基本情報 2022 サンプル問題 問45:テクノロジ系に関する問題
サービスマネジメントのプロセス改善におけるベンチマーキングはどれか。
- aIT サービスのパフォーマンスを財務,顧客,内部プロセス,学習と成長の観点 から測定し,戦略的な活動をサポートする。
- b業界内外の優れた業務方法(ベストプラクティス)と比較して,サービス品質及 びパフォーマンスのレベルを評価する。正答
- cサービスのレベルで可用性,信頼性,パフォーマンスを測定し,顧客に報告する。
- d強み,弱み,機会,脅威の観点からIT サービスマネジメントの現状を分析する。
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答えは b です。
ベンチマーキングは、簡単に言うと 「すごい人を見て学ぶ・比較する」 活動。
陸上選手が世界記録保持者のフォームを見て自分との差を分析し、改善する感じ。サービスマネジメントでは、業界トップ企業のやり方(ベストプラクティス)と自社を比べて、足りないところを改善するために使います。
👉 覚え方:ベンチマーク = お手本と比べる
ほかの選択肢:a 4視点で測定=バランススコアカード(BSC)/c サービスレベル測定報告=SLA管理/可用性管理/d 強み弱み機会脅威=SWOT分析。全部別フレームワーク。
なぜこれが正解か
正解は b。ベンチマーキングは、自組織のサービス品質・パフォーマンス・プロセスを 業界内外の優れた事例(ベストプラクティス)と比較し、ギャップを特定して継続的改善(CSI: Continual Service Improvement)の方向性を導く手法。ITサービスマネジメント(ITIL/ISO/IEC 20000)の改善プロセスで使われる。
各選択肢の解説
- a:財務・顧客・内部プロセス・学習と成長の4視点=バランススコアカード(BSC、Kaplan & Norton)。
- b:ベストプラクティスとの比較=ベンチマーキング。正解。
- c:可用性・信頼性・パフォーマンス測定と顧客報告=サービスレベル管理/可用性管理 の活動。
- d:強み・弱み・機会・脅威の分析=SWOT分析。
覚え方・ひっかけ注意
- ベンチマーク=他者比較
- BSC=4視点でバランス測定
- SLA管理=SLA合意値との対比
- SWOT=内部×外部の2×2マトリクス
の 4手法をセット で覚えると識別問題で迷わない。
理論的背景・ベンチマーキングの分類
Xerox(1979)が起源で、Camp(1989)が体系化。比較対象によって4タイプ:
1. 内部ベンチマーキング:同一組織内の他部門と比較(着手しやすい)
2. 競合ベンチマーキング:直接競合企業と比較(情報入手難)
3. 機能(業界内)ベンチマーキング:同業界の非競合企業と比較
4. ジェネリック(業界横断)ベンチマーキング:業界を越えてプロセス比較(イノベーション機会大)
プロセスは XEROXの 10ステップ法(計画→分析→統合→行動→成熟)や PDCA循環 に組み込まれる。
ITサービスマネジメントでの位置づけ
ITIL 4の Continual Improvement プラクティス、ISO/IEC 20000-1の改善プロセスで、ベンチマーキングは改善機会の特定手段として明示。具体指標としてDORA(Deployment Frequency、Lead Time、MTTR、Change Failure Rate)や HDI/ServiceDesk Institute のベンチマーク調査(FCR:First Contact Resolution、AHT:Average Handle Time、CSAT、NPS)が業界標準として活用される。
関連規格・実務手法
- APQC Process Classification Framework (PCF):業界横断のプロセス分類体系
- CMMI(Capability Maturity Model Integration):プロセス成熟度を5段階で評価
- ISO 9004:組織の持続的成功のための自己評価ツール
- COBIT 2019:ITガバナンスのケイパビリティレベル比較
- 日本ではJUAS(日本情報システム・ユーザー協会)の「企業IT動向調査」がベンチマーク源
試験での位置づけ
基本情報のサービスマネジメント分野で、改善手法(PDCA/カイゼン/シックスシグマ/ベンチマーキング)の識別問題として頻出。応用情報・ITサービスマネージャ試験では具体的なベンチマーク指標選定や、改善計画への落とし込みが問われる。
選択肢の発展補足
- a のBSCは戦略マップとKPI体系の組合せで、戦略実行管理ツール。OKR(Objectives and Key Results)はBSCの簡易系統。
- c のSLAは合意指標(応答時間・可用性%・MTTR等)を顧客と取り決めるが、内部運用指標は OLA(Operational Level Agreement) や外部委託先との UC(Underpinning Contract) で補完される三層構造。
- d のSWOTは戦略立案段階で使い、ベンチマーキングは戦略実行・改善段階で使う、と適用フェーズの違いを意識すると識別しやすい。
出典:IPA(情報処理推進機構)公式 基本情報技術者試験 2022 サンプル問題 問45/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビによる独自AI解説です。