基礎的な物理学及び基礎的な化学53密度・比重

危険物乙四 基礎的な物理学及び基礎的な化学 問53:密度・比重

第4類危険物の液比重と水との関係に関する次の記述のうち、**正しいもの**はどれか。

  • 第4類危険物はすべて液比重が1未満であり、水に浮く。
  • 液比重が1より大きい液体は水よりも軽く、水に浮く。
  • 二硫化炭素は液比重が1.26〜1.3程度で水より重く、水の中に沈む性質をもつため、密閉容器に水を張って液体を水没させることで蒸気の発生を抑制する保管方法がとられる。正答
  • 灯油は液比重が1.0を超えているため、水に浮くことはない。
  • アルコール類は水に溶けるため、液比重が2.0を超える。
正答:二硫化炭素は液比重が1.26〜1.3程度で水より重く、水の中に沈む性質をもつため、密閉容器に水を張って液体を水没させることで蒸気の発生を抑制する保管方法がとられる。

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正しいのはウです。二硫化炭素は液比重1.26〜1.3で水より重く、水の中に沈みます。この性質を利用して水を張った容器に沈めて保管し、蒸気の発生を抑えます。

  • ア(誤): 二硫化炭素・酢酸など液比重>1の例外がある。
  • イ(誤): 液比重>1は水より重く、水に沈む。
  • ウ(正): 二硫化炭素は液比重>1で水中保存。
  • エ(誤): 灯油は液比重約0.8前後で1未満→水に浮く。
  • オ(誤): メタノール・エタノールの液比重は約0.79(<1)。

「液比重>1=水より重い=水に沈む」を押さえます。

標準試験対策の基準レベル

液比重と水への挙動:

液比重は同体積の水との質量比です。液比重が1未満なら水に浮き、1より大きければ水に沈みます。

各選択肢の検討:

  • ア(誤): 第4類危険物の多くは液比重<1ですが、二硫化炭素(1.26〜1.3)や酢酸(約1.05)は液比重>1の例外があります。「すべて<1」は誤り。
  • イ(誤): 液比重>1は水より重く水に沈む。「軽く浮く」は正反対。
  • ウ(正): 二硫化炭素は液比重1.26〜1.3(設計doc §1-2確定値)で水より重い。発火点が約90℃と第4類で最も低く、蒸発した蒸気が高温面で発火しやすいため、容器に水を張り液体を水没させて蒸気の発生を抑制する特殊な保管方法がとられる。
  • エ(誤): 灯油は液比重が約0.8前後(<1)であり、水に浮きます。
  • オ(誤): メタノールの液比重は約0.79、エタノールも約0.79でいずれも1未満。水溶性であっても液体そのものは水より軽い。

引っかけパターン: 「水溶性=比重が大きい」という誤解(オ)、液比重>1を「水より軽い」と逆にする(イ)。「液比重>1は水に沈む、二硫化炭素は例外的に>1で水中保存」を固定します。

上級誤答論破・根拠法令まで深掘り

【理論的背景】

液比重(相対密度)は、ある液体の密度と水(4℃)の密度(1.0g/cm3)との比です。液比重<1は水より軽く水面に浮き、>1は水より重く沈みます。第4類危険物は「水より軽い液体が多い」という共通性状を持ちますが、二硫化炭素・酢酸は例外として水より重くなります。このことは試験で「第4類はすべて液比重<1」という引っかけで頻出です。

【主要物質の液比重一覧】

設計doc §1-2確定値より:

  • ガソリン: 0.65〜0.75(<1、水に浮く)
  • ジエチルエーテル: 0.71(<1)
  • 灯油: 0.8前後(<1)
  • 軽油: 0.85前後(<1)
  • 重油: 0.9〜1.0(<1が一般的)
  • メタノール: 0.79(<1)
  • エタノール: 0.79(<1)
  • 二硫化炭素: 1.26〜1.3(>1、水に沈む)
  • 酢酸(氷酢酸): 1.05(>1)

