危険物乙四 基礎的な物理学及び基礎的な化学 問41:熱量・比熱・熱膨張・熱移動
比熱2.0J/(g・K)の液体200gを、20℃から60℃まで加熱するのに必要な熱量として、**正しいもの**はどれか。ただし熱の損失はないものとする。
- ア4,000J
- イ8,000J
- ウ12,000J
- エ16,000J正答
- オ24,000J
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正しいのはエ(16,000J)です。熱量は Q=質量×比熱×温度変化 で求めます。
- 質量 m=200g
- 比熱 c=2.0J/(g・K)
- 温度変化 Δt=60−20=40K
- Q=200×2.0×40=16,000J → 正答エ。
ポイントは温度変化Δtを「上げた温度の差」で取ること(60−20=40)。3つを掛けるだけです。
熱量の計算(Q=mcΔt):
物体の温度を変えるのに必要な熱量は、次の式で求めます。
Q(熱量)= m(質量)× c(比熱)× Δt(温度変化)
本問の値:
- m=200g
- c=2.0J/(g・K)
- Δt=60℃−20℃=40K(温度差は℃でもKでも同じ大きさ)
計算:
Q=200 × 2.0 × 40=16,000J(エ=正)
誤答の作られ方:
- ア(4,000J): Δtを使わず20を掛けた、または桁を誤った。
- イ(8,000J): 質量や温度差を半分にした誤り。
- ウ(12,000J): Δtを30と誤った(60−30等)。
- オ(24,000J): Δtを60(始点を0℃と誤認)とした。
引っかけパターン: Δtを「終点の温度(60)」そのものにする、比熱や質量を取り違える。「Δt=終点−始点」を必ず守ります。
【理論的背景】
熱量Qは、物体の温度を変化させるのに出入りする熱エネルギーで、Q=m・c・Δt で表されます。比熱cは「物質1g(または1kg)の温度を1K上げるのに必要な熱量」で、物質固有の値です。比熱が大きい物質ほど温まりにくく冷めにくく、水(約4.2J/(g・K))は比熱が大きい代表例です。乙四では、火災時の温度上昇や危険物の加熱に関連して、この単純計算が問われます。
【計算手順(検算)】
1. 値を整理: m=200g、c=2.0J/(g・K)、Δt=60−20=40K。
2. 式に代入: Q=200×2.0×40。
3. 段階計算: 200×2.0=400、400×40=16,000。
4. 答え: Q=16,000J=16kJ。
単位の確認: g×J/(g・K)×K=J。単位が約分されてJになることを確認すると、式の立て方の誤りに気づけます。Δtは温度差なので、℃の差とKの差は同じ大きさです(60−20=40℃差=40K)。
【危険物との接続】
- 危険物を加熱して引火点・発火点に達するまでに必要な熱量、あるいは火災時に放出される熱の概算に、この式の考え方が使われます。
- 比熱の大小は冷却消火の効きにも関係します。水は比熱が大きく蒸発潜熱も大きいため、冷却消火に優れます(ただし第4類への棒状注水は液面拡大で不適)。
- 体膨張(温度上昇で体積が増える)も加熱に関連し、危険物を容器に満杯にせず空間容積を残す理由になります。
【試験での位置づけ】
熱量計算は物理化学で標準的な計算問題(頻出度B)です。乙四の計算は重くなく、(1)Q=m・c・Δt に正しく代入、(2)Δt=終点−始点で温度差を取る、(3)単位を約分してJになるか確認、で確実に解けます。引っかけは、Δtを終点の温度そのものにする(本問のオの作り方)、質量・比熱を取り違える、桁を誤ることです。「温度差で取る・3つ掛ける・単位を確認」を固定します。
【各選択肢の発展補足】
- ア(4,000J・誤): Δtや係数の取り違え。
- イ(8,000J・誤): 質量または温度差を半分にした。
- ウ(12,000J・誤): Δtを30と誤った。
- エ(16,000J・正): 200×2.0×40=16,000。
- オ(24,000J・誤): Δtを60と誤認(始点を0℃とした)。
【根拠】確立した物理学(熱量の式 Q=m・c・Δt)。
【補足】Q=質量×比熱×温度変化。本問は200×2.0×40=16,000J。Δtは終点−始点(60−20=40K)で取る。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 確立した物理学(熱量の式 Q=m・c・Δt)。質量m=200g、比熱c=2.0J/(g・K)、温度変化Δt=60−20=40K。Q=200×2.0×40=16,000J。 現行の消防法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。