危険物乙四 基礎的な物理学及び基礎的な化学 問14:酸・塩基・有機/無機
有機化合物の一般的な性質に関する次の記述のうち、**誤っているもの**はどれか。
- ア有機化合物は炭素を骨格とする化合物で、その多くは可燃性である。
- イ有機化合物は一般に電気の不良導体(絶縁性)であり、静電気を蓄積しやすいものが多い。
- ウ有機化合物の多くは水に溶けにくいが、アルコールや有機酸など水に溶けやすいものもある。
- エ第4類危険物(ガソリン・灯油・アルコール類等)は、いずれも有機化合物である。
- オ有機化合物はすべて不燃性であり、加熱しても燃えることはない。正答
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誤っているのはオです。有機化合物の多くは可燃性で、加熱すれば燃えます。「すべて不燃性」は明確な誤りです。
- ア(正): 有機化合物は炭素が骨格で、多くが可燃性。
- イ(正): 一般に電気の不良導体で、静電気を蓄積しやすい。
- ウ(正): 多くは水に溶けにくいが、アルコール・有機酸など水溶性もある。
- エ(正): 第4類(ガソリン・灯油・アルコール類等)は有機化合物。
- オ(誤): 有機化合物の多くは可燃性。すべて不燃性は誤り。
「有機化合物=炭素骨格・多くが可燃性・電気不良導体」を押さえます。
有機化合物の一般的性質:
有機化合物は、炭素(C)を骨格とし、水素・酸素・窒素等を含む化合物の総称です。第4類危険物の多くは有機化合物です。
- ア(正): 炭素を骨格とし、その多くが可燃性(炭素・水素が酸化されて燃える)。
- イ(正): 一般に電気の不良導体(絶縁性)で、流動・摩擦により静電気を蓄積しやすい。石油類の静電気火災の素因。
- ウ(正): 多くは水に溶けにくく有機溶媒に溶けやすいが、アルコール類・有機酸(酢酸等)のように水に溶けやすいものもある(極性の有無による)。
- エ(正): 第4類危険物(ガソリン・灯油・軽油・アルコール類・特殊引火物等)は、いずれも有機化合物。
- オ(誤): 有機化合物の多くは可燃性で、加熱・引火により燃える。「すべて不燃性」は誤りで、本問の正答。
無機化合物との対比: 無機化合物には不燃性のものが多い(水・食塩・金属酸化物等)が、有機化合物は炭素・水素を含み一般に可燃性。
引っかけパターン: 有機化合物を「すべて不燃性」とする(オ)。有機化合物の多くは可燃性で、第4類はその代表。
【理論的背景】
有機化合物は炭素を骨格とする化合物で、生物由来の物質に多く含まれることからこの名がありますが、現在は人工合成も含めて炭素化合物を広く指します(一酸化炭素・二酸化炭素・炭酸塩等の一部は慣例的に無機に分類)。炭素と水素を主成分とするため一般に可燃性で、電気を通しにくく(不良導体)、極性の小さいものは水に溶けにくい——これらの性質が第4類危険物(引火性液体)の挙動を理解する土台になります。
【実務・条文構造(化学的整理)】
有機化合物の一般的性質:
- 可燃性: 炭素・水素が酸化されて燃える。多くが可燃物。完全燃焼でCO₂と水、不完全燃焼でCO・すす。
- 電気的性質: 一般に電気の不良導体(絶縁性)。石油類は流動・ろ過・注入で静電気を蓄積しやすく、放電火花が点火源になる(静電気対策が必要)。
- 溶解性: 「似たものは似たものに溶ける」。非極性の炭化水素(ガソリン・灯油)は水(極性)に溶けにくく有機溶媒に溶ける。一方、極性基をもつアルコール(−OH)や有機酸(−COOH)は水に溶けやすい(水溶性)。
- 融点・沸点: 一般に無機の塩類より低い傾向。
- 反応: 反応速度が比較的遅く、燃焼・置換・付加等の反応をする。
第4類との接続:
- 第4類危険物はいずれも有機化合物で、可燃性・電気不良導体・(炭化水素は)非水溶性という性質をもつ。
- 静電気蓄積しやすい性質は、給油・移送時の接地(アース)・流速制限・加湿などの対策の根拠。
- 水溶性(アルコール・酢酸等)と非水溶性(ガソリン・灯油等)の違いは、指定数量(水溶性は2倍)や消火法(水溶性は耐アルコール泡)に直結する。
【試験での位置づけ】
有機化合物の基礎は物理化学で問われます。出題頻度は高くありませんが、(1)炭素骨格で多くが可燃性、(2)電気の不良導体(静電気を蓄積しやすい)、(3)水に溶けにくいものが多いが水溶性もある、(4)第4類は有機化合物、が核心です。引っかけは「すべて不燃性」とする誤りです。有機化合物の可燃性・電気不良導体・溶解性を、第4類の性状(可燃・静電気・水溶性/非水溶性)とリンクさせて覚えます。
【各選択肢の発展補足】
- ア(正): 有機化合物は炭素骨格で多くが可燃性。
- イ(正): 一般に電気の不良導体で静電気を蓄積しやすい。
- ウ(正): 多くは水に溶けにくいが、アルコール・有機酸は水溶性。
- エ(正): 第4類危険物は有機化合物。
- オ(誤・正答): 有機化合物の多くは可燃性。すべて不燃性は誤り。
【根拠】確立した化学(有機化合物の一般的性質)。
【補足】有機化合物=炭素骨格・多くが可燃性・電気不良導体(静電気を蓄積しやすい)・多くは非水溶性だがアルコール/有機酸は水溶性。第4類は有機化合物。
<!-- 監修確定 2026-06-03: 有機化合物(炭素骨格/多くが可燃性/電気不良導体/水溶性もある)は確立化学と一致。正答オ(すべて不燃性=誤り)。誤りなし。 -->
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 確立した化学(有機化合物の一般的性質)。有機化合物は炭素骨格をもち、多くが可燃性で、一般に電気の不良導体(静電気を蓄積しやすい)。水に溶けにくいものが多いが、アルコール・有機酸など水溶性のものもある。第4類危険物は有機化合物。「すべて不燃性」は誤り(むしろ多くが可燃性)。 現行の消防法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。