令和7年度 科目A13テクノロジ系

基本情報 令和7年度 科目A 問13:テクノロジ系に関する問題

アジャイル開発手法の一つであるスクラムにおいて,プロダクトバックログアイテ ムの内容や並び順を決定する役割をもつのは誰か。

  • a開発者
  • b顧客
  • cスクラムマスタ
  • dプロダクトオーナ - 8 -正答
正答:Dプロダクトオーナ - 8 -

AI解説(初心者・標準・上級)

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初心者向けまずはここから。やさしく要点を解説

答えは d「プロダクトオーナ」 です。

スクラムは、アジャイル開発の代表的なやり方で、チームを3つの役割に分けます:

  • プロダクトオーナ:「何を作るか」を決める人(社長や企画担当)
  • スクラムマスタ:チームがうまく動くようサポートする「コーチ」
  • 開発者:実際に作る「職人さんたち」

「プロダクトバックログ」は、作りたい機能のやりたいことリスト。これに何を載せるか・どれを先にやるかを決めるのは、企画責任者であるプロダクトオーナの仕事です。

👉 覚え方:プロダクト(製品)のオーナー(持ち主)=何を作るか決める人

ほかの選択肢:a 開発者は作る人で、決定権なし/b 顧客は意見を言うけど直接決めない/c スクラムマスタはコーチ役で、内容は決めない。

標準試験対策の基準レベル

なぜこれが正解か

正解は d。スクラムの公式ガイド(Scrum Guide 2020)でプロダクトオーナ(PO)は 「プロダクトの価値最大化に責任を持ち、プロダクトバックログの効果的な管理に責任を持つ」 と定義される。具体的責務:

  • プロダクトゴールの策定と明示的伝達
  • プロダクトバックログアイテム(PBI)の作成・明確化
  • PBI の並び順(優先順位)の決定
  • プロダクトバックログが透明・可視・理解可能であることの保証

各選択肢の解説

  • a 開発者(Developers):スプリント内で PBI を実装可能な増分(Increment)に変換する責任。PBI の並び順は決定しない。
  • b 顧客(Customer / Stakeholder):要望を伝える側でスクラムの公式ロール外。PO が顧客要望を集約して PBI 化する。
  • c スクラムマスタ(Scrum Master):スクラムフレームワークの理解と実践を支援する「サーバントリーダー」。プロセスの番人だが、PBI 内容や順序は決定しない。
  • d プロダクトオーナ:上記の通り PBI の内容・並び順の最終決定権を持つ。正解。

覚え方・ひっかけ注意

スクラムの3ロールと責任:

  • PO:What(何を作るか)に責任、PBI の優先順位
  • SM:How well(どうやって上手くやるか)に責任、プロセス支援
  • Developers:How(どう作るか)に責任、Sprint Goal 達成

スクラムイベント5つも頻出:スプリント、スプリントプランニング、デイリースクラム、スプリントレビュー、スプリントレトロスペクティブ。スクラムの3つの作成物:プロダクトバックログ、スプリントバックログ、インクリメント(それぞれに確約 commitment:プロダクトゴール、スプリントゴール、完成の定義)。c のスクラムマスタを「リーダー=決定権あり」と勘違いしないこと。

上級誤答論破・背景理論まで深掘り

理論的背景

スクラムは経験主義(empiricism)リーン思考に基づくフレームワーク。経験主義の3本柱:透明性(Transparency)・検査(Inspection)・適応(Adaptation)。プロダクトオーナの権限集中は 「単一の声(Single Wringable Neck)」 という設計思想で、意思決定の遅延・矛盾を防ぐ。

スクラムは Jeff Sutherland と Ken Schwaber が1995年に発表、2020年版で SM の責任表現が「サーバントリーダー」から「真のリーダー」に変更、PO の責任に「プロダクトゴール」が追加された。Scrum Guide 2020 は13ページの短い文書で、これが唯一の公式定義。

実務での使われ方

  • PO の難しさ:ステークホルダー(経営層・営業・顧客・運用)の要求調整、優先順位の根拠説明、開発者との継続対話が必要。プロキシ PO(代理 PO)の設置は推奨されず、本物の決定権者を立てるのが原則。
  • PBI の表現:ユーザストーリー(「〇〇として、△△したい、なぜなら××」)、INVEST 原則(Independent・Negotiable・Valuable・Estimable・Small・Testable)。
  • 見積もり:プランニングポーカー、相対見積もり(ストーリーポイント)、フィボナッチ数列。ベロシティでスプリント計画。
  • スケール手法:SAFe(Scaled Agile Framework)、LeSS(Large-Scale Scrum)、Nexus、Scrum@Scale。複数チーム時の PO 階層化(Chief Product Owner)。
  • エンタープライズアジャイル:DevOps、継続的デリバリ、フィーチャーフラグ、A/B テストとの連携。

試験での位置づけ

科目A「プロジェクトマネジメント」「ソフトウェア開発」で頻出。近年のアジャイル比率上昇でほぼ毎回出題:

  • スクラム3ロール・5イベント・3作成物・3確約の暗記必須
  • ユーザストーリー、ストーリーポイント、ベロシティ
  • カンバン(WIP 制限、リードタイム、サイクルタイム)との比較
  • XP(エクストリームプログラミング、TDD、ペアプロ、CI)との関係
  • アジャイル宣言(4価値・12原則)
  • リーンソフトウェア開発(7原則:ムダ排除、学習増幅、決定遅延、迅速納品、チーム自律、整合性構築、全体最適)

基本情報技術者・プロジェクトマネージャ試験では PO/SM の意思決定範囲、トラブル時の対応、契約形態(準委任が主流、請負はアジャイルと不適合)まで問われる。

選択肢の発展補足

  • 開発者(選択肢 a):2020年版で「開発チーム(Development Team)」から「開発者(Developers)」に名称変更。3〜10名(推奨7±2名)でクロスファンクショナル(職能横断)。自己管理(self-managing、2020年版で self-organizing から変更)。
  • 顧客(選択肢 b):スクラム公式ロール外。ステークホルダーとしてスプリントレビューに参加。PO が顧客の代弁者。
  • スクラムマスタ(選択肢 c):チーム・PO・組織の3対象に対する責任。組織レベルではアジャイルトランスフォーメーション推進。アンチパターン:「マイクロマネジメント SM」「タスク管理 SM」「報告係 SM」。
  • 関連資格:Scrum Alliance(CSM・CSPO・CSD)、Scrum.org(PSM・PSPO・PSD、Scrum.org は無料試験対策あり)。日本では Agile Japan、Regional Scrum Gathering Tokyo 等のコミュニティが活発。
出典・引用について

出典:IPA(情報処理推進機構)公式 基本情報技術者試験 令和7年度 科目A13/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビによる独自AI解説です。

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