ITパスポート 令和6年度 問6:business_strategyに関する問題
技術戦略の策定や技術開発の推進といった技術経営に直接の責任をもつ役職はどれか。
- aCEO
- bCFO
- cCOO
- dCTO正答
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答えは d「CTO」 です。
会社のえらい人(役員)には「○○の責任者」という肩書きがいくつもあります。
CTOは T=Technology(技術) の責任者。「うちの会社はどんな技術で勝負するか」「新しい技術をどう開発するか」を決める“技術のトップ”です。
👉 覚え方:肩書きの真ん中の文字がカギ。T=Technology(技術)=CTO。
ほかの選択肢:a CEO=E(Executive)会社全体のトップ=社長/b CFO=F(Finance)お金の責任者=財務トップ/c COO=O(Operating)現場の運営トップ。問題は「技術経営の責任者」なので、Tが入ったCTOが答えです。
なぜこれが正解か
正解は d。CTO(Chief Technology Officer=最高技術責任者)は、技術戦略の策定や技術開発の推進といった技術経営(MOT)に直接の責任をもつ役職。問題文の「技術戦略」「技術開発の推進」がそのままCTOの職務を指す。
各選択肢の解説
- a CEO(Chief Executive Officer):最高経営責任者。企業全体の経営の最終責任者。
- b CFO(Chief Financial Officer):最高財務責任者。財務・経理・資金調達を統括。
- c COO(Chief Operating Officer):最高執行責任者。事業運営・現場オペレーションを統括。
覚え方・ひっかけ注意
各肩書きの真ん中の文字=担当領域で覚えると速い:Executive(経営全体)/Financial(財務)/Operating(運営)/Technology(技術)。「技術」と来たらT=CTO。CIO(情報システム責任者)が出ることもあるので合わせて押さえる。
理論的背景
CTO(Chief Technology Officer:最高技術責任者)はC-Suite(最高経営幹部層)の役職の一つであり、企業の技術戦略・研究開発(R&D)・技術イノベーションに直接責任を持つ役職である。1980年代に米国のテクノロジー企業(特に半導体・ソフトウェア企業)で経営レベルの技術リーダーシップの必要性から生まれた役職であり、日本では「技術部門のトップ」という意味でCTOの設置が2000年代以降のIT企業・製造業を中心に広がった。本問が問うのはC-Suite各役職の責務の識別であり、「技術経営(MOT: Management of Technology)に直接の責任を持つのはCTO」という単純な定義の正確な把握が問われる。C-Suite各役職の職務範囲:CEO(Chief Executive Officer)=企業全体の最高意思決定・経営方針の策定・ステークホルダーへの責任。CFO(Chief Financial Officer)=財務戦略・資本政策・投資家対応・財務報告の最終責任者。COO(Chief Operating Officer)=日常業務の執行管理・オペレーション効率化・CEO補佐。CTO=技術戦略策定・R&D投資判断・技術ロードマップ・エンジニア組織のリーダーシップ。CDO(Chief Digital Officer)・CISO(Chief Information Security Officer)・CPO(Chief Product Officer)等も上場企業・大企業で設置が増えている。
実務での使われ方
CTOとCEOの関係はテクノロジー企業の類型によって異なる特徴を示す。プロダクト企業(Google・Amazon・Netflix等)では技術戦略が事業戦略と一体化しており、CTOは事業価値創出の主役として経営会議の中心的存在となる。製造業やサービス業のDX推進では、CTOがIT部門・R&D部門・デジタル変革チームを統合管理し、レガシーシステムのモダナイゼーション・新技術(AI・IoT・クラウド)の全社展開・技術的負債の解消を担う。スタートアップでは創業者CTOが「製品の技術的方向性の最終決定者」として機能し、投資家からのDD(デューデリジェンス)でCTOの技術力・判断力が評価対象となる。CTOとCDO・CPOの役割分担は企業によって異なり、大企業ではCDO(デジタル化推進)・CPO(製品ロードマップ)として機能を分離するケースも多い。日本では2023年の「デジタルの日」関連政策として、企業のCDO設置率向上が経済産業省から推奨されている。
試験での位置づけ
C-Suite役職の識別はITパスポートの企業活動・経営組織分野で基本的な出題テーマである。本問は「技術経営(MOT)」「技術戦略」「技術開発の推進」というキーワードからCTOを特定する最も基礎的な識別問題であり、合格水準の確認として機能する。CEO・CFO・COO・CTOの4役職の職務分担を正確に把握し、「Financial=CFO」「Operations=COO」「Technology=CTO」という語の意味から直接判断できることが理想的である。近年はCISO(情報セキュリティ最高責任者)・CDO(デジタル最高責任者)・CPO(製品最高責任者)が企業の組織設計問題として追加で問われる傾向がある。基本情報技術者では情報統括責任者(CIO: Chief Information Officer)の役割(企業全体のIT戦略・IT投資の意思決定)とCTOとの違い(CIO=IT活用で事業戦略を支援、CTO=技術・製品開発で競争優位を創造)が問われる重要な識別ポイントとなる。
選択肢の発展補足
選択肢aのCEOは企業全体のビジョン・使命・経営方針の設定と、株主・取締役会・従業員・顧客・社会への最終的な責任主体である。大企業では取締役会が選任し、その指示に従って業務を執行する最上位経営者として機能する。GEのJack Welch・Appleのスティーブ・ジョブズ・AmazonのJeff Bezos等、CEO個人のリーダーシップスタイルが企業文化や戦略方向性に大きく影響した事例が多数ある。選択肢bのCFOは企業の財務の守門者であり、財務諸表の作成・監査対応・投資判断の財務分析・M&Aの価値評価(バリュエーション)・資本政策(株式発行・社債発行・自社株買い等)に責任を持つ。特にIPO準備では「S-1申請書(目論見書)の作成」を中心に法務・会計監査人と緊密に連携するため、CFOは上場プロセスの実務上の中核を担う。選択肢cのCOOは「実行責任者」であり、CEO が定めた方針・戦略を実際に組織として動かすオペレーション管理に特化する。人材管理・業務フロー最適化・コスト管理・品質保証・サプライチェーン管理等が典型的なCOO管轄領域である。CEOとCOOを兼任する組織もあれば(Appleはしばらく両方をJobsが兼任)、明確に分離する組織もあり、組織規模・事業複雑性によって最適解が異なる。
出典:IPA(情報処理推進機構)公式 ITパスポート試験 令和6年度 問6/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビによる独自AI解説です。