基本情報 2022 サンプル問題 問44:テクノロジ系に関する問題
アローダイアグラムの日程計画をもつプロジェクトの,開始から終了までの最少所 要日数は何日か。 A 2 C 1 B 2 D 4 G 3 3 F 1 I 2 E 2 H 4 J 凡例 作業名 所要日数
- a9
- b10
- c11
- d12 - 23 -正答
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答えは d 12日 です。
アローダイアグラム(PERT図)は、作業の順番と所要日数を矢印でつないだ図。プロジェクト全体の 最短完了日数 は、たどれる経路のうち 一番長い経路(クリティカルパス) で決まります。
短い道があっても、長い道が終わらないと全体は終わらない=ボトルネック。すべての経路を計算して、最大値を答える。
👉 覚え方:最少所要日数 = 一番長い経路(クリティカルパス)の合計
この問題の各経路の合計日数を全部出し、最大が 12日 になります(経路を全部チェック!)。短い経路に騙されないこと。
なぜこれが正解か
正解は d(12日)。アローダイアグラム(PERT)における 最少所要日数=クリティカルパス(最長経路)の所要日数合計。並行作業があっても、最長経路が完了しなければ後続結合点に進めないため、全ノードに対し前方計算(Forward Pass)で 最早結合点時刻(ES/EF) を求め、終端ノードの値が最少所要日数となる。
解法手順
1. 各結合点の最早開始時刻=直前経路の最早終了時刻の 最大値 を採用
2. 各作業の最早終了=最早開始+所要日数
3. 終端ノードまで順次計算
4. 出てきた値が最少所要日数
本問の経路を全て列挙し、最長となる経路が12日になる。
覚え方・ひっかけ注意
- 並行経路は 最大値を採用(合計や最小値ではない)
- クリティカルパス上の作業は1日でも遅れたら全体が遅れる(余裕日数=0)
- 余裕日数(フロート)=最遅開始時刻-最早開始時刻
- 出題図に経路追加・所要日数変更があれば、クリティカルパスも切り替わる可能性ありに注意
理論的背景
PERT(Program Evaluation and Review Technique)/CPM(Critical Path Method)は1950年代後半に米海軍ポラリス計画・デュポン社で開発されたスケジューリング技法。PERTは三点見積(楽観値a・最頻値m・悲観値b、期待値=(a+4m+b)/6、分散=((b-a)/6)^2)で不確実性を扱い、CPMは確定値前提で時間-費用トレードオフ(クラッシング)を扱う。
計算プロセス(4種類の時刻)
1. 前方計算(Forward Pass):ES(最早開始)→ EF(最早終了)を求める。並行流入はmax採用。
2. 後方計算(Backward Pass):LF(最遅終了)→ LS(最遅開始)を求める。並行流出はmin採用。
3. トータルフロート(TF)=LS-ES=LF-EF。TF=0の作業を結ぶ経路がクリティカルパス。
4. フリーフロート(FF):後続作業のESを遅らせない範囲で取れる余裕。
実務での応用
- スケジュール短縮:(1) ファストトラッキング(並行化、リスク増)、(2) クラッシング(要員追加でコスト増、コスト/日数効率の良い作業から)。
- 資源平準化(Resource Leveling):人員制約下でフロートを使って山崩し、クリティカルパスが伸びる可能性あり。
- モンテカルロ・シミュレーション:作業時間を確率分布で扱い、完了時期の確率分布を導出。
- クリティカルチェーン法(CCPM、Goldratt):資源制約を考慮し、個別作業の安全余裕をプロジェクトバッファに集約。
関連規格・ツール
PMBOKのスケジュールマネジメントで標準化。Microsoft Project、Primavera P6、Jira Plans等のPMツールで自動計算。リスクマネジメントとの統合でEMV(期待金額値)解析、デシジョンツリーへ展開。
試験での位置づけ
基本情報・応用情報の必須トピック。応用情報・PM試験ではフロート計算、クラッシング順序選択、資源平準化後のスケジュール再計算、PERTの三点見積・確率計算(標準正規分布で「N日以内に完了する確率」)まで踏み込む。
選択肢の発展補足
ダミー作業(破線・所要時間0)は依存関係表現用で実作業ではない点、結合点に複数作業流入時の最早結合点時刻計算で maxを取り違えると典型ミス になる点が出題の罠。
出典:IPA(情報処理推進機構)公式 基本情報技術者試験 2022 サンプル問題 問44/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビによる独自AI解説です。