令和5年度 科目A18テクノロジ系

基本情報 令和5年度 科目A 問18:テクノロジ系に関する問題

イノベータ理論では,消費者を新製品の購入時期によって,イノベータ,アーリー アダプタ,アーリーマジョリティ,レイトマジョリティ,ラガードの五つに分類す る。アーリーアダプタの説明として,適切なものはどれか。

  • a新しい製品及び新技術の採用には懐疑的で,周囲の大多数が採用している場面を 見てから採用する層
  • b新商品,サービスなどを,リスクを恐れず最も早い段階で受容する層
  • c新商品,サービスなどを早期に受け入れ,消費者に大きな影響を与える層であり, 流行に敏感で,自ら情報収集を行い判断する層正答
  • d世の中の動きに関心が薄く,流行が一般化してからそれを採用することが多い層 であり,場合によっては不採用を貫く,最も保守的な層 - 11 -
正答:C新商品,サービスなどを早期に受け入れ,消費者に大きな影響を与える層であり, 流行に敏感で,自ら情報収集を行い判断する層

AI解説(初心者・標準・上級)

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初心者向けまずはここから。やさしく要点を解説

答えは c です。

イノベータ理論は「新製品が世の中に広まる時、買う順番で5タイプに分けられる」という考え方。早い順に:

1. イノベータ(革新者・2.5%):とにかく新しいモノ好き

2. アーリーアダプタ(初期採用者・13.5%):流行を作るインフルエンサー的存在 ← これがc

3. アーリーマジョリティ(前期多数派・34%)

4. レイトマジョリティ(後期多数派・34%)

5. ラガード(遅滞者・16%)

アーリーアダプタは自分で情報を集めて早めに買い、まわりに影響を与える人。インスタやXで新商品をレビューする人をイメージするとピッタリ。

👉 覚え方:“アーリーアダプタ=早めに採用するインフルエンサー”

他の選択肢:a レイトマジョリティ/b イノベータ/d ラガード。

標準試験対策の基準レベル

なぜこれが正解か

正解は c。イノベータ理論(Diffusion of Innovations)はEverett M. Rogersが1962年に提唱。消費者を新製品採用の早さで5層に分類し、各層の人口比率を正規分布で示した。

アーリーアダプタ(初期採用者、約13.5%)は自ら情報収集して早期に採用し、その後の市場拡大に大きな影響を与えるオピニオンリーダー層。流行に敏感で、他層から「あの人が買ったなら良い物」と参照される。

各選択肢の解説

  • a:レイトマジョリティ(後期追随者、34%)の説明。周囲の大多数を見てから採用。
  • b:イノベータ(革新者、2.5%)の説明。リスクを恐れず最先端を試す。
  • c:アーリーアダプタの定義 ✓
  • d:ラガード(遅滞者、16%)の説明。最も保守的。

覚え方・ひっかけ注意

5層の比率(2.5/13.5/34/34/16%)と順番を暗記。イノベータとアーリーアダプタの違いが頻出ひっかけ。「新しいモノ好き=イノベータ」「インフルエンサー=アーリーアダプタ」と区別。両者を合わせた前半16%と、アーリーマジョリティの間にキャズム(Geoffrey Moore提唱)という大きな溝があり、ここを越えるかどうかが新製品普及の鍵。

上級誤答論破・背景理論まで深掘り

理論的背景

RogersのDiffusion of Innovations理論(1962、第5版2003)は、イノベーションの普及過程をS字曲線(採用者累積比率)で表現。採用決定プロセスを5段階(知識→説得→決定→実施→確認)に分け、各段階で必要なコミュニケーション戦略が異なるとした。各層の特性は、革新志向性(venturesomeness)・尊敬度(respect)・熟慮度(deliberateness)・伝統指向(tradition)の度合いで区別される。

キャズム理論(Geoffrey Moore)

Moore(1991)はハイテク市場では特に、アーリーアダプタとアーリーマジョリティの間に深い溝(chasm)が存在すると指摘。両層の購買動機が根本的に異なる:

  • アーリーアダプタ:競争優位を生む革新性を求める(変化への投資)
  • アーリーマジョリティ:実証済みの生産性向上を求める(リスク回避)

キャズムを越えるにはボーリングレーン戦略(特定ニッチを完全制覇→隣接市場へ展開)とトルネード戦略(大量普及期に一気にシェア獲得)の段階的アプローチが必要。

実務応用

  • プロダクトライフサイクル(PLC)との連動:導入期(イノベータ)→成長期(アーリーアダプタ・前半マジョリティ)→成熟期(後半マジョリティ)→衰退期(ラガード)。
  • PMF(Product Market Fit):イノベータ・アーリーアダプタへの製品適合確認がスタートアップの最初の関門。
  • TAM/SAM/SOM分析と組合せ、市場規模に対する採用者比率で売上予測。
  • テックレディネス・テック受容モデル(TAM:Davis 1989)で、知覚有用性・知覚使用容易性が採用意図に与える影響を測定。

試験での位置づけ

マーケティング・企業戦略分野で頻出。基本情報技術者試験ではSTP(セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニング)・4P/4C・プロダクトポートフォリオマネジメント(PPM)バリューチェーン分析等のマーケ理論群と組み合わせて出題。新規事業開発・DX推進・スタートアップ評価の文脈でも問われる。

選択肢の発展補足

  • AI/SaaS市場ではアーリーアダプタが「PoC(概念実証)」段階の顧客、アーリーマジョリティが「本番運用」段階の顧客に対応。
  • D2C/ECではインフルエンサーマーケティング・UGC(User Generated Content)戦略がアーリーアダプタ層活用の典型例。
  • 生成AI市場(ChatGPT・Claude等)は2023-2024年でアーリーマジョリティ段階に到達、キャズム超えに成功した稀有な事例として注目される。
出典・引用について

出典:IPA(情報処理推進機構)公式 基本情報技術者試験 令和5年度 科目A18/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビによる独自AI解説です。

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