基本情報 2022 サンプル問題 問58:テクノロジ系に関する問題
令和2 年4 月に30 万円で購入したPC を3 年後に1 万円で売却するとき,固定資産 売却損は何万円か。ここで,耐用年数は4 年,減価償却は定額法,定額法の償却率は 0.250,残存価額は0 円とする。
- a6.0
- b6.5正答
- c7.0
- d7.5 - 29 -
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答えは b「6.5万円」 です。
PCは買った瞬間から少しずつ価値が下がっていきます。これを「減価償却」と呼ぶ。耐用年数4年・償却率0.250なら、毎年「30万×0.250=7.5万円」ずつ価値が減る計算。
- 1年目末:30万−7.5万=22.5万
- 2年目末:22.5万−7.5万=15万
- 3年目末:15万−7.5万=7.5万(これが帳簿上の価値)
3年後に1万円で売ったので、損は 7.5万−1万=6.5万円。
👉 覚え方:「帳簿の値段」と「売った値段」の差が売却損。
なぜこれが正解か
正解は b の 6.5 万円。固定資産売却損は 帳簿価額 − 売却価額 で算出する。
計算ステップ
1. 年間減価償却費(定額法)
減価償却費 = 取得価額 × 償却率 = 30万円 × 0.250 = 7.5万円/年
2. 3年間の累計減価償却費
7.5万円 × 3年 = 22.5万円
3. 売却時の帳簿価額
取得価額 − 累計減価償却費 = 30万 − 22.5万 = 7.5万円
4. 売却損
帳簿価額 − 売却価額 = 7.5万 − 1万 = 6.5万円
各選択肢の検証
- a 6.0万:1万を引かずに何か別ミス
- b 6.5万 ← 正解
- c 7.0万:帳簿価額そのもの−0.5万など計算違い
- d 7.5万:売却価額を引き忘れた帳簿価額そのもの
覚え方・ひっかけ注意
定額法は「取得価額×償却率×経過年数」で累計償却額を出す方式。残存価額が0円・耐用年数到来前の途中売却なので、経過年数3年で計算する点が落とし穴。ひっかけは「耐用年数4年」につられて4年分償却してしまうミス。
理論的背景
減価償却は、有形固定資産の取得原価を耐用年数にわたり費用配分する会計手続(費用収益対応の原則)。法人税法と会計基準で扱いがやや異なるが、本問は税法上の定額法を前提とする。
主要な減価償却方法
| 方法 | 計算式 | 特徴 |
|---|---|---|
| 定額法 | 取得価額 × 償却率 | 毎期一定額。償却率=1÷耐用年数 |
| 定率法 | 期首帳簿価額 × 償却率 | 初期に多く償却。償却率=定額法の200%(200%定率法) |
| 生産高比例法 | 取得価額×(当期生産量/総生産量) | 鉱山・航空機など利用量に応じる資産 |
| 級数法 | 取得価額×(残存耐用年数/級数和) | 加速度償却の一種 |
本問の償却率0.250 = 1÷4年で定額法の典型。
税法上の重要論点
- 平成19年度税制改正:それ以前は残存価額10%だったが、改正後は残存価額ゼロ(備忘価額1円まで償却可)に変更。本問は「残存価額0円」と明記されており改正後ルールに準拠。
- 少額減価償却資産:取得価額10万円未満は即時損金算入。中小企業は30万円未満まで特例あり(年300万円上限)。
- 一括償却資産:取得価額20万円未満は3年均等償却を選択可。
- 耐用年数:減価償却資産の耐用年数等に関する省令で資産別に法定(PC=4年、サーバ=5年、ソフトウェア=5年など)。
会計処理(仕訳)
本問の売却仕訳(直接法の場合):
```
(借)現金 10,000 (貸)備品 75,000
固定資産売却損 65,000
```
間接法の場合は減価償却累計額の取り崩しを含む3勘定仕訳になる。
試験での位置づけ
ストラテジ系(企業会計)で頻出。基本情報技術者・応用情報技術者試験では定率法計算、IFRS(国際会計基準)における減価償却(コンポーネント会計、耐用年数の定期見直し)、減損会計(IAS36)、資産除去債務(IFRS第18号)との関連まで問われる。
選択肢の発展補足
減価償却はキャッシュフロー計算書では非資金費用としてプラス加算される(営業CF計算の調整項目)。投資判断(NPV)では税効果を考慮し「減価償却×税率」のタックスシールド分が便益となる、というファイナンス論的扱いも重要。IT投資の経済性評価では本問のように耐用期間内売却・除却損益が頻出論点となる。
出典:IPA(情報処理推進機構)公式 基本情報技術者試験 2022 サンプル問題 問58/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビによる独自AI解説です。