危険物乙四 危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法 問23:品名分類
第二石油類に関する次の記述のうち、**正しいもの**はどれか。
- ア第二石油類は引火点が21℃未満で、第一石油類より引火しやすい。
- イキシレンは水溶性で、指定数量は2,000Lである。
- ウ酢酸は水に溶けず、水より軽い液体である。
- エ酢酸(氷酢酸)は水溶性の第二石油類で、液比重が1より大きく(水より重く)、約16〜17℃以下で凝固する。正答
- オ第二石油類は常温で引火点が低いため、いずれも常温で容易に引火する。
AI解説(初心者・標準・上級)
理解度に合わせて3レベルの解説を無料で読めます。根拠も明記。
正しいのはエです。酢酸は第二石油類の水溶性で、水より重く、約16〜17℃以下で固まる(氷酢酸と呼ばれる)性質があります。
- ア(誤): 第二石油類の引火点は21℃以上70℃未満。第一石油類(21℃未満)より引火点は高い。
- イ(誤): キシレンは非水溶性で指定数量1,000L。
- ウ(誤): 酢酸は水に溶け、水より重い。
- エ(正): 酢酸は水溶性・水より重い・低温で凝固。
- オ(誤): 第二石油類は常温では引火しにくい(引火点21〜70℃)。
「第二石油類=引火点21〜70℃/酢酸は水溶性・水より重い」を押さえます。
第二石油類(キシレン・酢酸):
第二石油類は引火点21℃以上70℃未満の石油類で、第一石油類より引火点が高く、常温では引火しにくい(ア・オ=誤)。灯油・軽油・キシレン(非水溶性)、酢酸(水溶性)等が含まれます。
- キシレン(非水溶性): 指定数量1,000L。水に溶けにくく水より軽い(イ=誤:水溶性・2,000Lは誤り)。
- 酢酸(氷酢酸・水溶性): 指定数量2,000L。
- 引火点39℃。
- 液比重1.05(水より重い)で、水溶性なのに水より重い珍しい第4類(ウ=誤:水に溶けず軽いは誤り)。
- 約16〜17℃以下で凝固して固体になる(純度の高いものは「氷酢酸」と呼ばれる)(エ=正)。
- 刺激臭・腐食性があり、金属を腐食する。
引っかけパターン:
- 第二石油類の引火点を21℃未満/常温で容易に引火とする誤り(ア・オ)
- キシレンを水溶性・2,000Lとする誤り(イ)
- 酢酸を非水溶性・水より軽いとする誤り(ウ)
「第二石油類=引火点21〜70℃/酢酸は水溶性・水より重い・低温で凝固」を固定します。
【理論的背景】
第二石油類は、危政令別表第三で「1気圧において引火点が21℃以上70℃未満」と定義される石油類です。第一石油類(21℃未満)より引火点が高く、常温(20℃)では引火しにくいものの、加熱・霧化・布染み込みで容易に引火する点に注意が必要です。代表物質は灯油・軽油(非水溶性・指定数量1,000L)、キシレン(非水溶性・1,000L)、酢酸・プロピオン酸・アクリル酸(水溶性・2,000L)です。
【酢酸(氷酢酸)の特徴】
酢酸は第二石油類の中でも特徴的な物質です。
- 引火点39℃(第二石油類の範囲内)。
- 水溶性(水とよく混ざる)。したがって火災には耐アルコール泡が必要。
- 液比重1.05(水より重い)。第4類危険物の多くは水より軽いが、酢酸は水溶性かつ水より重いという珍しい性質をもつ。二硫化炭素(非水溶性・水より重い)とは別系統の「水より重い例外」。
- 約16〜17℃以下で凝固して固体になる。純度の高い酢酸は冬季に氷状に固まるため「氷酢酸」と呼ばれる。
- 腐食性・刺激臭: 弱酸性で金属を腐食し、皮膚・粘膜を刺激する。容器材質や取扱いに注意。
【火災予防と消火】
- 火災予防: 第二石油類は常温では引火しにくいが「安全」ではない。加熱(暖房・加温作業・夏季高温)や、布・繊維への染み込みで表面積が増えると引火点以下でも引火しやすくなる。火気・静電気に注意し密栓・冷暗所貯蔵。
- 消火:
- 非水溶性(灯油・軽油・キシレン): 泡・粉末・二酸化炭素等による窒息消火。棒状注水は不適。
- 水溶性(酢酸): 耐アルコール泡を使用(一般の泡は溶けて消える)。
- 腐食対策(酢酸): 金属腐食性があるため、耐食性の容器・配管を用いる。腐食による漏えいに注意。
【試験での位置づけ】
第二石油類は、(1)引火点21℃以上70℃未満(第一石油類より高い・常温では引火しにくい)、(2)灯油・軽油・キシレンは非水溶性(1,000L)、酢酸は水溶性(2,000L)、(3)酢酸は水より重く・低温で凝固(氷酢酸)・水溶性、の各点が問われます。誤答は引火点の範囲を第一石油類と取り違える、キシレンを水溶性とする、酢酸を非水溶性・水より軽いとする、で作られます。酢酸の「水溶性なのに水より重い」「低温で固まる(氷酢酸)」という二重の特徴は頻出なので確実に押さえます。水より重い第4類は、酢酸(水溶性)と二硫化炭素(非水溶性)が代表で、両者を区別して覚えると整理しやすくなります。
【各選択肢の発展補足】
- ア(誤): 第二石油類の引火点は21℃以上70℃未満。第一石油類より引火点は高い。
- イ(誤): キシレンは非水溶性で指定数量1,000L。
- ウ(誤): 酢酸は水に溶け、水より重い。
- エ(正): 酢酸は水溶性・液比重>1(水より重い)・約16〜17℃以下で凝固(氷酢酸)。
- オ(誤): 第二石油類は引火点21〜70℃で、常温では容易には引火しない。
【根拠】第二石油類(引火点21℃以上70℃未満)の性状(確定表・確立教科書値)。
【補足】第二石油類=引火点21〜70℃。キシレン非水溶性1,000L、酢酸水溶性2,000L。酢酸は水より重く低温で凝固(氷酢酸)・腐食性。水より重い第4類=酢酸(水溶性)と二硫化炭素(非水溶性)。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 第二石油類(引火点21℃以上70℃未満)の性状(確定表・確立教科書値)。キシレン(非水溶性・指定数量1,000L)、酢酸(水溶性・指定数量2,000L)。酢酸(氷酢酸)は引火点39℃、**液比重1.05(水より重い)**、水溶性、約16〜17℃で凝固して固化(氷酢酸の名の由来)。灯油・軽油も第二石油類(非水溶性)。 現行の消防法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。