基本情報 平成26年度 秋期 問78:ストラテジ系に関する問題
表は, ある企業の損益計算書である。損益分岐点は何百万円か。 単位 百万円 項 目 内 訳 金額 売上高 700 売上原価 変動費 100 固定費 200| 300 売上総利益 400 販売費・一般管理費| 変動費 40 固定費 300 340 営業利益 60
- a250
- b490
- c500
- d625正答
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答えは d「625」百万円 です。
損益分岐点=「売上と費用がちょうどトントン(利益ゼロ)になる売上高」。
計算:固定費200+300=500百万円、変動費100+40=140百万円、変動費率=140÷700=0.2、損益分岐点売上高=固定費÷(1-変動費率)=500÷(1-0.2)=500÷0.8=625百万円。
👉 覚え方:「固定費÷(1−変動費率)」で出る、これを式ごと暗記。
ほかの選択肢:a 250/b 490/c 500は計算ミスで導かれる引っかけ候補(固定費だけ・単純合計など)。
なぜこれが正解か
正解は d。損益分岐点売上高は利益ゼロ(売上=総費用)となる売上水準。公式は 損益分岐点売上高 = 固定費 ÷ (1 − 変動費率) = 固定費 ÷ 限界利益率。
本問の計算:
- 固定費 = 200(売上原価)+ 300(販管費)= 500百万円
- 変動費 = 100 + 40 = 140百万円
- 変動費率 = 140 ÷ 700 = 0.2
- 限界利益率 = 1 − 0.2 = 0.8
- 損益分岐点売上高 = 500 ÷ 0.8 = 625百万円
各選択肢の解説
- a 250:固定費の半分など誤った概算。
- b 490:変動費を考慮しない計算ミス。
- c 500:固定費のみで「固定費=損益分岐点」と誤解した場合の罠。
覚え方・ひっかけ注意
「固定費を限界利益率で割る」の公式を即座に思い出せるよう暗記。変動費と固定費の分類間違いに注意(売上原価・販管費とも変動費+固定費に分解されている点を見落とさない)。安全余裕率=(売上高−損益分岐点)/売上高 も併せて頻出。
理論的背景
損益分岐点分析(CVP分析:Cost-Volume-Profit Analysis)は管理会計の中核技法。前提は (1) 費用は固定費と変動費に分解可能、(2) 変動費は売上に比例、(3) 固定費は売上に依存しない、(4) 販売価格と費用構造が安定。これらが崩れると正確性が落ちるため、感度分析(What-if Analysis)を併用する。
実務での使われ方
事業計画策定・投資判断・価格戦略・撤退判断の根拠として使用。指標として (1) 損益分岐点比率 = 損益分岐点売上 ÷ 実売上(低いほど安全)、(2) 安全余裕率 = 1 − 損益分岐点比率(高いほど安全)、(3) 損益分岐点販売数量 = 固定費 ÷ (販売単価 − 単位変動費)。SaaSビジネスでは固定費(人件費)比率が高く、損益分岐点突破後の利益率が急上昇する「規模の経済」が働く。
試験での位置づけ
経営・会計分野の頻出計算問題。基本情報・応用情報・ITストラテジスト・中小企業診断士で繰り返し出題。近年は「セグメント別損益分岐点」「サブスクリプション型ビジネスのCAC回収期間」など現代ビジネスへの応用が問われる。
選択肢の発展補足
- 固定費・変動費の分解には「高低点法(最大売上時と最小売上時の総費用差から変動費率を算出)」「回帰分析法(最小二乗法)」「勘定科目法(科目別に分類)」がある。
- 半固定費(階段状費用:一定範囲は固定、突破すると増加)の扱いは応用情報以上で出題。
- 営業レバレッジ=限界利益÷営業利益 は損益分岐点近傍の利益感応度を表す。固定費比率が高いほどレバレッジが大きく、ハイリスクハイリターン構造となる。
出典:IPA(情報処理推進機構)公式 基本情報技術者試験 平成26年度 秋期 問78/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビによる独自AI解説です。