準/システム管理基準(2018改訂)。独立性は監査人の能力・適格性とともに最重要要件で、外観上の独立性(第三者から見て利害関係なし)と精神的独立性(実態として偏見なし)の両方が求められる。国際的にはISACA(情報システム監査統制協会)のCISA(Certified Information Systems Auditor)資格、ITAF(IT Audit Framework)が標準。
監査の種類
- 内部監査:自社内の監査人(独立性確保のため経営者直属・取締役会直属が標準)
- 外部監査:監査法人・コンサルティング会社
- 会計監査:公認会計士による財務諸表監査
- 業務監査:業務プロセスの妥当性監査
- 情報セキュリティ監査:ISMS、Pマーク、PCI-DSS等の認証審査
- システム監査:情報システム全般
監査プロセス(システム監査基準)
1. 監査計画:監査範囲、目的、リソース、スケジュール
2. 予備調査:監査対象の概要把握
3. 本調査:証跡収集(インタビュー、文書レビュー、ログ分析、システム動作確認)
4. 評価・結論:基準との比較、不備の特定
5. 監査報告:監査報告書作成、経営者への提出
6. フォローアップ:是正措置の実施確認
監査証拠と監査手続
- 証跡(Evidence):監査人が結論の根拠とする情報
- CAAT(Computer Assisted Audit Techniques):データ抽出ツール(ACL、IDEA)、ログ分析、自動化
- 継続的監査(CCM/Continuous Auditing):リアルタイム異常検知
- 3線防衛モデル:①現業(自己統制)②リスク管理・コンプライアンス③内部監査
日本企業のガバナンス
- 金融商品取引法(J-SOX):上場企業に内部統制報告書を義務付け
- コーポレートガバナンス・コード:東証上場企業向け原則
- 監査役会/監査等委員会/監査委員会:会社法上の機関
- 経営者の責任:内部統制構築・運用・評価責任
試験での位置づけ
基本情報・応用情報・システム監査技術者・公認情報システム監査人(CISA)で必須。直近はサイバーセキュリティ経営ガイドライン、サプライチェーン監査、DXガバナンス・コードと絡めて出題。
選択肢の発展補足
外部監査法人の選定では、監査品質・専門性・独立性を評価。コンサルティングと監査の両立は「利益相反」リスクのため、SOX法やJ-SOX法で厳格な分離が求められる(同一監査法人が監査と非監査業務を同時提供する範囲は制限)。クラウド利用拡大に伴い、SOC 1/SOC 2 Type II報告書(AICPA SSAE 18)、ISO/IEC 27001/27017/27018認証等の第三者保証が、自社監査の補完として活用される。
出典:IPA(情報処理推進機構)公式 基本情報技術者試験 令和元年度 秋期 問58/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビによる独自AI解説です。