基礎的な物理学及び基礎的な化学82化学反応式・物質量

危険物乙四 基礎的な物理学及び基礎的な化学 問82:化学反応式・物質量

有機化合物(炭化水素)の**完全燃焼**に関する次の記述のうち、**正しいもの**はどれか。

  • 炭素原子を含む有機化合物が完全燃焼すると、一酸化炭素(CO)が生成される。
  • 水素原子を含む有機化合物が完全燃焼すると、水(H2O)が生成される。正答
  • 有機化合物が完全燃焼するには酸素は不要で、物質自体に含まれる酸素で足りる。
  • 完全燃焼後の生成物(CO2・H2O)は可燃性である。
  • 有機化合物が完全燃焼すると、窒素ガス(N2)が大量に生成される。
正答:水素原子を含む有機化合物が完全燃焼すると、水(H2O)が生成される。

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正しいのはイです。有機化合物(炭化水素)が完全燃焼すると、水素(H)は水(H2O)になります。炭素(C)は二酸化炭素(CO2)になります。

  • ア(誤): 完全燃焼では CO(一酸化炭素)は生成されない。COは不完全燃焼のとき発生する。
  • イ(正): 完全燃焼でH→H2O(水)。正しい。
  • ウ(誤): 燃焼には空気中の酸素が必要。自己燃焼するのは酸素基を含む特殊物質のみ。
  • エ(誤): CO2(二酸化炭素)もH2O(水)も不燃性。消火剤として使われることもある。
  • オ(誤): 窒素(N)を含まない炭化水素の燃焼ではN2は生成しない(空気中の窒素は原則として反応しない)。

「完全燃焼 → C→CO2、H→H2O」「不完全燃焼 → C→CO(一酸化炭素)も生成」が核心です。

標準試験対策の基準レベル

完全燃焼と不完全燃焼の生成物(確立した化学):

炭化水素 CₙHₘ の完全燃焼反応(酸素十分):

CₙHₘ + 酸素(O2)→ n CO2(二酸化炭素)+ (m/2) H2O(水)

代表例:メタン(CH4)の完全燃焼:

CH4 + 2O2 → CO2 + 2H2O

炭化水素 CₙHₘ の不完全燃焼反応(酸素不足):

炭素の一部が CO2 まで酸化されず一酸化炭素(CO)が生成。

例: 2CH4 + 3O2 → 2CO + 4H2O

各選択肢:

  • ア(誤): CO(一酸化炭素)は不完全燃焼で生成。完全燃焼ではCはCO2まで酸化される。
  • イ(正): 水素は燃焼で水(H2O)になる。完全・不完全どちらでも H→H2O が基本(不完全でも水素の酸化は起こる)。
  • ウ(誤): 第4類危険物の燃焼には酸素供給(空気中の酸素)が必要。酸素なしでは燃焼しない(これが窒息消火の根拠)。
  • エ(誤): CO2 も H2O も不燃性(燃えない)。CO2は消火剤として使われる。
  • オ(誤): 炭素・水素のみからなる炭化水素の燃焼では窒素は生成しない。空気中のN2は高温でごく微量のNOxを生じることがあるが、乙四レベルでは無視してよい。

引っかけ: ア(CO は完全燃焼でも生成する)が最頻出の誤り。完全燃焼 = CO2+H2O のみが原則。

上級誤答論破・根拠法令まで深掘り

【理論的背景:燃焼反応と酸化の段階】

有機化合物の燃焼は「酸化反応」の一形態です。炭素(C)の酸化は段階的に進みます:

  • C → CO(一酸化炭素): 不完全酸化(酸素不足時)
  • CO → CO2(二酸化炭素): さらに酸化(酸素十分時)

完全燃焼では、すべての炭素が最終的に CO2 まで酸化されます。酸素が不足すると中間生成物のCOが残ります(不完全燃焼)。水素(H)は酸化されると水(H2O)になり、この点は完全・不完全燃焼で変わりません。

【一酸化炭素(CO)の危険性】

CO は無色・無臭・可燃性・有毒(血中のヘモグロビンと強く結合して酸素輸送を阻害)の気体です。密閉空間での不完全燃焼(換気不良の暖房・火災現場)でCOが発生し、一酸化炭素中毒を引き起こします。危険物施設で火災が発生した場合も、燃焼初期(酸素が消費されて不足)にCOが多量発生するリスクがあります。これは消火活動に当たる人員の安全管理上重要な知識です。

【各選択肢の発展補足】

  • ア(誤): CO は不完全燃焼の生成物。完全燃焼(十分な酸素存在下)では C → CO2 まで酸化される。
  • イ(正): H → H2O は完全・不完全燃焼問わず成立(水素の酸化は炭素より速いため)。正しい。
  • ウ(誤): 第4類危険物(炭化水素系)は自身に酸素を含まない(または少量)ため、外部からの酸素供給(空気)なしには燃焼しない。これが窒息消火(酸素遮断)の根拠。一部の第5類危険物(自己反応性物質)は分子内に酸素を持ち、空気なしでも燃焼できる(第4類とは異なる)。
  • エ(誤): CO2 は不燃性(消火剤として使われる)。H2O も不燃性(水消火)。完全燃焼の生成物は「燃え終わった後の残骸」であり可燃性ではない。
  • オ(誤): 炭素・水素からなる炭化水素には窒素(N)が含まれないため燃焼でN2は生成しない。窒素を含む有機化合物(アミン類など)では燃焼でN2やNOxが生成する場合があるが、第4類の主要物質(ガソリン・灯油・アルコール等)は炭化水素・アルコール類が主体でN2は生成しない。

【試験での位置づけ】

乙四試験では「完全燃焼→CO2+H2O」「不完全燃焼→CO(一酸化炭素)も生成」が核心知識です。COは有毒・可燃性(燃焼範囲約12.5〜74%と広い)であり、不完全燃焼の危険性(一酸化炭素中毒・CO爆発)の根拠になります。また、CO2が消火剤として使われる根拠(不燃性・空気より重く酸素を置換する)と接続して理解すると得点が安定します。

【根拠】確立した化学(燃焼反応の定義・完全燃焼 C→CO2・H→H2O)。

【補足】完全燃焼:C→CO2・H→H2O。不完全燃焼:酸素不足でCO(一酸化炭素)生成。CO2・H2Oは不燃性。

<!-- 監修確定 2026-06-05(legal-reviser): 完全燃焼C→CO2・H→H2O、不完全燃焼でCO生成、CO2/H2Oは不燃性すべて正確。CH4+2O2→CO2+2H2O も原子数整合。正答イ(H→H2O)で一意(ア=COは不完全燃焼/ウ酸素不要/エ生成物可燃性/オ N2生成 はすべて誤り)。CO燃焼範囲を12.5〜74%に修正済(一次ソースNew Cosmos/川口液化等で確認)。確定。 -->

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 確立した化学(完全燃焼の定義・生成物)。有機化合物(炭素C・水素Hを含む)の完全燃焼では炭素→二酸化炭素(CO2)、水素→水(H2O)が生成する。CO(一酸化炭素)は不完全燃焼の生成物。 現行の消防法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。

関連論点

燃焼反応式と生成物・完全燃焼の生成物はCO2とH2O頻出度C

基礎的な物理学及び基礎的な化学の他の問題

1
燃焼(引火点・発火点・燃焼範囲)
2
静電気
3
物質の三態・状態変化
4
密度・比重
5
熱量・比熱・熱膨張・熱移動
6
熱量・比熱・熱膨張・熱移動

科目別に解いて、危険物乙四に合格

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