一般知識27行政書士の欠格事由

行政書士 一般知識 問27:行政書士の欠格事由

行政書士法に定める行政書士の欠格事由(行政書士となることができない者)に関する次のア〜オの記述のうち、**誤っているもの**はどれか。

  • 拘禁刑以上の刑に処せられ、その執行が終わった日から3年を経過していない者は、行政書士となることができない。
  • 行政書士法違反その他行政書士業務に関し不正・不誠実な行為をするおそれがあると認めるに足りる相当の理由がある者は、行政書士となることができない。
  • 破産手続開始の決定を受けて復権を得ていない者は、行政書士となることができない。
  • 国家公務員・地方公務員として懲戒免職処分を受け、その処分があった日から5年を経過していない者は、行政書士となることができない。
  • 外国人は、日本国籍を有しないため、行政書士の登録を受けることができない。正答
正答:外国人は、日本国籍を有しないため、行政書士の登録を受けることができない。

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誤りはオです。行政書士法は「日本国籍を有しない者は登録できない」と明示していません。欠格事由(2条の2)は法定列挙事項であり、国籍は欠格事由として明記されていません。ただし行政書士試験の受験資格・登録要件(6条)において国籍要件が法律上明示されていないため、実務上外国人の登録可否については解釈上の議論があります。ここでは「外国人は一切登録できないと法律が明記している」という断定が誤りです。ア(正):拘禁刑以上の刑+3年未経過は欠格事由の一つです(2条の2)。なお令和7年6月1日施行の刑法改正で「懲役・禁錮」は「拘禁刑」に一本化されたため、条文上も「禁錮以上」は「拘禁刑以上」に改められています。ウ(正):破産者で復権未取得も欠格事由です(2条の2)。エ(正):公務員等として懲戒免職処分を受け一定期間(3年)を経過しない者も欠格事由として扱われています(2条の2)。

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オが誤りです。行政書士法2条の2が定める欠格事由の列挙には、「日本国籍のない者」という要件は含まれていません。欠格事由の主な内容は次のとおりです(各号の番号は改正で前後しうるため、ここでは内容で整理する):①未成年者、②破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者、③拘禁刑以上の刑(令和7年6月施行の刑法改正前の懲役・禁錮を含む)に処せられ、その執行を終わった日等から3年を経過しない者、④行政書士法・他の法律違反等で一定の刑に処せられ一定期間を経過しない者、⑤公務員等として懲戒免職処分を受け一定期間を経過しない者、⑥不正の手段で登録を受けた等で登録取消し後一定期間を経過しない者、⑦行政書士として業務禁止・懲戒処分を受け一定期間を経過しない者、⑧業務に関し不正・不誠実な行為をするおそれがあると認めるに足りる相当の理由がある者。これらはすべて行為・状態による欠格であり、国籍は含まれていません。

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【欠格事由の意義と体系】

行政書士の欠格事由(2条の2)は、行政書士として職務を遂行する適格性・信頼性が欠如していると判断される者を登録から排除するための規定です。欠格事由は法律が列挙する制限的列挙(限定列挙)であり、これに該当しない限り、試験合格者は登録申請ができます。欠格事由の機能は、①犯罪歴・不正行為のある者の排除(消費者・依頼者の保護)、②経済的信用性の担保(破産者の排除)、③行政書士制度の信頼維持(不誠実行為のおそれある者の排除)です。なお欠格事由への該当は「行政書士となることができない」という登録障害(入口規制)であり、業務開始後に問題が生じた場合は懲戒・業務停止・登録取消(12条以下)という出口規制が別途設けられています。

【各欠格事由の詳細】

行政書士法2条の2の欠格事由を内容ごとに見ると以下の特徴があります(各号番号は改正で前後しうるため内容で示す)。①未成年者:民法の成年年齢(18歳)未満の者。成年年齢引下げ(2022年4月施行)に伴い、18歳以上は成年として欠格事由に該当しなくなりました。②破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者:財産管理能力の問題。③拘禁刑以上の刑:刑の執行終了から3年、または執行を受けることがなくなるまでは欠格(令和7年6月施行の刑法改正で「懲役・禁錮」が「拘禁刑」に一本化されたため、条文も「拘禁刑以上」と読む)。④行政書士業務等に関連する一定の刑:業務と関連する犯罪への対応。⑤公務員等としての懲戒免職:処分から一定期間の欠格。⑥不正・不誠実行為のおそれ:「相当の理由がある」という事実認定が必要な不確定概念的欠格事由であり、登録審査において慎重な判断が求められる規定です(イの正答根拠)。

【登録制度の仕組み】

行政書士の登録は都道府県の行政書士会への入会(登録)によって成立し、日本行政書士会連合会が名簿を管理します(6条以下)。登録申請→行政書士会による審査→連合会への登録という手続を経て、業務を開始できます。登録の拒否(6条の2)や登録の取消(7条以下)も行政書士会・連合会が権限を持ちます。登録取消事由には欠格事由への該当(2条の2)のほか、死亡・廃業・懲戒処分があります。登録拒否に不服な場合の審査請求は総務大臣への申立てが認められています。

【外国人と行政書士制度】

オの選択肢が誤りである理由は「法律が明示的に外国人を欠格事由として定めていない」点にあります。行政書士法2条の2の列挙に国籍要件はありません。ただし実務上、在留資格や試験受験資格との関係で外国人の登録が難しいという側面はありますが、これは欠格事由として法定されているものではありません。外国人が行政書士として登録・業務できるかについては行政書士法の解釈問題であり、「できない」と断定するための明文規定がない点でオの選択肢は不正確です。他士業(弁護士法・司法書士法等)では外国人への規制が条文上明示されている場合があり、行政書士法との対比も理解しておくと有益です。

【根拠条文】

行政書士法 第2条の2(欠格事由:各号)、第6条(登録の要件)、第6条の2(登録の拒否)

【補足】

欠格事由は法定列挙であり、「日本国籍を持たない者」は欠格事由に明示されていない(オが誤り)。拘禁刑以上で執行終了等から3年未経過(ア正・刑法改正で「禁錮以上」→「拘禁刑以上」)、破産未復権(ウ正)、懲戒免職から3年(エ正)、不誠実行為のおそれ(イ正)の4つは確実に覚える。号番号は改正で前後しうるため内容で押さえる。

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(過去問の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 行政書士法 第2条の2(欠格事由)、第6条(登録要件) 現行法(2026年度基準)に準拠し、根拠条文・判例を明記しています。

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