問題
アローダイアグラムで表されるプロジェクトは,完了までに最少で何日を要するか。 (図)アローダイアグラム。各作業は → (作業名と所要日数)で表し,破線の → はダミー作業。A(30日):開始 → 結節1,B(5日):結節1 → 結節2,C(30日):結節1 → 結節3,D(20日):結節1 → 結節4,E(40日):結節2 → 結節5,F(25日):結節3 → 結節5,G(30日):結節4 → 結節5,H(30日):結節5 → 終了。ダミー作業:結節2 → 結節3,結節3 → 結節4。
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答え合わせ
- A
- B
- C
- D
自信の3択
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解説
答えは c「120日」 です。
アローダイアグラムは「作業の順番と日数」を矢印で書いた図。プロジェクトが終わる最短日数は、一番長い経路(クリティカルパス) で決まります。最短ではなく“最長”を選ぶのがポイント。
たとえば学校の文化祭準備で、いくつも作業が並行で動いていても、一番時間がかかる工程が終わらないと全体が終わらないですよね。それと同じ。
👉 覚え方:最短日数 = 一番長い道のり(意外!)。
ほかの選択肢:a 105・b 115・d 125 は別の経路の合計。最長を選んで120日。
なぜこれが正解か
正解は c (120日)。アローダイアグラム(PERT図)の最少所要日数はクリティカルパス(最長経路)の合計で決まる。各経路の所要日数を全列挙し、最大値を選ぶ。本問では全経路を計算した結果、最長経路が120日となる。
解法手順
1. 全ノード(結合点)を確定し、矢印の所要日数を書き込む。
2. ダミー作業(点線矢印・所要0日)は順序制約のみを表す。
3. 始点→終点の全経路の合計日数を計算する。
4. 最大値=クリティカルパスがプロジェクト最少所要日数。
ひっかけ注意
- 「最少」と書かれているが最長経路を選ぶ。最短経路ではない。
- ダミー作業を経路に入れ忘れない(0日でも順序制約として効く)。
- 同じ作業に最早結合点時刻と最遅結合点時刻を計算し、差(余裕日数)=0の経路がクリティカルパス。
理論的背景
アローダイアグラムはPERT(Program Evaluation and Review Technique)/CPM(Critical Path Method)で用いられる工程ネットワーク図。各結合点(ノード)は事象、矢印(アーク)は作業を表すAOA(Activity On Arrow)記法。各結合点には最早結合点時刻ET(前から積み上げた最大値)と最遅結合点時刻LT(後から積み下げた最小値)を計算し、余裕(スラック)=LT-ET=0となるノードを連ねた経路がクリティカルパス。
実務での使われ方
建設・SI・製造プロジェクトの工程管理で、Microsoft Project/Primavera/Asana等のツールが自動でクリティカルパスを算出。CPMでは作業日数を確定値、PERTでは三点見積もり(楽観・最頻・悲観)から期待値t=(a+4m+b)/6・分散σ²=((b-a)/6)²を計算し、確率論的に工期信頼区間を求める。リスクマネジメントではフロート(自由余裕FF・全余裕TF)を可視化して並行作業のリソース配分を最適化する。
試験での位置づけ
FE科目AではA図の最少所要日数算出が必出(計算問題)。応用情報・PM試験では、追加リソース投入によるクラッシング・ファストトラッキング、リードタイム/ラグタイム、PDM(Precedence Diagram Method=AON記法)の比較、EVM(EV/PV/AC/SPI/CPI)との連携まで広がる。AOA→AONの読み替えがPMBOKでは主流(JIS Q 21500もAON採用)。
選択肢の発展補足
紛らわしい誤答パターン: (1)ダミー作業を見落として短い経路を採用 → 105等の小さい値、(2)分岐の片側だけ足してしまう、(3)最早結合点時刻を“最小値の和”で取ってしまう(正しくは合流点では“最大値”、分岐点では“どちらにも継承”)。試験では結合点が4-6個の中規模図が多く、紙上で経路をマーカー塗りすると計算ミスが激減する。
出典と作り方
出典:IPA(情報処理推進機構)公式 基本情報技術者試験 令和6年度 科目A 問13/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビ独自の3段階の解説(初級・標準・上級)です。

