問題
危険物施設に係る行政処分・罰則に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
- オ
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
誤っているのはオです。無許可変更や完成検査前の使用などがあれば、設置許可は取り消されることがあります。「いかなる違反でも取り消されない」は誤りです。
- ア(正): 基準不適合なら修理・改造・移転を命じられる。
- イ(正): 無許可設置は罰則の対象。
- ウ(正): 保安監督者を定めない施設には使用停止を命じられる。
- エ(正): 緊急時は使用の一時停止・制限を命じられる。
- オ(誤): 法定の事由があれば許可は取り消され得る。
「取消しの事由」と「使用停止だけの事由」を分けて押さえます。
行政処分・罰則の概要(消防法):
市町村長等は、危険物施設の違反・危険に対し、次の行政処分を行えます。
- 修理・改造・移転命令(第12条第2項): 位置・構造・設備が技術基準に適合しないとき(ア=正)。
- 貯蔵・取扱基準の遵守命令(第11条の5): 貯蔵・取扱いが技術基準に違反するとき。
- 許可の取消しまたは使用停止(第12条の2第1項): 無許可変更、完成検査前の使用、修理・改造・移転命令違反、保安検査未受検、定期点検の未実施等(オ=誤の根拠:取り消され得る)。
- 使用停止のみ(第12条の2第2項): 遵守命令違反、保安統括管理者・保安監督者の未選任等、解任命令違反(ウ=正)。消防法に保安監督者の「選任命令」の規定はない。
- 緊急時の使用停止(第12条の3): 公共の安全維持等のため緊急の必要があるとき、使用の一時停止・制限を命令(エ=正)。
- 罰則: 無許可設置(第11条第1項違反)は6月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金(第42条)(イ=正)。
引っかけパターン:
- 許可は「取り消されない」とする誤り(オ)。
- 保安監督者未選任に「選任命令」「許可取消し」を結び付ける誤り。
【理論的背景】
危険物施設は一度許可されても、その後の運用で基準を満たさなくなったり、違反が生じたりします。これを放置すれば事故につながるため、行政(市町村長等)には、施設を是正・停止させ、許可を取り消す権限が与えられています。不適合には「直せ(修理・改造・移転)」、法定の事由があれば「使うな(使用停止)」「許可を取り消す」、差し迫った危険には「今すぐ止めよ(緊急停止)」という処分が用意され、どの事由でどこまでできるかは条文で決まっています。
【実務・条文構造】
- 修理・改造・移転命令(第12条第2項): 位置・構造・設備が技術基準に不適合のとき。
- 貯蔵・取扱基準の遵守命令(第11条の5): 貯蔵・取扱いが技術基準に違反するとき。
- 許可の取消しまたは期間を定めた使用停止(第12条の2第1項):
- 無許可で位置・構造・設備を変更した。
- 完成検査を受けて基準適合と認められる前に使用した(第11条第5項違反)。
- 第12条第2項の修理・改造・移転命令に違反した。
- 保安検査(第14条の3)を受けない、定期点検をせず点検記録を作成・保存しない(第14条の3の2)。
- 期間を定めた使用停止のみ(第12条の2第2項): 第11条の5の遵守命令違反、危険物保安統括管理者を定めない等(第12条の7第1項違反)、危険物保安監督者を定めない・保安の監督をさせない(第13条第1項違反)、解任命令違反。
- 解任命令(第13条の24): 保安統括管理者・保安監督者が消防法令に違反したとき等に、所有者等に解任を命ずる。選任を命ずる規定はない。
- 緊急時の使用停止命令(第12条の3): 公共の安全維持・災害発生防止のため緊急の必要があるとき、使用の一時停止・使用の制限を命令。
- 罰則: 指定数量以上の危険物を製造所等以外の場所で貯蔵・取扱い(第10条第1項違反)は1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金(第41条)。無許可設置(第11条第1項違反)、完成検査前使用、第12条の2の命令違反は6月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金(第42条)。両罰規定により法人も罰金刑の対象(第45条)。
【試験での位置づけ】
「どういう違反にどんな処分があるか」の対応が問われます。(1)基準不適合→修理改造移転命令、(2)無許可変更・完成検査前使用等→許可取消しまたは使用停止、(3)保安監督者未選任・遵守命令違反→使用停止のみ、(4)緊急時→使用一時停止、(5)無許可設置→罰則、の対応を押さえます。本問のように「許可は取り消されない」「命令はできない」といった、行政の権限を否定する選択肢が誤りとして頻出します。危険物行政は「危険があれば是正・停止・取消しできる」という方向で権限が設計されているため、権限を否定・限定する記述は疑ってかかると正答にたどり着けます。許可取消・使用停止は措置命令論点(問17)と一体で、事由ごとに整理しておきます。
【各選択肢の発展補足】
- ア(正): 技術基準不適合には修理・改造・移転命令(基準適合命令)。
- イ(正): 無許可設置・貯蔵取扱いは罰則の対象。
- ウ(正): 保安監督者未選任は第12条の2第2項第3号により使用停止命令の対象。
- エ(正): 緊急の必要があれば使用の一時停止・制限を命じられる。
- オ(誤): 第12条の2第1項の事由があれば設置許可は取り消され得る。「絶対に取り消されない」は誤り。
【根拠法令】消防法第11条の5・第12条・第12条の2・第12条の3・第13条・第13条の24・第41条・第42条・第45条。
【補足】基準不適合→修理改造移転命令/無許可変更・完成検査前使用等→許可取消しまたは使用停止/保安監督者未選任等→使用停止のみ/緊急時→使用一時停止/無許可設置→罰則。権限を否定する選択肢を疑う。
- 消防法第11条の5e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 消防法第11条の5(貯蔵・取扱基準の遵守命令)、第12条第2項(修理・改造・移転命令)、第12条の2(許可の取消し・使用停止命令)、第12条の3(緊急時の使用一時停止・使用制限命令)、第13条の24(保安統括管理者・保安監督者の解任命令)、第41条・第42条・第45条(罰則)。技術基準不適合には修理・改造・移転命令、無許可設置には罰則、保安監督者の未選任には使用停止命令、緊急時には使用一時停止命令が可能で、無許可変更・完成検査前使用等では**許可の取消し**もあり得る。 現行の消防法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。