【二硫化炭素の水中保存の理由】

二硫化炭素(CS2)が水中保存される理由は比重だけではなく、複合的な危険性から来ています。

1. 発火点約90℃(第4類で最低): 高温の配管表面(蒸気管など)や電球表面(数十〜100W電球の表面温度は100℃前後)でも自然発火し得る。

2. 引火点−30℃: 常温より大きく低く、蒸気が常時発生する環境でも引火の危険がある。

3. 燃焼範囲1.3〜50vol%: 極めて広く、ほぼあらゆる濃度で燃える。

4. 毒性: 神経毒性が高く、慢性暴露でも危険。

水中保存の効果は「水面が蒸発を抑制し、かつ液面温度を水温以下に保つことで、発火点到達を抑制する」ことにあります。液比重>1だからこそ水中に沈んで安定し、この保管方法が成立します。

【危険物との接続】

  • 液比重<1の危険物(ガソリン・灯油等)が漏えいした場合、水面に浮くため河川や排水路で広範囲に広がる危険がある。油膜回収・油吸着材による迅速な対処が必要。
  • 棒状注水で消火しようとすると、液体が水面に浮いて燃焼面が広がる(棒状注水が原則不適な理由の一つ)。
  • 液比重>1の二硫化炭素・酢酸は水に沈むが、酢酸は水溶性でもあるため水で希釈(濃度を下げて引火危険性を低下)できる面もある。

【試験での位置づけ】

液比重と水との関係は頻出(頻出度A)です。核心は、(1)液比重<1は水に浮く(第4類の多くが該当)、(2)液比重>1は水に沈む(二硫化炭素・酢酸が例外)、(3)二硫化炭素は水中保存で蒸気発生を抑制、(4)液比重と水溶性は別概念(水溶性でも液比重<1のものがある)、です。引っかけは「第4類は全て液比重<1」(本問のア)、「液比重>1は浮く」(イ)、「水溶性=比重大きい」(オ)です。「液比重>1なら水に沈む・二硫化炭素が例外」を固定します。

【各選択肢の発展補足】

  • ア(誤): 二硫化炭素・酢酸は液比重>1の例外。
  • イ(誤): 液比重>1は水より重く水に沈む。
  • ウ(正): 二硫化炭素は液比重1.26〜1.3で水中保存(蒸気発生抑制・発火点90℃の危険管理)。
  • エ(誤): 灯油の液比重は約0.8前後で1未満、水に浮く。
  • オ(誤): アルコール類(メタノール・エタノール)の液比重は約0.79で<1。

【根拠】確立した物理学(液比重と水との関係)。設計doc §1-2確定値(二硫化炭素1.26〜1.3・灯油0.8前後・メタノール/エタノール0.79)。

【補足】液比重>1は水に沈む。第4類で液比重>1の代表は二硫化炭素(1.26〜1.3)と酢酸(1.05)。二硫化炭素は発火点90℃の危険性から水中保存で蒸気発生を抑制。

<!-- 監修確定 2026-06-05(legal-reviser): 二硫化炭素液比重1.26〜1.3・酢酸1.05・灯油0.8前後・メタノール/エタノール0.79すべて§1-2確定値と一致。水中保存=蒸気発生抑制の記述正。正答ウ一意。OK -->

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 確立した物理学(密度・比重)。液比重>1の物質は水より重く水に沈む。二硫化炭素の液比重1.26〜1.3は設計doc §1-2確定値で水より重く、水中保存で蒸気発生抑制という独特の保管方法が採られる。ア(全て<1)は二硫化炭素・酢酸が例外。灯油の液比重は約0.8前後(<1)で水に浮く。アルコール類の液比重はメタノール・エタノールとも約0.79(<1)。 現行の消防法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。

関連論点

比重から見た第4類危険物の水への挙動・二硫化炭素の水中保存頻出度A

基礎的な物理学及び基礎的な化学の他の問題

1
燃焼(引火点・発火点・燃焼範囲)
2
静電気
3
物質の三態・状態変化
4
密度・比重
5
熱量・比熱・熱膨張・熱移動
6
熱量・比熱・熱膨張・熱移動

科目別に解いて、危険物乙四に合格

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