基本情報 2022 サンプル問題 問26:テクノロジ系に関する問題
1.5 M ビット/秒の伝送路を用いて12 M バイトのデータを転送するのに必要な伝送 時間は何秒か。ここで,伝送路の伝送効率を50%とする。
- a16
- b32
- c64
- d128正答
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答えは d「128秒」 です。
計算をやさしく順番に:
1. データの大きさをビットに統一:12Mバイト × 8 = 96Mビット(バイト→ビットは×8)
2. 実効速度を計算:1.5Mbps の伝送路、効率50% なので、実際に使えるのは 1.5 × 0.5 = 0.75Mbps(半分しか使えない)
3. 時間 = 量 ÷ 速度:96 ÷ 0.75 = 128秒
👉 覚え方:「バイト ↔ ビットは ×8」「効率 % は実効速度に掛ける」「時間=量÷速度」の3点セット。
「効率50%」を忘れて 96 ÷ 1.5 = 64秒(選択肢 c)にしてしまうのが典型ミス。「半分しか使えない=倍の時間がかかる」と覚えればOK。
なぜこれが正解か
正解は d。計算手順:
1. データ量をビットに換算:12 Mバイト × 8 bit/byte = 96 Mビット
2. 実効伝送速度:1.5 Mbps × 0.5(効率50%)= 0.75 Mbps
3. 所要時間:96 Mビット ÷ 0.75 Mbps = 128 秒
各選択肢の解説
- a 16秒:単位換算と効率の両方を誤った場合のひっかけ。
- b 32秒:効率を考慮せず、データ量計算をバイト単位のまま除算した誤答。
- c 64秒:データ量はビット換算したが効率50%を考慮し忘れた典型ミス(96÷1.5=64)。
- d 128秒:正答。
覚え方・ひっかけ注意
伝送時間 = データ量(bit) ÷ (回線速度(bps) × 伝送効率)
3大注意点:
1. 単位:bps は bit/秒。データがバイトなら ×8 必須
2. 伝送効率:「実効速度=公称速度×効率」で割る
3. 接頭辞:通信業界の M は1,000,000(10進)が一般的(記憶容量の Mi = 1,048,576 と区別)
伝送時間問題は必ず「単位・効率・接頭辞」の3点を機械的にチェック。
理論的背景
通信における伝送時間計算の基本式:
```
伝送時間 = データ量(bit) / 実効スループット(bps)
実効スループット = 公称帯域 × 伝送効率
```
伝送効率(utilization)が100%にならない理由:
- プロトコルオーバーヘッド:ヘッダ(Ethernet 14B、IP 20B、TCP 20B 等)が常にデータに付随
- ACK・再送:TCP のスライディングウィンドウ、再送待ち、ACK 待ち時間
- 物理層オーバーヘッド:プリアンブル、フレーム間ギャップ(IFG)
- 誤り訂正:FEC(前方誤り訂正)の冗長ビット
- 衝突・輻輳:CSMA/CD(旧Ethernet)、無線の干渉
実務での使われ方
- ファイル転送見積もり:DR(災害復旧)データのレプリケーション時間試算、バックアップウィンドウ設計。
- 動画ストリーミング:ビットレート ≤ 実効スループット を満たす設計(バッファリング戦略)。
- ネットワーク設計:QoS 設計でクラスごとの最低保証帯域を割当てる際、伝送効率を見込んで余裕を取る。
- クラウド料金試算:データ転送量×単価で AWS/Azure/GCP のエグレス料金(インターネット転送料)を見積もる際の前提。
試験での位置づけ
基本情報・応用情報のネットワーク分野・計算問題で頻出。スループット・レイテンシ・帯域幅・遅延時間(伝搬遅延・処理遅延・キュー遅延)の用語整理、TCP の RTT・ウィンドウサイズ計算、BDP(Bandwidth-Delay Product)まで応用情報・NW スペシャリストで深掘りされる。本問のような単純計算は基本情報の必修パターン。
選択肢の発展補足
- 接頭辞の罠:通信業界 M=10^6、記憶容量 Mi=2^20。ストレージ容量と通信速度の換算では使い分け注意。本問は通信なので10進 M。
- 効率の極端値:実運用の TCP は LAN で 90%超、WAN(高遅延)では数%まで低下することも。広帯域長距離回線(衛星等)では BDP が大きく、ウィンドウサイズが不足してスループット低下が起こる(TCP の long fat pipe 問題)。
- 関連計算:符号化効率(NRZ・マンチェスター符号等の物理層変調)、シャノン限界(C = B log2(1+S/N) )、ボー(baud)と bps の違いも応用情報で問われる。
- 時間短縮策:圧縮(実効データ量削減)、並列接続(複数 TCP セッション)、UDP ベースプロトコル(QUIC、UDT)等で実効スループット向上が現代的アプローチ。
出典:IPA(情報処理推進機構)公式 基本情報技術者試験 2022 サンプル問題 問26/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビによる独自AI解説です。