基本情報 平成26年度 秋期 問52:マネジメント系に関する問題
図のように, プロジェクトチームが実行すべき作業を上位の階層から下位の階層へ 段階的に分解したものを何と呼ぶか。 システム開発 企画プロセス 要件定義プロセス プロセス開始 利害関係者 の準備 要件の定義 |
- aCPM
- bEVM
- cPERT
- dWBS正答
AI解説(初心者・標準・上級)
理解度に合わせて3レベルの解説を無料で読めます。
答えは d「WBS」 です。
WBSは「Work Breakdown Structure(作業をブレークダウンした構造)」の略。
たとえば「夏休みの宿題」を「日記・読書感想文・自由研究」と分け、自由研究をさらに「テーマ決め・実験・まとめ」と細かく分けますよね。これがWBS。大きな作業を木の枝のように細かくします。
👉 覚え方:W=Work(作業)、B=Break(分ける)、S=Structure(構造)。
ほかの選択肢:a CPM=最も時間がかかる経路を見つける手法/b EVM=進捗とコストを金額で測る/c PERT=矢印図で日程を計算。どれも日程・予算の手法。
なぜこれが正解か
正解は d。WBS(Work Breakdown Structure:作業分解構成図)は、プロジェクトの成果物や作業を上位階層から下位階層へ段階的に分解し、ツリー状(木構造)に整理する手法。最下位の作業単位を「ワークパッケージ」と呼び、見積もり・スケジューリング・責任分担の最小単位になる。
各選択肢の解説
- a CPM(Critical Path Method):最長経路を求めスケジュール上のボトルネックを特定する手法。
- b EVM(Earned Value Management):出来高(EV)/予算(PV)/実コスト(AC)で進捗とコストを統合管理。
- c PERT(Program Evaluation and Review Technique):作業間の依存関係を矢線図で表現し所要時間を確率的に評価。
覚え方・ひっかけ注意
「階層的に分解=WBS」「最長経路=CPM」「金額で進捗=EVM」「矢印図で日程=PERT」と機能で分けて暗記。PMBOKでもスコープマネジメントの中核ツール。WBS作成後にスケジュール(PERT/CPM)と原価(EVM)を組む流れ。
理論的背景
WBSはPMBOK第4版以降「成果物指向(Deliverable-Oriented)」の階層分解と定義され、100%ルール(親要素は子要素の合計と一致)と8/80ルール(ワークパッケージは8〜80時間規模)が代表的指針。WBS辞書(WBS Dictionary)は各要素の詳細記述・受入基準・責任者を補完する文書。
実務での使われ方
プロジェクト開始時にWBSをベースライン化し、スコープ管理の起点とする。WBSがあればRACI(Responsible/Accountable/Consulted/Informed)マトリクスで責任分担、ガントチャートで日程、CPM/PERTでクリティカルパス、EVMで進捗・コスト統合管理という流れで全プロジェクトマネジメントが繋がる。アジャイル開発ではWBSの代わりにユーザーストーリー+エピックの階層が同等の役割を果たす。
試験での位置づけ
プロジェクトマネジメント分野の最頻出語。基本情報では用語識別、応用情報・プロジェクトマネージャ試験では「8/80ルール」「100%ルール」「WBS辞書」「ローリングウェーブ計画法(直近は詳細・先は概要)」まで踏み込む。
選択肢の発展補足
- CPM/PERTの違い:CPMは確定的時間(1値)、PERTは確率的時間(楽観値・最頻値・悲観値の3値で期待値を計算)。
- EVMの主要指標:CV=EV−AC(コスト差異)、SV=EV−PV(スケジュール差異)、CPI=EV/AC、SPI=EV/PV。CPI<1または SPI<1は赤信号。
- 近年の出題では「WBS→アクティビティ定義→アクティビティ順序設定→所要期間見積→スケジュール作成」というPMBOKプロセスの流れまで問われる。
出典:IPA(情報処理推進機構)公式 基本情報技術者試験 平成26年度 秋期 問52/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビによる独自AI解説です。