ITパスポート 令和6年度 問79:networkに関する問題
企業などの内部ネットワークとインターネットとの間にあって、セキュリティを確保するために内部ネットワークの PC に代わって、インターネット上の Web サーバにアクセスするものはどれか。
- aDNS サーバ
- bNTP サーバ
- cストリーミングサーバ
- dプロキシサーバ正答
AI解説(初心者・標準・上級)
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答えは d「プロキシサーバ」 です。
会社のパソコンが直接インターネットを見に行く代わりに、“代理(プロキシ)”が間に立って、本人の代わりにWebサイトを見に行ってくれます。受付の人がお客さんに代わって用事を済ませてくれるイメージです。間に立つことで、あやしいサイトをブロックしたり、誰が中の情報を見たか分からなくして守ったりできます。
👉 覚え方:「プロキシ=代理(だいり)」。本人の代わりに行く係。
ほかの選択肢:a DNSサーバ=住所案内係(サイト名をIPアドレスに変換)/b NTPサーバ=時計合わせ係/c ストリーミングサーバ=動画や音楽を流す係。
なぜこれが正解か
正解は d プロキシサーバ。プロキシ(proxy=代理)サーバは、内部ネットワークのPCに代わってインターネット上のWebサーバへアクセスする中継役。PCのIPアドレスを隠蔽し、アクセス先の制限(フィルタリング)やアクセスログの記録、コンテンツのキャッシュによる高速化などを行い、セキュリティを確保する。
各選択肢の解説
- a DNSサーバ:ドメイン名とIPアドレスを相互変換する名前解決のサーバ。
- b NTPサーバ:ネットワーク上の機器の時刻を同期させるサーバ。
- c ストリーミングサーバ:動画・音声をリアルタイム配信するサーバ。
覚え方・ひっかけ注意
「プロキシ=代理人。PCの代わりに外へアクセス」と覚える。ファイアウォールと混同しやすいが、ファイアウォールは通信の通過可否を制御する関所、プロキシはPCに成り代わって通信を肩代わりする点が違う。
理論的背景
プロキシサーバ(Proxy Server)は本来のリクエスト送信者に代わってサーバとの通信を仲介するネットワーク中継装置であり、「Forward Proxy」と「Reverse Proxy」の2形態が存在する。本問が問うのはForward Proxy(正引きプロキシ)であり、内部ネットワークのクライアントがインターネットへアクセスする際に代理で通信を行う。セキュリティ機能として、①ヘッダのX-Forwarded-Forを通じた送信元IPの匿名化、②URLフィルタリング(不正サイト・業務外サイトへのアクセスブロック)、③SSLインスペクション(HTTPS通信の復号・検査・再暗号化)、④コンテンツキャッシュによる帯域節約の4機能を実装することが多い。HTTPSインスペクションでは中間者(MITM:Man-In-The-Middle)の立場をとることでTLS証明書の問題が発生するため、内部CAからの証明書配布が必要となる。Reverse Proxyは逆に外部からの接続を受けてサーバ群に振り分ける役割(ロードバランサー・WAF・CDNエッジサーバ)を担い、本問とは方向が逆である。
実務での使われ方
企業ネットワークでは従来の「物理的なProxy Appliance(Squid・BlueCoat等)」から、クラウドベースのSWG(Secure Web Gateway)への移行が進んでいる。Zscaler Internet Access(ZIA)・Netskope・Forcepoint SWGなどはZTNA(Zero Trust Network Access)と統合したSASE(Secure Access Service Edge)の一部として、ユーザーがどこにいてもインターネットアクセスを集中管理・監視できる。CASB(Cloud Access Security Broker)はプロキシ機能をクラウドサービス(SaaS)のアクセス制御にまで拡張した概念であり、シャドーIT(未承認のクラウドサービス利用)の可視化・制御に活用される。テレワーク普及後の2020年代では、VPN型とプロキシ型のアクセス制御の使い分け(フルトンネルVPN vs. スプリットトンネル+SWG)が企業ネットワーク設計の重要課題となっている。
試験での位置づけ
プロキシサーバはITパスポートの「テクノロジ系/ネットワーク」の頻出語であり、DNS・NTP・ストリーミングの各サーバと機能の違いを識別させる問題形式が定番。本問のポイントは「セキュリティを確保するために内部PCに代わって外部Webサーバにアクセスする」という方向性(内→外への代理)を正確に理解していること。近年はZTNA・SASE・CASBといった発展的なセキュリティアーキテクチャとの関連で出題される傾向が見られる。基本情報技術者(FE)ではForward/Reverse Proxyの区別・HTTPプロキシの認証方式(NTLM認証・Kerberos認証・基本認証)・プロキシ自動設定(PAC:Proxy Auto-Config)のスクリプト構造まで問われることがある。
選択肢の発展補足
選択肢aのDNSサーバはドメイン名とIPアドレスの名前解決を担当する。DNSはUDP/53(または TCP/53)を使用し、階層的なキャッシュ解決と権威サーバへの問い合わせ連鎖で機能する。DNSキャッシュサーバ(フルサービスリゾルバ)は企業内ネットワークでも設置されることが多く、「内部PCの代わりにインターネット上の情報を取りに行く」という点ではプロキシに似るが、HTTP通信の代理は担わない。選択肢bのNTP(Network Time Protocol)サーバはIEEE 1588・NTPv4に基づく時刻同期サービスを提供し、認証ログのタイムスタンプ正確性・PKIの証明書有効期限確認・ログ相関分析に不可欠な基盤インフラ。選択肢cのストリーミングサーバは映像・音声メディアをリアルタイム配信するサーバ(RTSP・HLS・DASH等のプロトコルを使用)でありセキュリティ代理機能は持たない。プロキシサーバとVPNの区別も頻出:VPNはOSI Layer3レベルで全トラフィックをトンネリングするのに対し、プロキシはアプリケーション層(Layer7)のHTTP/HTTPSを対象とする点が根本的な違い。
出典:IPA(情報処理推進機構)公式 ITパスポート試験 令和6年度 問79/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビによる独自AI解説です。