問題
シュリンクラップ契約において,ソフトウェアの使用許諾契約が成立するのはどの時点か。
キーボード:1〜4で選択
答え合わせ
- A
- B
- C
- D
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
答えは c「ソフトウェアの入ったDVD-ROMの包装を解いた時点」 です。
シュリンクラップ契約は、ソフトウェアのパッケージに「包装(ラップ)を破ったら、使用許諾契約に同意したものとみなします」と書いておく契約方式です。
いちいち契約書にサインしなくても、包装を開けた時点で契約が成立したとみなされます。
👉 覚え方:シュリンクラップ=包装フィルム。開けたら同意。
ほかの選択肢:a 代金の支払い/b DVD-ROMの受取り/d PCへのインストール の時点ではない。
なぜこれが正解か
正解は c。シュリンクラップ契約は,パッケージソフトウェアの外装に使用許諾条件を表示し,「包装(シュリンクラップ:熱で収縮させた包装フィルム)を開封した時点で,使用許諾条件に同意したものとみなす」とする契約方式である。したがって,使用許諾契約が成立するのは,DVD-ROMの包装を解いた時点である。
各選択肢の解説
- a 誤り:代金の支払いは売買契約に関わる行為で,使用許諾契約の成立時点ではない。
- b 誤り:DVD-ROMを受け取っただけでは,使用許諾条件に同意したとはみなされない。
- c 正しい:包装を解いた時点で同意したものとみなされる。
- d 誤り:インストール時に画面で同意を求める方式はクリックラップ(クリックオン)契約で,シュリンクラップ契約とは別の方式。
覚え方・ひっかけ注意
シュリンクラップ=開封で同意,クリックラップ=画面の「同意する」ボタンで同意。ソフトウェアは「購入」しても著作権は移らず,使用する権利(使用許諾)を得るだけ,という点もあわせて押さえる。
理論的背景
ソフトウェアの取引では,利用者は著作物の複製物を購入しても著作権そのものを取得するわけではなく,著作権者から使用許諾(ライセンス)を受けて利用する。大量販売されるパッケージソフトでは,利用者ごとに契約書を交わすことが現実的でないため,シュリンクラップ契約やクリックラップ(クリックオン)契約のように,開封やボタン操作などの行為によって使用許諾条件への同意を表したものとみなす方式が用いられてきた。ただし,こうした約款型の契約の効力は,条件が事前に表示され利用者が認識できる状態にあったかなどによって判断され,一方的に利用者に不利な条項は無効とされる場合がある。民法の定型約款の規定も関係する。
実務での使われ方
現在はダウンロード販売やクラウドサービスが主流で,インストール時や利用登録時に利用規約を表示し「同意する」を選ばせるクリックラップ型が一般的である。企業がソフトウェアを導入する際は,インストール台数,利用者数,再配布の可否,期間などのライセンス条件を管理し,ライセンス違反を防ぐソフトウェア資産管理(SAM)が求められる。
試験での位置づけ
基本情報・ITパスポートでは,シュリンクラップ契約・クリックラップ契約の成立時点,ボリュームライセンス,サイトライセンス,OSSライセンスなどの区別が出題される。応用情報では,著作権法,不正競争防止法,下請法などの知的財産・取引関連法規と合わせて問われる。
選択肢の発展補足
a の代金支払いや b の受取りは,商品の売買(複製物の引渡し)に関わる時点であり,使用許諾の同意とは別の行為である。d のインストール時の同意は,画面上で利用規約を表示して同意ボタンを押させるクリックラップ契約の成立時点にあたる。契約方式の名称(シュリンク=包装,クリック=画面操作)と同意の行為を結び付けて覚えるとよい。
- 民法e-Govで原文を読む
- 著作権法e-Govで原文を読む
- 不正競争防止法e-Govで原文を読む
出典と作り方
出典:IPA(情報処理推進機構)公式 基本情報技術者試験 令和元年度 秋期 問79/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビ独自の3段階の解説(初級・標準・上級)です。

