基礎的な物理学及び基礎的な化学18熱量・比熱・熱膨張・熱移動

危険物乙四 基礎的な物理学及び基礎的な化学 問18:熱量・比熱・熱膨張・熱移動

比熱2.0J/(g・K)の液体200gの温度を20℃から60℃まで上昇させるのに必要な熱量として、**正しいもの**はどれか。

  • 4,000J
  • 8,000J
  • 16,000J正答
  • 24,000J
  • 48,000J
正答:16,000J

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熱量は「質量×比熱×温度変化」で求めます(Q=mcΔt)。

  • 質量 m = 200g
  • 比熱 c = 2.0J/(g・K)
  • 温度変化 Δt = 60 − 20 = 40K

Q = 200 × 2.0 × 40 = 16,000J → 正答ウ。

ポイントは温度変化Δtを「上げ終わりの温度−上げ始めの温度」で出すこと(60−20=40)。20℃や60℃をそのまま掛けないように注意します。比熱は「1gを1℃上げる熱量」なので、質量と温度変化を順に掛ければ全体の熱量になります。

標準試験対策の基準レベル

熱量の計算(Q=mcΔt):

物質の温度を上げるのに必要な熱量は、次の式で求めます。

Q = m × c × Δt

  • m:質量〔g〕
  • c:比熱〔J/(g・K)〕… 物質1gを1K(=1℃)上げる熱量
  • Δt:温度変化〔K または ℃〕… 終温−始温

本問の計算:

  • m = 200g
  • c = 2.0J/(g・K)
  • Δt = 60 − 20 = 40K
  • Q = 200 × 2.0 × 40 = 16,000J(ウ=正)

誤答の作られ方:

  • ア(4,000J): Δtを使わず別の値で計算した過小値。
  • イ(8,000J): 200×40=8,000とし比熱2.0を掛け忘れた誤り。
  • エ(24,000J): Δtを60(始温20を引かない)として 200×2.0×60=24,000とした誤り。
  • オ(48,000J): さらに掛け違えた過大値。

最頻出のミスはΔtの取り違え(始温を引かず終温60をそのまま使う)です。「温度変化=終わり−始め」を徹底します。単位はK差=℃差なので、温度差ではどちらを使っても同じ値になります。

上級誤答論破・根拠法令まで深掘り

【理論的背景】

比熱(比熱容量)は、物質1gの温度を1K上げるのに必要な熱量で、物質固有の値です。水は比熱が約4.2J/(g・K)と大きく「温まりにくく冷めにくい」のに対し、金属や油類は比熱が小さく「温まりやすく冷めやすい」傾向があります。熱量Qは「温度を1K上げる熱量(c)×何g(m)×何K上げるか(Δt)」の積として Q=mcΔt で表されます。これは熱の出入りを定量化する最も基本の式で、加熱・冷却・混合の問題すべての土台になります。

【関連概念:熱容量】

質量mと比熱cの積 C=mc を熱容量といい、「その物体全体の温度を1K上げるのに必要な熱量」を表します。これを使うと Q=C・Δt と書けます。本問では C=200×2.0=400J/K、Q=400×40=16,000Jと、同じ答えが得られます。比熱は「1gあたり(物質の性質)」、熱容量は「その物体全体(量を含む)」という違いを区別しておくと、出題の言い回しに惑わされません。

【実務・危険物との接続】

危険物の取扱いでも熱量計算の考え方は重要です。例えば、引火性液体を加熱したとき何℃まで上がるか、外気温の上昇でタンク内の液温がどう変わるか、といった見積もりに使われます。比熱が小さい油類は少ない熱量でも温度が上がりやすく、引火点に達しやすいことを意味します。また、消火における冷却消火は、燃焼で発生する熱を奪って可燃物の温度を引火点・燃焼点未満に下げる方法であり、水の比熱の大きさ(多くの熱を奪える)がその有効性の理由です。Q=mcΔt は、加熱側だけでなく冷却側の理解にも使えます。

【試験での計算ポイント】

乙四の物理化学の計算は重くなく、Q=mcΔt の単純代入が中心です。確実に得点するコツは次の3つです。

1. Δtは「終温−始温」。始温を引き忘れて終温をそのまま使うミスが最頻出(本問のエ)。

2. 単位を揃える。比熱がJ/(g・K)なら質量はg。kgならkJ系に揃える。

3. 熱容量C=mcを使うと検算が速い。C=400J/K、×40=16,000J。

本問は m=200、c=2.0、Δt=40 を順に掛けるだけで 16,000J(ウ)が得られます。数値を変えた類題(質量や温度差を変える)も同じ手順で解けるので、式と単位とΔtの取り方を固定しておけば確実です。

【各選択肢の発展補足】

  • ア(4,000J): 計算過程の脱落による過小値。
  • イ(8,000J): 比熱2.0の掛け忘れ(200×40)。
  • ウ(16,000J・正): 200×2.0×40=16,000J。
  • エ(24,000J): Δtを60(始温を引かない)とした誤り。最頻出ミス。
  • オ(48,000J): 複数の掛け違いによる過大値。

【根拠】熱量の基本式 Q=mcΔt(確立した物理学)。

【補足】Q=mcΔt。Δt=終温−始温(始温を引き忘れない)。熱容量C=mcを使うと検算が速い。冷却消火は水の大きな比熱で熱を奪う原理。

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 熱量の基本式 Q=m・c・Δt(Q:熱量、m:質量、c:比熱、Δt:温度変化)。確立した物理学。比熱は物質1gの温度を1K(1℃)上げるのに必要な熱量。本問は c=2.0J/(g・K)、m=200g、Δt=60−20=40K。 現行の消防法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。

関連論点

比熱と熱容量の計算頻出度B

基礎的な物理学及び基礎的な化学の他の問題

1
燃焼(引火点・発火点・燃焼範囲)
2
静電気
3
物質の三態・状態変化
4
密度・比重
5
熱量・比熱・熱膨張・熱移動
6
熱量・比熱・熱膨張・熱移動

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