ITパスポート

ITパスポート 令和4年度 問97|IoT・センサ・アクチュエータに関する問題

問題

ITパスポート | 令和4年度 | 分野:テクノロジ系

水田の水位を計測することによって、水田の水門を自動的に開閉するIoTシステムがある。図中のa、bに入れる字句の適切な組合せはどれか。 [IoTデバイス構成] 水田の水位 → [a](通信機能部)→ IoTサーバ(受信した水位データを分析して、水門の開閉指示を行う) 水田の水門 ← [b] ← 通信機能部

IoTデバイス構成図(水田の水位→[a](通信機能部)→IoTサーバ、水田の水門←[b]←通信機能部/出典: 令和4年度 ITパスポート試験 問97・IPA)

図の出典:出典:IPA(情報処理推進機構)公式 ITパスポート試験 令和4年度 問97

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答え合わせ

正解は D
  • A
  • B
  • C
  • D

自信の3択

えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)

解説

答えは d(a:センサ/b:アクチュエータ)です。

この仕組みを人で例えると、目で水位を見る人(センサ) と 手で水門を動かす人(アクチュエータ) がいる感じです。

まず「水田の水がどれくらいか」を測って数字にするのがセンサ(=目・温度計のような測る部品)。その数字をサーバが見て「開けて/閉じて」と命令を出し、実際に水門を動かすのがアクチュエータ(=手・モーターのような動かす部品)。

👉 覚え方:センサ=感じる(測る)。アクチュエータ=アクション(動かす)。

ほかの言葉:IoTゲートウェイ=いろんな機器の情報をまとめてネットへ送る“中継役”。bにはあてはまりません。

なぜこれが正解か

正解は d(a:センサ、b:アクチュエータ)。IoTでは「測る→分析→動かす」の流れが基本。

  • a=センサ:水位という物理量を計測し、電気信号(データ)に変換してIoTサーバへ送る入力側の部品。
  • b=アクチュエータ:サーバの開閉指示を受け、水門を実際に駆動(モーター等で物理的に動かす)出力側の部品。

各選択肢の解説

  • a に「アクチュエータ」は不適切。測る役ではなく動かす役のため。
  • b に「IoTゲートウェイ」は不適切。ゲートウェイは複数機器とネットワークを中継する通信装置で、水門を動かす部品ではない。
  • b に「センサ」も不適切。出力側に測定器を置いても水門は動かない。

覚え方・ひっかけ注意

センサ=入力(感じ取る)/アクチュエータ=出力(動かす) とセットで暗記。図の矢印の向きに注目し、「データがサーバへ向かう側=センサ」「指示が現物へ向かう側=アクチュエータ」と判断すると確実。ゲートウェイは“通信の中継”であって入出力部品ではない点が引っかけ。

理論的背景

IoTシステムのアーキテクチャは「Sense(計測)→ Transfer(通信)→ Analyze(分析・判断)→ Actuate(駆動)」という閉ループとして設計される。この4段階はフィードバック制御の古典的な構造——センシング→比較・判定→アクチュエーション——をネットワーク越しに実現したものだ。センサーは物理量(温度・圧力・光・加速度・水位など)を電気信号に変換するアナログ/デジタル変換器で、検出した値をA/D変換してデジタルデータとして通信機能部へ渡す。アクチュエータはこの逆方向で、受信した制御指示(デジタル信号)を機械的・電気的・熱的な物理動作に変換する。モーター・ソレノイドバルブ・リレー・ヒーター等が代表的なアクチュエータで、本問の水門開閉はソレノイドバルブや電動シリンダーが担う。IoTゲートウェイはセンサー/アクチュエータとサーバの間でプロトコル変換・データ集約・一次処理(エッジ処理)を担う中継装置で、「動かす部品」ではなく「通信を中継する装置」だ。

実務での使われ方

スマート農業では土壌水分センサー・気象センサーとIoTサーバを連携し、水分量が閾値を下回ると自動でスプリンクラー(アクチュエータ)を起動する制御が実用化されている。工場のスマートファクトリーでは振動センサー・温度センサーが設備の異常を検知し、サーバ側の機械学習モデルが「予知保全(Predictive Maintenance)」の判断を下し、保守担当者へアラートを出す。自動販売機の在庫管理(温度センサー+サーモスタットアクチュエータ)、自動車のABS(車輪速センサー+ブレーキアクチュエータ)、スマートビルの空調制御(CO2センサー+ダンパーアクチュエータ)など、センサー→判断→アクチュエータの三角形はあらゆる自動制御の基本形だ。

試験での位置づけ

IoT分野はITパスポートのテクノロジ系で最頻出領域の一つで、センサー・アクチュエータ・IoTゲートウェイの役割識別問題は毎年必出に近い。本問のような図を読んで空欄に入る部品名を答える形式のほか、センサーの種類(距離センサー・圧力センサー・ジャイロセンサー等)や通信規格(BLE・Wi-Fi・Zigbee・LPWA)の特性を問う出題も増えている。近年はエッジコンピューティング(センサー近くで一次処理)とクラウドコンピューティング(遠隔でのデータ蓄積・高度分析)の役割分担も重要テーマで、IoTゲートウェイがエッジ側の中核として機能する位置づけを理解しておく必要がある。

選択肢の発展補足

選択肢a(a:アクチュエータ、b:IoTゲートウェイ):水位を「計測する」役をアクチュエータとするのは誤り。アクチュエータは動かす役であり、水位の情報をサーバに向けて送るのはセンサーの役割だ。選択肢b(a:アクチュエータ、b:センサ):両方とも役割が逆転している。センサーとアクチュエータを完全に入れ替えた典型的な誤答で、bの位置(水門を動かす側)にセンサーを置くのは機能的に成立しない。選択肢c(a:センサ、b:IoTゲートウェイ):aのセンサーは正しい。しかし水門を動かすbの位置にIoTゲートウェイを置くのは誤りで、ゲートウェイは通信機能部(本問では既に図に記載)に相当し物理的な動作を行わない。IoTゲートウェイは多数のデバイスが並ぶ大規模なIoT構成で重要な役割を果たすが、本問の単純な1センサー1アクチュエータ構成では不要な要素として配置されている。

この問題の根拠出典:IPA(情報処理推進機構)公式 ITパスポート試験 令和4年度 問97
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

出典:IPA(情報処理推進機構)公式 ITパスポート試験 令和4年度 問97/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビ独自の3段階の解説(初級・標準・上級)です。