危険物乙四 基礎的な物理学及び基礎的な化学 問56:引火点・発火点・燃焼点
引火点と第4類危険物の品名区分の関係に関する次の記述のうち、**誤っているもの**はどれか。
- ア第一石油類は引火点が21℃未満の引火性液体である。
- イ第二石油類は引火点が21℃以上70℃未満の引火性液体である。
- ウ第三石油類は引火点が70℃以上200℃未満の引火性液体である。
- エ第一石油類に分類されるガソリンは、常温(20℃)以下でも引火する。
- オ引火点が40℃以上の灯油は第一石油類に属するため、常温では比較的安全に扱える。正答
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誤っているのはオです。灯油は引火点が40℃以上で第二石油類に属します(第一石油類ではありません)。
- ア(正): 第一石油類=引火点21℃未満。
- イ(正): 第二石油類=引火点21℃以上70℃未満。
- ウ(正): 第三石油類=引火点70℃以上200℃未満。
- エ(正): ガソリンは引火点−40℃以下で常温以下でも引火する。
- オ(誤): 灯油は引火点40℃以上で第二石油類(第一石油類ではない)。
「石油類の品名区分は引火点で決まる。21/70/200℃が境界」を押さえます。
引火点と品名区分(設計doc §2-3 S2・監修確定):
| 品名 | 引火点 | 代表物質 |
|---|---|---|
| 第一石油類 | 21℃未満 | ガソリン・ベンゼン・トルエン・アセトン |
| 第二石油類 | 21℃以上70℃未満 | 灯油・軽油・キシレン |
| 第三石油類 | 70℃以上200℃未満 | 重油・クレオソート油・アニリン |
| 第四石油類 | 200℃以上250℃未満 | ギヤー油・シリンダー油 |
各選択肢の検討:
- ア(正): 第一石油類=引火点21℃未満(監修確定)。
- イ(正): 第二石油類=引火点21℃以上70℃未満(監修確定)。
- ウ(正): 第三石油類=引火点70℃以上200℃未満(監修確定)。
- エ(正): ガソリン引火点は約−40℃以下で、常温(20℃)以下でも燃焼下限界に達しており引火する。
- オ(誤・正答): 灯油の引火点は40℃以上であり、品名区分は第二石油類(21℃以上70℃未満)。「第一石油類」とするのは誤り。なお「常温では比較的安全」という部分の方向性は正しいが、品名区分が誤りのため全体が誤りとなる。
引っかけパターン: 灯油を「引火点が高いから第一石油類」と誤認(本問のオ)。品名番号と引火点の大小(第一が最も低い)が逆になっていない確認が必要。「第一<第二<第三<第四(引火点の大小順)」を固定します。
【理論的背景】
第4類危険物(引火性液体)の品名(石油類)は、引火点によって区分されています(危政令別表第三・監修確定値)。品名番号が小さいほど引火点が低く危険度が高い、という直感的な対応関係があります。特殊引火物は引火点の基準と異なり「発火点100℃以下、または引火点−20℃以下かつ沸点40℃以下」という別の基準で定義されます。品名区分の境界値(21℃・70℃・200℃・250℃)は暗記必須です。
【品名区分の詳細】
- 特殊引火物: 「1気圧で発火点が100℃以下、または引火点が−20℃以下かつ沸点が40℃以下のもの」(危政令別表第三備考)。代表: ジエチルエーテル(引火点−45℃・発火点160℃→沸点34℃で引火点-20以下かつ沸点40以下に該当)・二硫化炭素(発火点約90℃で発火点100℃以下に該当)。
- 第一石油類(引火点21℃未満): ガソリン(約−40℃以下)・ベンゼン・トルエン・酢酸エチル。水溶性は400L・非水溶性は200L。
- 第二石油類(引火点21℃以上70℃未満): 灯油(40℃以上)・軽油(45℃以上)・キシレン・酢酸(39℃)。水溶性は2,000L・非水溶性は1,000L。
- 第三石油類(引火点70℃以上200℃未満): 重油(60〜150℃・種別で幅)・クレオソート油・アニリン・ニトロベンゼン。水溶性は4,000L・非水溶性は2,000L。
- 第四石油類(引火点200℃以上250℃未満): ギヤー油・シリンダー油・可塑剤。6,000L。
- アルコール類・動植物油類: 石油類とは別に定義。
【灯油の品名区分と実務】
灯油(引火点40℃以上)は第二石油類に属します。常温(20℃)では引火点未満なので「常温でそのままでは引火しない」という実用的な安全性はありますが、以下の点で危険性を過小評価すべきではありません。
- 霧状・布染み込みでは蒸発面積が増えて引火危険が増大する。
- 容器からポンプで灯油を移送する際、ポンプの発熱・摩擦・静電気で引火点に達することがある。
- ストーブへの給油時に引火事故が多い(加熱されたストーブ周辺での給油で蒸気が発生)。
「灯油は安全」は誤認であり、品名(第二石油類)を正確に把握することが重要です。
【試験での位置づけ】
引火点と品名区分の対応は頻出(頻出度A)です。核心は、(1)品名区分の引火点境界は21℃・70℃・200℃・250℃、(2)灯油は第二石油類(引火点40℃以上)(第一石油類ではない)、(3)品名番号が小さいほど引火点が低く危険度が高い、(4)特殊引火物は石油類と異なる別の定義基準、です。引っかけは灯油を第一石油類とする(本問のオ)、品名番号と危険度の対応を逆にする、です。「第一=21未満・第二=21〜70未満・第三=70〜200未満・第四=200〜250未満」を固定します。
【各選択肢の発展補足】
- ア(正): 第一石油類=引火点21℃未満。
- イ(正): 第二石油類=引火点21℃以上70℃未満。
- ウ(正): 第三石油類=引火点70℃以上200℃未満。
- エ(正): ガソリン(引火点−40℃以下)は常温以下でも引火する。
- オ(誤): 灯油は引火点40℃以上で第二石油類(第一石油類ではない)。
【根拠】確立した化学(引火点の定義)・危政令別表第三品名区分(監修確定)。設計doc §1-2確定値(灯油引火点40℃以上)・§2-3 S2(品名区分監修確定)。
【補足】品名区分境界: 第一=21未満・第二=21〜70未満・第三=70〜200未満・第四=200〜250未満。灯油は引火点40℃以上で第二石油類(第一石油類ではない)。
<!-- 監修確定 2026-06-05(legal-reviser): 品名境界21/70/200/250℃(§2-3 S2監修確定)一致。灯油=第二石油類(引火点40以上)正。正答オ一意。OK -->
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 確立した化学・危政令別表第三(監修確定)。灯油の引火点は40℃以上(設計doc §1-2確定値)で第二石油類(引火点21℃以上70℃未満)に属する。「第一石油類」とするのは誤り。ア〜ウは設計doc §2-3 S2の品名区分(監修確定値)と一致。 現行の消防法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。