基本情報 平成31年度 春期 問55:マネジメント系に関する問題
サービスマネジメントのプロセス改善におけるベンチマーキングはどれか。
- aIT サービスのパフォーマンスを財務, 顧客, 内部プロセス, 学習と成長の観点 から測定し, 戦略的な活動をサポートする。
- b業界内外の優れた業務方法 (ベストプラクティス) と比較して, サービス品質 及びパフォーマンスのレベルを評価する。正答
- cサービスのレベルで可用性, 信頼性, パフォーマンスを測定し, 顧客に報告す る。
- d強み, 弱み, 機会, 脅威の観点から IT サービスマネジメントの現状を分析する。
AI解説(初心者・標準・上級)
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答えは b です。
ベンチマーキングは、「他のうまくいってる会社や業界トップを参考にして、自社を比べて改善する」やり方です。
スポーツで例えると「金メダリストのフォームを真似て自分もうまくなる」感じ。
👉 覚え方:ベンチマーク=お手本と比較して学ぶ。
ほかの選択肢:a 4視点で測定=BSC(バランススコアカード)/c 可用性・信頼性測定=SLM/サービス報告/d SWOT分析。
なぜこれが正解か
正解は b。ベンチマーキングは業界内外のベストプラクティス(優れた業務方法)と自社を比較し、サービス品質・パフォーマンスの差異を分析して改善する手法。Xerox社が1980年代に体系化し、サービスマネジメント・経営管理で広く用いられる。
各選択肢の解説
- a 財務・顧客・内部プロセス・学習成長の4視点測定:バランススコアカード(BSC)。
- c サービスレベルで可用性・信頼性・パフォーマンスを測定し顧客報告:SLM(サービスレベル管理)/サービス報告。
- d 強み・弱み・機会・脅威で現状分析:SWOT分析。
覚え方・ひっかけ注意
サービスマネジメント関連の主要分析手法:
- ベンチマーキング:他社比較
- BSC:4視点バランス評価
- SWOT:内外環境分析
- PEST:マクロ環境分析
- 5フォース:業界構造分析
「比較」がキーワードならベンチマーキング。「測定」「報告」はSLMとの混同に注意。
理論的背景
ベンチマーキングはRobert Campの『Benchmarking』(1989)で体系化。実施プロセスは①計画(ベンチマーク対象・指標設定)②情報収集(比較対象から実績データ取得)③分析(差異と原因の特定)④適応(改善策を自社に実装)⑤継続的改善の5段階。
ベンチマーキングの種類
- 内部ベンチマーキング:自社の他部門・他拠点と比較。導入容易だが視野狭い
- 競合ベンチマーキング:直接競合と比較。データ入手が困難
- 機能ベンチマーキング:業界外でも同機能の優良企業と比較(物流ならAmazon等)
- ジェネリック/プロセスベンチマーキング:業界・機能横断で普遍的優良プロセスを学ぶ
サービスマネジメントでの位置づけ
ITサービスマネジメント(ITIL 4/ISO/IEC 20000)の継続的改善(CSI:Continual Service Improvement)プラクティスで、現状把握→ギャップ分析→改善計画のサイクルにベンチマーキングが組込まれる。サービスレベル管理(SLM)でSLAの目標値設定にも業界ベンチマーク値を参考にする。
実務での使われ方
- コールセンタKPI:AHT(平均処理時間)、CSAT、FCR(一次解決率)を業界平均と比較
- ITコストベンチマーク:Gartner、IDCのIT支出比較レポート活用
- DevOpsメトリクス:DORAの4キーメトリクス(デプロイ頻度、リードタイム、変更失敗率、MTTR)でElite/High/Medium/Low企業と比較
- クラウド利用率/ユニットエコノミクス:FinOps成熟度モデルで業界比較
試験での位置づけ
基本情報・応用情報のサービスマネジメント/経営戦略分野で頻出。ITサービスマネージャ/ITストラテジスト試験では具体的KPI設計とベンチマーク活用が論述題材。
選択肢の発展補足
BSC(Kaplan & Norton、1992)は財務指標偏重を補正し、戦略マップと連動して戦略実行を可視化する。SWOTは内部要因(強み・弱み)と外部要因(機会・脅威)の4象限で、TOWSマトリクスに発展させると具体戦略導出ができる。SLMはSLA/OLA/UC(Service/Operational/Underpinning Contract)の階層構造で運用される点も応用情報で問われる発展論点。
出典:IPA(情報処理推進機構)公式 基本情報技術者試験 平成31年度 春期 問55/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビによる独自AI解説です。