基本情報 平成25年度 秋期 問54:マネジメント系に関する問題
プロジェクトにおけるコミュニケーション手段のうち, プル型コミュニケーション はどれか。
- aイントラネットサイト正答
- bテレビ会議
- c電子メール
- dファックス
AI解説(初心者・標準・上級)
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答えは a「イントラネットサイト」 です。
「プル型」は受け手が自分から取りに行くコミュニケーション。
- プル(pull)=引っ張る=受け手がアクセスして見る(社内ポータル、Wiki、掲示板)
- プッシュ(push)=押す=送り手が一方的に届ける(メール、FAX、テレビ会議)
イントラネットサイトは「気になったら見に行く」ものなのでプル型。
👉 覚え方:「プル=読みに行く/プッシュ=届ける」。
ほかの選択肢:b テレビ会議/c メール/d FAX は全部「相手に届ける」プッシュ型。
なぜこれが正解か
正解は a。PMBOKではプロジェクトコミュニケーションを3型に分類:
- プッシュ型: 送信側が受信側に情報を一方的に届ける(メール、FAX、書面、ボイスメール)
- プル型: 受信側が必要に応じて自ら情報を取得する(イントラサイト、共有リポジトリ、知識ベース)
- 対話型: 双方向リアルタイム(会議、テレビ会議、電話、対面)
イントラネットサイトは受信者がブラウザでアクセスして取得する典型的なプル型。
各選択肢の解説
- b テレビ会議:対話型(リアルタイム双方向)。
- c 電子メール:プッシュ型(送信者から受信箱へ届く)。
- d ファックス:プッシュ型(送信者から受信機へ届く)。
覚え方・ひっかけ注意
「プル=引く=読みに行く/プッシュ=押す=届ける/対話=双方向リアルタイム」の3分類で整理。プル型は受信者の自主性に依存するため、重要事項にはプッシュ型併用が必要。逆にプッシュ型は情報過多になりやすく、参照用情報はプル型に置くのが効率的。プロジェクトコミュニケーションマネジメント計画書ではステークホルダーごとに使い分けを設計する。
理論的背景
PMBOK第6版・第7版で定義されるコミュニケーション方法(Communication Methods)は3分類: Interactive(対話型)、Push(プッシュ型)、Pull(プル型)。それぞれ「N人間のリアルタイム双方向」「送信者から受信者への一方向配信」「受信者が能動的に取得」と特徴が異なる。コミュニケーション計画ではステークホルダー登録簿・パワー/関心マトリクスに基づき、影響度×情報ニーズに応じて方法を選定する。
プロジェクトマネジメントでは「コミュニケーションは時間の90%」(PMBOK)と言われ、不適切な方法選択が失敗の主因となる。
実務での使われ方
現代の企業ではプル型情報基盤(Confluence、Notion、SharePoint、社内Wiki、ナレッジベース)が必須インフラ。Slackは「対話型+プッシュ型」のハイブリッド(DMはプッシュ、チャンネル+検索はプル)。RPA・ChatOpsは情報配信を半自動化する。リモートワークの普及でプル型情報基盤の重要度が増し、「Async-first」「Document-driven」な文化(GitLab Handbookが代表例)が広まる。
プロジェクト管理ではRACIマトリクス(Responsible/Accountable/Consulted/Informed)に基づき、I(情報共有のみ)にはプル、C(協議)にはプッシュ+対話、というように使い分ける。
試験での位置づけ
FE/AP/PMのマネジメント系で頻出。①3分類の識別、②ステークホルダーマネジメントとの紐づけ、③コミュニケーションチャネル数の計算(N人ならN(N-1)/2)、が主要論点。本問は分類識別の基本問題で取りこぼし厳禁。
選択肢の発展補足
コミュニケーションのチャネル数公式 N(N-1)/2 はメンバー増加に伴うコミュニケーション複雑度の指数的増加を示し、PM試験で頻出。10人で45チャネル、20人で190チャネル、と急増する。これがブルックスの法則(「遅れているプロジェクトに人を追加するとさらに遅れる」)の根拠。アジャイルではコミュニケーションの口数を減らすためペアプロ・モブプロ・スタンドアップ等の高密度コミュニケーション技法を採用する。なおメールはプッシュ型だが、「読み手のタイミングで処理可能」という非同期性があり、対話型(同期)との中間性質を持つ。最近はZulip/Slack threadsが「非同期+対話型」の混合形態として注目される。
出典:IPA(情報処理推進機構)公式 基本情報技術者試験 平成25年度 秋期 問54/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビによる独自AI解説です。