基本情報 平成25年度 春期 問62:ストラテジ系に関する問題
エンタープライズアーキテクチャの “四つの分類体系” に含まれるアーキテクチャ は, ビジネスアーキテクチャ, テクノロジアーキテクチャ, アプリケーションアーキ テクチャともう一つはどれか。
- aシステムアーキテクチャ
- bソフトウェアアーキテクチャ
- cデータアーキテクチャ正答
- dバスアーキテクチャ
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答えは c「データアーキテクチャ」 です。
エンタープライズアーキテクチャ(EA)は「会社全体の設計図を4種類用意して、全部整合させる」考え方。4種類とは:
- ビジネスアーキテクチャ:業務の全体像
- データアーキテクチャ:情報・データの構造 ← これが正解
- アプリケーションアーキテクチャ:使うソフトの構成
- テクノロジアーキテクチャ:サーバ・ネットなど技術基盤
👉 覚え方:「EAの4分類=B(ビジネス)D(データ)A(アプリ)T(テクノロジ)」。
ほかの選択肢は4分類に含まれない関連用語です。
なぜこれが正解か
正解は c データアーキテクチャ。EA(Enterprise Architecture:エンタープライズアーキテクチャ)の4つの分類体系は (1) ビジネスアーキテクチャ(BA)、(2) データアーキテクチャ(DA)、(3) アプリケーションアーキテクチャ(AA)、(4) テクノロジアーキテクチャ(TA)。問題文に挙げられた3つに加えてデータアーキテクチャが残り1つ。
各選択肢の解説
- a システムアーキテクチャ:EAの4分類には含まれない。個別システムの構造を指す一般用語。
- b ソフトウェアアーキテクチャ:個別ソフトの構造を指す。EA階層には含まれない。
- c データアーキテクチャ:EAの4分類の1つ。データモデル、データフロー、データ管理方針を定義。
- d バスアーキテクチャ:ハードウェアバス構造の用語。EAとは関係なし。
覚え方・ひっかけ注意
「EAの4階層 = BDAT」とBから順に頭文字で覚える:Business → Data → Application → Technology。日本では経済産業省が2003年に「業務・システム最適化計画策定指針」でEA導入を推進。代表的フレームワーク:Zachmanフレームワーク、TOGAF(The Open Group Architecture Framework)、FEAF(Federal EA Framework)。
理論的背景
エンタープライズアーキテクチャ(EA)はJohn Zachman(IBM、1987)が概念提唱し、米国政府CIO評議会・OMB(行政管理予算局)が政府IT統合のため発展させた。4階層モデル(BDAT)は最も普及した分類で、各層で As-Is(現状)と To-Be(あるべき姿)の2状態を文書化し、ギャップ分析から段階的移行計画(Roadmap)を策定する。
- ビジネスアーキテクチャ(BA):組織・業務プロセス・機能体系・業務情報フロー(成果物:業務機能構成図、業務フロー図)
- データアーキテクチャ(DA):データモデル・データフロー・データ管理方針(成果物:情報体系図、エンティティ関連図 ER)
- アプリケーションアーキテクチャ(AA):システム機能配置・アプリケーション間連携(成果物:機能情報関連図、機能構成図)
- テクノロジアーキテクチャ(TA):技術標準・インフラ・運用基盤(成果物:ネットワーク構成図、ハードウェア構成図)
実務での使われ方
米国連邦政府のFEAF、英国のGovernment EA、日本の業務・システム最適化計画(経済産業省)などが代表事例。民間では金融・通信・製造の大規模企業がEAを導入し、システム統廃合・標準化・データ統合・コスト削減を実現。TOGAF(The Open Group発、ADM: Architecture Development Methodで反復改善)は世界的に最も普及するEAフレームワーク。近年はビジネスケイパビリティマップ、バリューストリーム分析、マイクロサービスアーキテクチャとの統合が進展し、DXの基盤として再評価されている。
試験での位置づけ
FE・APストラテジ系で頻出。EAの4階層、As-Is/To-Be分析、TOGAF、Zachmanフレームワーク、共通フレームの企画プロセス、情報戦略立案と関連付けて出題。応用情報・ITストラテジストではEA成熟度モデル、ITポートフォリオマネジメント、DX推進フレームワークまで踏み込む。
関連事項・発展補足
EAの実装課題は「作って終わり」現象(文書化されても活用されない)で、運用フェーズでの継続的更新・利活用が成功要因。EAリポジトリ(Sparx Enterprise Architect、Avolution ABACUS、LeanIX)でモデルを一元管理し、変更管理プロセスを統合するのが現代アプローチ。クラウド・マイクロサービス時代はEAも軽量化・俊敏化し、Adaptive EA、Agile EAとして進化中。Zachmanフレームワーク(6×6マトリクス)は厳密だが重厚、TOGAFはプラクティカル指向で実務適用が容易、と特徴が異なる。日本ではDX認定制度、情報処理の促進に関する法律(DX認定)と連動し、EAの戦略的位置づけが再確認されている。データガバナンス、マスタデータ管理(MDM)、メタデータ管理はDAの実装核心で、データ品質と統合性の継続維持を担う。
出典:IPA(情報処理推進機構)公式 基本情報技術者試験 平成25年度 春期 問62/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビによる独自AI解説です。