基本情報 平成24年度 秋期 問36:テクノロジ系に関する問題
インターネットにおける電子メールの規約で, ヘッダフィールドの拡張を行い, テ キストだけでなく, 音声, 画像なども扱えるようにしたものはどれか。
- aHTML
- bMHS
- cMIME正答
- dSMTP
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答えは c「MIME」 です。
昔のメールは英語の文字しか送れませんでした。日本語や写真、音声を送るには、別の仕組みが必要で、それがMIME(マイム)です。
MIMEは「メールの封筒に何が入っているか」を伝えるラベルを付ける仕組み。これのおかげで写真・音声・PDFなどを添付できるようになりました。
👉 覚え方:「MIME=メールに何でも詰めるための仕分けラベル」。
ほかの選択肢:a HTMLはWebページの言語/b MHSは古いメッセージ規格/d SMTPはメール送信の手順(運び方の規格)。
なぜこれが正解か
正解は c MIME(Multipurpose Internet Mail Extensions)。元々の電子メール規格(RFC 822)は7ビットASCIIテキストのみ対応していたため、MIMEはヘッダフィールド拡張により多言語テキスト・画像・音声・動画・添付ファイルを扱えるよう機能拡張する規格。Content-Type、Content-Transfer-Encoding等のヘッダで本文形式を指定する。
各選択肢の解説
- a HTML:Webページ記述言語(メール本文をHTML化する用途もあるが規約の本体ではない)
- b MHS:X.400ベースのメッセージング規格(インターネットメールとは別系統)
- d SMTP:メール送信プロトコル(メッセージの輸送経路を規定、内容形式の規約ではない)
覚え方・ひっかけ注意
「MIME=Mailに何でも入れる」で覚える。代表的Content-Type:text/plain、text/html、image/jpeg、application/pdf、multipart/mixed(添付ファイル付き)。HTTPでも Content-Type ヘッダで同じMIMEタイプが流用されており、Web技術全体の基礎。SMTPとMIMEは「SMTP=運ぶ/MIME=詰め方」と役割分担で整理。
理論的背景
MIMEは RFC 2045〜2049 で規定された電子メール拡張規格。元のメール規格 RFC 822 (現RFC 5322) はUS-ASCII 7ビットを前提としていたため、バイナリデータや非ASCII文字を扱うために以下のヘッダを追加:
- MIME-Version: 1.0(規格バージョン)
- Content-Type: メディアタイプ/サブタイプ/パラメータ(例:text/plain; charset=UTF-8)
- Content-Transfer-Encoding: 7bit、8bit、base64、quoted-printable、binary
- Content-Disposition: inline/attachment(添付ファイル指定)
- Content-ID: パーツ内参照用ID
バイナリデータは base64(3バイトを4文字のASCIIに変換)でテキスト化し、SMTP の7ビット制約を回避。多重パート構造(multipart/mixed、multipart/alternative、multipart/related)で複雑なメール(添付・HTML+テキスト併記等)を表現。
実務での使われ方
現代の電子メールは全てMIMEを基盤とし、S/MIME(Secure MIME:暗号化・署名付きメール)として企業・政府で広く利用。MIMEタイプは HTTP のContent-TypeヘッダにそのままIANAレジストリで共有され、Webブラウザのファイル種別判定・サーバのレスポンス処理・REST APIのリクエスト/レスポンス形式指定(application/json等)など、Web技術全般で基盤的役割。スパム対策の SPF/DKIM/DMARCも MIME ヘッダレベルで認証情報を付加する仕組み。
試験での位置づけ
FE・APのネットワーク・セキュリティ分野で頻出。SMTP/POP3/IMAP4のプロトコル比較、S/MIME・PGP の比較、メール認証技術(SPF・DKIM・DMARC・BIMI)と併せて押さえる。応用情報・支援士ではメールセキュリティの実装、なりすまし対策、暗号化メール運用まで踏み込む。
選択肢の発展補足
SMTP(d)は RFC 5321 で規定されるメール送信プロトコルで、TCP 25番ポート(サブミッション用は587、SMTPSは465)。Submission/MTA間の連携にSMTP、MTA→MUAはPOP3(110)/IMAP4(143)が標準。MHS(b)はISO/X.400ベースで1980年代に欧州で広まったが、インターネット普及によりMIME+SMTP系に統合された。HTML(a)はメール本文形式として multipart/alternative でテキスト版と併送するのが標準的(互換性確保)。
出典:IPA(情報処理推進機構)公式 基本情報技術者試験 平成24年度 秋期 問36/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビによる独自AI解説です。