危険物乙四 基礎的な物理学及び基礎的な化学 問17:酸化還元・酸化熱
物質の組合せによって生じる危険(混合危険)に関する次の記述のうち、**正しいもの**はどれか。
- ア可燃物(還元性物質)と酸化剤を混合すると、わずかな刺激で発火・爆発する危険がある。正答
- イ強い酸化剤どうしを混合すると、必ず安定化して危険性が低くなる。
- ウ第4類危険物(可燃物)と第1類・第6類(酸化剤)は、混合しても全く危険を生じない。
- エ混合危険は、混ぜた瞬間にのみ生じ、時間が経てば必ず安全になる。
- オ酸化剤と還元剤を混合した場合、酸化反応は起こらず発熱もしない。
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正しいのはアです。可燃物(還元性)と酸化剤を混ぜると、わずかな刺激で発火・爆発する危険があります。
- ア(正): 可燃物+酸化剤は発火・爆発の危険。
- イ(誤): 酸化剤どうしの混合が「必ず安定化」とは限らない。
- ウ(誤): 第4類(可燃物)と第1・6類(酸化剤)の混合は危険。混載も禁止されている。
- エ(誤): 混合危険は時間が経てば安全、とは限らない。
- オ(誤): 酸化剤と還元剤の混合では酸化反応が起こり発熱し得る。
「可燃物+酸化剤=危険/第4類と第1・6類は接触させない」を押さえます。
混合危険(酸化剤と可燃物):
混合危険とは、単独では比較的安定な物質どうしを混ぜたときに、化学反応によって発火・爆発・発熱・有毒ガス発生などの危険を生じる現象です。
- ア(正): 可燃物(還元性物質)と酸化剤を混合すると、酸化還元反応が進みやすくなり、摩擦・衝撃・加熱などわずかな刺激で発火・爆発する危険がある。
- イ(誤): 強い酸化剤どうしの混合が「必ず安定化」するとは限らない。組合せによりむしろ危険になる場合がある。
- ウ(誤): 第4類(可燃物)と第1類(酸化性固体)・第6類(酸化性液体)の混合・接触は危険。酸化剤が可燃物の燃焼を助長する。これが運搬の混載禁止(第4類×第1・6類)の根拠。「全く危険を生じない」は誤り。
- エ(誤): 混合危険は混合直後だけでなく、時間経過とともに反応が進行して危険が増す場合もある。「必ず安全になる」は誤り。
- オ(誤): 酸化剤と還元剤の混合では酸化還元反応が起こり、発熱・発火し得る。「酸化反応は起こらず発熱もしない」は誤り。
引っかけパターン: 可燃物と酸化剤の混合を「安全」とする(ウ・オ)。酸化剤(第1・6類)と可燃物(第4類)は引き離す——混載禁止とリンク。
【理論的背景】
混合危険は、複数の物質を混ぜることで単独では起こらない危険な反応が生じる現象です。最も重要なのが「酸化剤と可燃物(還元性物質)」の組合せで、酸化剤が酸素を供給して可燃物の酸化(燃焼)を著しく促進するため、摩擦・衝撃・加熱などのわずかな刺激で発火・爆発に至ります。危険物の分類・貯蔵・運搬(混載)の規制は、この混合危険を避けることを大きな目的としています。
【実務・条文構造(化学的整理)】
混合危険の主な型:
- 酸化剤+可燃物(還元性物質): 酸化還元反応が進みやすく、発火・爆発の危険。第1類(酸化性固体)・第6類(酸化性液体)と、第2類(可燃性固体)・第4類(引火性液体)等の組合せが典型。
- 酸・アルカリ等の組合せによる発熱・有毒ガス発生。
- 水と激しく反応する物質(禁水性物質)と水の接触。
危険物規制との接続:
- 類別の分類: 酸化性(第1・6類)と可燃性(第2・4類)を分けて分類・管理する基礎。
- 運搬の混載禁止: 第4類は第1類・第6類(酸化剤)と混載不可(規則別表第四)。第2・3・5類とは混載可。これは酸化剤と可燃物を同一車両で運ばないための規制。
- 貯蔵・取扱い: 酸化剤と可燃物を同じ場所に近接して貯蔵しない。容器の破損・漏えいで混触しないよう隔離する。
注意点:
- 混合危険は混合直後に限らず、時間経過で反応が進行し危険が増すこともある(蓄熱・徐々の反応)。
- 「安定な物質どうしでも混ぜると危険」という点が本質で、単独の安全性だけで判断してはならない。
【試験での位置づけ】
混合危険は物理化学・性質・法令(混載)で横断的に問われます。核心は(1)可燃物(還元性)+酸化剤は発火・爆発の危険、(2)第4類(可燃物)と第1・6類(酸化剤)の混合・接触は危険、(3)これが運搬の混載禁止の根拠、(4)混合危険は時間経過で増すこともある。引っかけは可燃物と酸化剤の混合を「安全」「必ず安定化」とする誤りです。酸化剤(第1・6類)と可燃物(第4類)を引き離すという原則を、混載基準(hourei)とリンクさせて理解します。
【各選択肢の発展補足】
- ア(正): 可燃物(還元性)+酸化剤は発火・爆発の危険。
- イ(誤): 酸化剤どうしの混合が必ず安定化するとは限らない。
- ウ(誤): 第4類と第1・6類の混合は危険。混載も禁止。
- エ(誤): 混合危険は時間経過で増すこともある。必ず安全になるは誤り。
- オ(誤): 酸化剤と還元剤の混合は酸化還元反応で発熱・発火し得る。
【根拠】確立した化学(混合危険・酸化還元反応)、規則別表第四(混載禁止の背景)。
【補足】可燃物(還元性)+酸化剤=発火・爆発の危険/第4類と第1・6類(酸化剤)は混合・混載禁止/酸化剤と可燃物は引き離す。
<!-- 監修確定 2026-06-03: 混合危険(可燃物+酸化剤で発火爆発)・第4類と第1/6類の混合混載禁止 は確立化学/規則別表第四と一致。正答ア。誤りなし。 -->
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 確立した化学(混合危険・酸化還元反応)。可燃物(還元性物質)と酸化剤の混合は、酸化還元反応により発火・爆発の危険を生じる。第1類(酸化性固体)・第6類(酸化性液体)は強い酸化剤で、可燃物(第4類等)との混合・接触は危険。運搬の混載禁止(第4類×第1類・第6類)の根拠でもある。 現行の消防法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。