ITパスポート 令和5年度 問96:computer_systemに関する問題
CPUのクロック周波数や通信速度などを表すときに用いられる国際単位系(SI)接頭語に関する記述のうち,適切なものはどれか。
- aGの10の6乗倍は,Tである。
- bMの10の3乗倍は,Gである。正答
- cMの10の6乗倍は,Gである。
- dTの10の3乗倍は,Gである。
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答えは b です。
大きさを表す記号は、1000倍ごとに名前が変わります。小さい方から K(キロ)→ M(メガ)→ G(ギガ)→ T(テラ)。となり同士はちょうど1000倍ずつ。
だからMを1000倍(10の3乗倍)するとGになる=bが正解です。
👉 覚え方:「K→M→G→T」は1000倍ずつステップアップ。
ほかの選択肢:a GをTにするには1000倍(10の3乗)で十分(10の6乗は行きすぎ)/c MをGにするのは1000倍でいい(10の6乗は1段飛ばし過ぎ)/d TをGにするのは“小さくする”方向なので逆。数字や向きがズレています。
なぜこれが正解か
正解は b。SI接頭語は1000倍(10の3乗)刻みで大きくなる。小さい順に k(10^3)→M(10^6)→G(10^9)→T(10^12)。隣り合う接頭語は10^3倍の関係なので、M×10^3=Gが正しい。
各選択肢の解説
- a:G×10^6=Tは誤り。G(10^9)とT(10^12)は10^3倍の差なので、正しくはG×10^3=T。
- b:M(10^6)×10^3=10^9=G。正しい。
- c:M×10^6=10^12=Tであり、Gにはならない(誤り)。
- d:T×10^3はさらに大きいP(ペタ)。Tより小さいGになるはずがなく誤り(向きが逆)。
覚え方・ひっかけ注意
k・M・G・T・Pは“3つずつ”(10^3刻み)。「隣同士は1000倍」を押さえれば、10^6(=1000×1000=2段ぶん)を1段と勘違いさせるひっかけに引っかからない。指数を3で数えるのがコツ。
理論的背景
SI接頭語(国際単位系の接頭語)はIUPAC(国際純正・応用化学連合)とBIPM(国際度量衡局)が定めるSI(国際単位系)の体系であり、10の整数乗倍を表す標準化された記号である。ITで使われる主な接頭語の系列は k(キロ: 10^3)→ M(メガ: 10^6)→ G(ギガ: 10^9)→ T(テラ: 10^12)→ P(ペタ: 10^15)→ E(エクサ: 10^18)であり、隣り合うもの同士は常に10^3(1,000)倍の差がある。したがって「Mの10^3倍はG」という選択肢bは正確に正しい。選択肢aの「Gの10^6倍はT」は誤りで、正しくは「Gの10^3倍がT」である。選択肢cの「Mの10^6倍はG」も誤りで、10^6倍ではなくたった10^3倍でGになる(10^6倍ではTになってしまう)。選択肢dの「Tの10^3倍はG」は「Tの10^{-3}倍がG(=Tの1/1000がG)」という逆方向のため明確な誤りである。コンピュータの世界では記憶容量に2の10乗(1024)を基準とする「2進接頭語」(Ki: キビ=2^10=1024、Mi: メビ=2^20≈100万)が存在し、SI接頭語と混同されやすい点も重要な理解事項である。
実務での使われ方
IT分野でSI接頭語が登場する場面は多岐にわたる。ネットワーク帯域幅の表記では1Gbps(ギガビット毎秒)・100Mbps(メガビット毎秒)が一般的な接続速度の単位として使われ、5G通信では下り最大20Gbps(理論値)が仕様として提示される。データストレージはTB(テラバイト)・PB(ペタバイト)・EB(エクサバイト)の規模まで拡大しており、クラウドプロバイダ(AWS S3・Google Cloud Storage等)はEB規模の総容量を持つ。CPUのクロック周波数はGHz(ギガヘルツ)が現代の標準で、3GHz〜5GHzのプロセッサが一般的PC向けに使われている。なお業界では慣習的に「1KByte=1024Byte」として使ってきたが、HDDメーカーは「1KByte=1000Byte」(SI定義)で容量表記するため、OSの表示容量とHDDの仕様容量に食い違いが生じることが知られており、IEC 80000-13が2進接頭語(KiB・MiB等)を標準化したことで解決が図られている。
試験での位置づけ
SI接頭語はITパスポートの基礎理論分野で「計算問題の前提知識」として必須の知識である。クロック周波数・通信速度・記憶容量の換算・比較問題で接頭語の大きさの順序と変換倍率が問われる。本問のように「10の何乗倍か」という正確な数値で問うパターンのほか、「1TBは何GBか」「100Mbpsは何kbpsか」という単位換算計算として出題されることも多い。特に「k・M・G・Tは隣同士が1,000倍(10^3倍)差」という規則を誤解して「10^6や10^2倍の差と混同する」誤答パターンが典型的な引っかけとして設計される。2進接頭語(KiB・MiB・GiB)との区別も近年の試験で問われる要素として加わっており、SIのGBとコンピュータのGiBの違い(GiB=2^30≒1.074GB)を理解しておくことが推奨される。基本情報技術者では記憶装置の容量計算・CPUの実行時間・通信速度から転送時間を求める計算まで定量的な問題が多数出題される。
選択肢の発展補足
日常的なIT利用でも接頭語の混乱は頻繁に生じる。例えばインターネット回線の「1Gbps光回線」の広告は10^9ビット毎秒の意味だが、1GBのファイル(8×10^9ビット)のダウンロードには理論上約8秒かかる。しかしファイルサイズのGBとOSの表示するGiB(1GiB=2^30≈1.074×10^9 bytes)を混同すると計算が合わなくなる。HDDの「1TBドライブ」はメーカーが10^12バイトで表記するのに対し、Windowsのエクスプローラでは1TBドライブが約931GiB(≈0.931TiB)と表示されるのは、OSが2進接頭語基準で表示するためである。この違いは「HDDを買ったのに表示が小さい」という一般ユーザーの混乱の根本原因であり、テクニカルサポート業務でよく問われる知識でもある。ネットワーク速度ではbps(ビット毎秒)とBps(バイト毎秒)の混同も注意点であり、1Gbpsの回線で1GBのファイルをダウンロードすると理論上約8秒(8ビット=1バイトのため)かかるという計算が基本情報技術者試験でも出題される。
出典:IPA(情報処理推進機構)公式 ITパスポート試験 令和5年度 問96/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビによる独自AI解説です。