ITパスポート 令和8年度 問25:system_strategyに関する問題
大容量、頻繁な更新、多種多様という三つの要素をもつ情報資産を「ビッグデータ」と定義する考え方がある。このビッグデータを特徴づける三つの要素を総称して何というか。
- a3C
- b3D
- c3G
- d3V正答
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答えは d「3V」 です。
ビッグデータには3つの大きな特徴があります——「量がすごく多い」「どんどん新しくなる(更新が速い)」「種類がいろいろ」。この3つは英語にするとどれもVで始まる言葉(Volume・Velocity・Variety)なので、まとめて「3つのV=3V」と呼びます。
👉 覚え方:ビッグデータの3V=「量・速さ・種類」、どれもVで始まる。
ほかの選択肢:a 3C=顧客・競合・自社という分析の3視点/b 3D=立体(3次元)/c 3G=昔の携帯電話の通信方式——どれもビッグデータの特徴の総称ではありません。
なぜこれが正解か
正解は d。ビッグデータを特徴づける3要素「大容量(Volume)・頻繁な更新=高速性(Velocity)・多種多様(Variety)」は、いずれも頭文字がVであることから総称して 3V と呼ばれる。設問の3要素と一対一で対応する。
各選択肢の解説
- a 3C:マーケティング環境分析のフレームワークで、Customer(顧客)・Competitor(競合)・Company(自社)の3視点。
- b 3D:3次元(three dimensions)。立体表現を指す語。
- c 3G:第3世代移動通信システム(携帯電話の通信規格)。
覚え方・ひっかけ注意
「容量・速度・多様性」→英語にすると Volume・Velocity・Variety で全部V→3V、と変換して覚える。3Cはマーケ分析、3Gは通信規格で全く別分野。Vつながりで「V=ビッグデータ」と紐づける。
理論的背景
3V(Volume・Velocity・Variety)はガートナーのアナリスト、ダグ・ラニーが2001年のレポートで提唱したビッグデータの特徴を表すフレームワークで、その後IBMをはじめとした各社が「Veracity(信憑性)」「Value(価値)」を加えた5V、さらにVisualization・Variability等を加えた7V〜10V版も提唱されるようになった。ITパスポートシラバス上では基本的に「Volume(大容量)・Velocity(高頻度・リアルタイム更新)・Variety(多種多様)」の3Vが定義として採用されている。Volume:PB(ペタバイト)〜ZB(ゼタバイト)規模のデータ。Velocity:SNS投稿・IoTセンサーデータ・金融取引ログのような秒単位のリアルタイムストリーミングデータ。Variety:テキスト・画像・動画・音声・センサーデータ・ログ・JSONなど構造化・非構造化・半構造化データの混在。
実務での使われ方
ビッグデータの処理基盤として、HadoopエコシステムおよびApache Sparkが業界標準となっている。Hadoopは分散ファイルシステム(HDFS)と分散処理フレームワーク(MapReduce)の組み合わせで大容量バッチ処理を担い、SparkはインメモリRDD(Resilient Distributed Dataset)でリアルタイム・マイクロバッチ処理に対応する。データレイク(生データを原形保持で蓄積するストレージ)・データウェアハウス(整形済み分析用DB)・レイクハウス(両者を統合したDatabricks・Delta Lake等)という三層構造が現代のデータアーキテクチャ標準になっている。クラウドビッグデータサービスとしてAWS(S3・Redshift・EMR)・GCP(BigQuery・Dataflow)・Azure(Azure Data Lake Storage・Synapse Analytics)が競合しており、データエンジニアリング・データサイエンティストの需要が急増している。
試験での位置づけ
ビッグデータ・3VはITパスポートのAI・データ活用分野で頻出するキーワード。本問の混同パターンは「3C(顧客・競合・自社分析フレームワーク)」「3D(3次元印刷・3Dプリンタ)」「3G(第3世代移動通信)」との誤答で、「V」から始まる3単語の組み合わせ(Volume・Velocity・Variety)を覚えることが決め手。近年のシラバル改訂でビッグデータとAI・機械学習・IoTの連携が強調されており、「IoTセンサーが生成するリアルタイムデータ(Velocity)→ビッグデータ蓄積(Volume)→AIで分析」という文脈で3Vが統合的に問われるケースが増えている。基本情報・応用情報ではNoSQLデータベース(MongoDB・Cassandra・DynamoDB)・分散処理の原理・CAP定理(一貫性・可用性・分断耐性のトレードオフ)まで出題される。
選択肢の発展補足
選択肢aの3Cはコンサルティングフレームワーク(大前研一が体系化)で、Customer(顧客・市場)・Company(自社)・Competitor(競合)の三要素で事業環境を分析する戦略ツール。SWOT分析・4P・ポーターのファイブフォースと並ぶ主要フレームワーク。選択肢bの3DはThree-Dimensionalの略で3次元を意味する一般語。IT文脈では3Dプリンター(Additive Manufacturing・付加製造)が重要で、航空宇宙・医療・建設分野での活用が進む。選択肢cの3Gは第3世代移動通信(W-CDMA・CDMA2000・最大14.4Mbps)で、現在は4G LTE・5G(国際標準3GPP)が主流。3Gは2026年前後に国内キャリアが順次サービス終了予定。3V(ビッグデータ)を覚えるための記憶術として「大量(Volume)の変化するデータ(Velocity)が多様な形式(Variety)で存在する」という日本語文を使うと混乱しにくい。
出典:IPA(情報処理推進機構)公式 ITパスポート試験 令和8年度 問25/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビによる独自AI解説です。