令和7年度9ストラテジ系

ITパスポート 令和7年度 問9:system_strategyに関する問題

ハッカソンに関する記述として,最も適切なものはどれか。

  • a定められたルールの下,ある主題について,肯定派と否定派といった異なる立場に分かれて議論する。
  • b情報セキュリティ分野で活躍したいという意志をもった若者が,合宿形式で情報セキュリティに関する実践的な知識を学ぶ。
  • cプログラマーやデザイナーなどから成る複数の参加チームが,与えられたテーマに関するプロトタイプを短期間で作成し,その成果を発表して競い合う。正答
  • d問題解決や利用者獲得などゲーム的な要素のない分野に,デジタル技術を活用したゲームの要素を取り入れることによって,利用者の参加を動機づける。
正答:Cプログラマーやデザイナーなどから成る複数の参加チームが,与えられたテーマに関するプロトタイプを短期間で作成し,その成果を発表して競い合う。

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答えは c です。

ハッカソンは「ハック(作る)」+「マラソン」を合わせた言葉。エンジニアやデザイナーがチームを組んで、決められたテーマで短い期間にアプリや試作品をワーッと作って、発表して競い合うイベントです。みんなで集まる“ものづくり大会”のイメージ。

👉 覚え方:ハッカソン=「作る×マラソン」=短時間で開発バトル。

ほかの選択肢:a 賛成・反対に分かれて議論=ディベート/b 合宿で学ぶ=セキュリティ・キャンプ/d ゲームっぽさを入れてやる気にさせる=ゲーミフィケーション。

標準試験対策の基準レベル

なぜこれが正解か

正解は c。ハッカソン(hackathon)は「hack(開発)」と「marathon(マラソン)」を組み合わせた造語で、プログラマーやデザイナーらがチームを組み、与えられたテーマについてプロトタイプを短期間で作成し、成果を発表して競い合うイベント。アイデアを素早く形にするオープンイノベーションの手法として広く使われる。

各選択肢の解説

  • a:肯定派・否定派に分かれて議論する → ディベートの説明。
  • b:合宿形式でセキュリティの実践知識を学ぶ → セキュリティ・キャンプ等の説明。
  • d:ゲーム要素を取り入れて参加を動機づける → ゲーミフィケーションの説明。

覚え方・ひっかけ注意

「ハッカソン=短期集中でモノ(試作品)を作って競う」と動詞“作る”で覚える。dのゲーミフィケーションや、似た響きの“アイデアソン(アイデアを出し合う)”との区別がポイント。

上級誤答論破・背景理論まで深掘り

理論的背景:オープンイノベーションとの関係

ハッカソンはオープンイノベーションの具体的手法として企業・行政・学術機関に広まっている。オープンイノベーション(H. チェスブロウが提唱)は、社外の知識・技術・人材を積極的に取り込むことで社内R&Dの限界を超えるという考え方であり、ハッカソンはその"入口"として機能する。多様なバックグラウンドを持つ参加者が短時間でプロトタイプを作る過程で、社内だけでは生まれない発想が創出される。デザイン思考(共感→問題定義→アイデア発想→プロトタイプ→テスト)のうち「プロトタイプ→テスト」フェーズの集中実施と見ることもでき、アジャイル開発の精神とも親和性が高い。

実務での活用場面

企業によるハッカソンの活用パターンは主に次の三つである。(1)新規事業創出:社員・学生・スタートアップを集め、自社のAPIやデータを開放して新しいプロダクトのアイデアを探索する。(2)エンジニア採用ブランディング:技術力の高い人材に社内の雰囲気・技術スタック・文化を体感させ、採用につなげる。(3)社会課題解決:行政がオープンデータや行政課題を提供し、市民・エンジニアと共にソリューションを開発する「シビックテック」の形態も広まっている。テーマを「生成AIを活用した〇〇」と設定した企業主催ハッカソンが2023〜2024年に急増している。

類似イベントとの精密な区別

ハッカソンと混同しやすいイベントの比較を整理する。

  • アイデアソン:アイデア出しフェーズに特化し、開発は行わない。ブレーンストーミングやデザイン思考を用いる。ハッカソンの前段として組み合わせることが多い。
  • デザインスプリント(Google Ventures考案):5日間の決まった工程(理解→発散→決定→試作→検証)でプロダクト課題を解決する手法。チームが固定されている点でハッカソンと異なる。
  • ゲーミフィケーション(設問d):非ゲーム分野にゲーム要素(ポイント・ランキング・バッジ)を取り込んで動機づけを高める設計手法。イベント形式ではなくシステム・サービスの設計概念である。

試験での位置づけと頻出パターン

ストラテジ系「システム戦略・経営戦略」の用語問題で安定して出題される。設問のように「あるイベントの説明として正しいものを選べ」という形式では、各選択肢がそれぞれ別の用語の正確な説明になっているため、全選択肢の用語を知っていないと消去法も使えない。ディベート(賛否分かれて議論)・セキュリティキャンプ(合宿型学習)・ゲーミフィケーション(ゲーム要素の導入)の各説明文を頭に入れておくことが得点の前提になる。

選択肢の発展補足

選択肢bが示す「情報セキュリティに関する実践的知識を学ぶ合宿形式のイベント」は、IPA(情報処理推進機構)が主催する「セキュリティ・キャンプ全国大会」が代表例である。若手人材の育成を目的としており、競争ではなく学習が目的という点でハッカソンとは本質的に異なる。基本情報技術者ではアジャイル・スクラム・DevOpsとの関連でハッカソンが言及される場合があり、短期反復開発という共通原理で整理できる。

出典・引用について

出典:IPA(情報処理推進機構)公式 ITパスポート試験 令和7年度9/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビによる独自AI解説です。

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