令和3年度71テクノロジ系

ITパスポート 令和3年度 問71:ネットワークに関する問題

移動体通信サービスのインフラを他社から借りて,自社ブランドのスマートフォンやSIMカードによる移動体通信サービスを提供する事業者を何と呼ぶか。

  • aISP
  • bMNP
  • cMVNO正答
  • dOSS
正答:CMVNO

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初心者向けまずはここから。やさしく要点を解説

答えは c「MVNO」 です。

格安スマホ(格安SIM)の会社を思い浮かべてください。あの会社は、自分で電波の設備(基地局)を持っていません。大手キャリアの設備を“借りて”、自分のブランドでサービスを売っています。これが MVNO です。

👉 覚え方:MVNO=設備を借りて自分ブランドで売る格安スマホの会社

ほかの選択肢:a ISP=インターネット接続を提供する業者(プロバイダ)/b MNP=電話番号そのままで会社を乗り換える仕組み/d OSS=無料で公開されているソフト(オープンソース)。

標準試験対策の基準レベル

なぜこれが正解か

正解は c。MVNO(Mobile Virtual Network Operator=仮想移動体通信事業者)は、自社で無線通信設備を持たず、大手キャリア(MNO)の設備を借りて、自社ブランドの移動体通信サービスを提供する事業者。いわゆる格安SIM・格安スマホの会社が該当する。

各選択肢の解説

  • a ISP(Internet Service Provider):インターネット接続サービスを提供する事業者(プロバイダ)。
  • b MNP(Mobile Number Portability):電話番号を変えずに通信事業者を乗り換えられる制度。
  • d OSS(Open Source Software):ソースコードが公開され自由に利用・改変できるソフトウェア。

覚え方・ひっかけ注意

MVNO の V は Virtual(仮想)=自前の設備を持たず借りている。設備を持つ大手は MNO。MNP(番号そのまま乗り換え)と1文字違いで紛らわしいので、「VirtualのV=格安SIM」「PortabilityのP=番号引っ越し」と区別する。

上級誤答論破・背景理論まで深掘り

理論的背景

MVNO(Mobile Virtual Network Operator: 仮想移動体通信事業者)は、自社では無線局免許・基地局設備を持たず、MNO(Mobile Network Operator: NTTドコモ・KDDI・ソフトバンク・楽天モバイル等)のネットワークインフラを卸売りで借り受けてサービスを提供する事業者だ。

MVNO の類型(借り受け範囲で分類):

| 類型 | 借り受け範囲 | 特徴 |

|---|---|---|

| ライト型 MVNO | 音声・データの接続機能のみ | 設備投資最小・料金設計の自由度低 |

| フル MVNO | コアネットワーク(HLR/HSS: 加入者管理機能)まで自社保有 | 独自の SIM 発行・細かなサービス設計が可能 |

日本では IIJmio・楽天モバイル(初期)・BIGLOBE モバイル・mineo 等が代表 MVNO。格安 SIM・格安スマホとして消費者に認知されている。

MNO との接続には「接続協定」が必要で、総務省の電気通信事業法の枠組みで接続ルール・接続料の適正化が規定されている。公正競争を確保するため、MNO が MVNO に対して不合理な差別的扱いをすることは禁止されている。

実務での位置づけと最新動向

MVNO のビジネスモデルの強みは「独自のサービス設計・ニッチ特化」にある。特定の用途(データ専用・IoT 機器向け・海外ローミング特化等)に特化したサービスを大手キャリアより安価に提供できる。

近年の制度的変化:

  • SIM ロック解除義務化(2021年): 全キャリアが端末購入時から SIM ロック解除が義務付けられ、MVNO への乗り換えが容易になった
  • eSIM の普及: 物理 SIM カードなしにソフトウェアで通信事業者を切り替えられる eSIM が普及し、MVNO 間の乗り換えコストが大幅に低下
  • MNP(Mobile Number Portability)のワンストップ化(2023年): MVNO への MNP が他社手続き不要で完結できるようになり、乗り換え障壁が下がった

試験での位置づけ

ITパスポートのネットワーク・ストラテジ分野で MVNO は頻出語で、本問のように定義文から事業者種別を特定させる問題が定番。混同しやすいのが MNP(Mobile Number Portability: 番号持ち運び制度)で、MVNO と1文字違いかつ同じ「M〜」で始まる。「MVNO = 仮想事業者(Virtual)」「MNP = 番号ポータビリティ(Portability = 持ち運び)」と展開語で区別するのが確実だ。基本情報技術者では MVNO のビジネスモデル・接続料規制・eSIM の技術仕様まで踏み込むことがある。

選択肢の発展補足

選択肢 a「ISP(Internet Service Provider)」 はインターネット接続サービスを提供する事業者(プロバイダ)。家庭・企業向けの光回線・ADSL・ケーブルインターネット等の固定回線サービスや、モバイルデータ通信の接続先として機能する。ISP も一種の通信事業者だが、移動体通信(スマートフォン・携帯)のインフラを他社から借りて提供するという MVNO の定義とは異なる。

選択肢 b「MNP(Mobile Number Portability)」 は電話番号を変えずに通信事業者を乗り換えられる仕組み。「制度・手続き」を指す語であり、通信サービスを提供する「事業者」を指す MVNO とは性質が全く異なる。消費者が MVNO へ乗り換える際に MNP を利用する、という関係性はあるが両者は別概念。

選択肢 d「OSS(Open Source Software)」 はソースコードが公開・自由利用可能なソフトウェア(Linux・Firefox・PostgreSQL 等)。通信事業者の種別とは無関係。MVNO の基盤ソフトウェアに OSS が使われることはあるが、OSS 自体は MVNO とは独立した概念。なお OSS は本バッチ batch_06(cc471c7e)でも出題されているテーマだ。

出典・引用について

出典:IPA(情報処理推進機構)公式 ITパスポート試験 令和3年度71/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビによる独自AI解説です。

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