危険物乙四 危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法 問35:消火方法
第4類危険物が流出して火災になった場合の消火について、次の記述のうち**正しいもの**はどれか。
- ア流出した非水溶性の液体火災に棒状の水を勢いよく注ぐと、速やかに消火できる。
- イ流出火災には、泡で液面を覆って空気を遮断する窒息消火が有効である。正答
- ウ流出した液体が水より軽い場合、水をかけると液が沈んで消火される。
- エ流出火災では、二酸化炭素や粉末消火剤は一切使用できない。
- オ流出した危険物の火災は、放置すれば自然に鎮火するので消火活動は不要である。
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正しいのはイです。流出火災には泡で液面を覆い空気を遮断する窒息消火が有効です。
- ア(誤): 棒状注水は液面を広げ延焼を拡大させる(不適)。
- イ(正): 泡で液面を覆う窒息消火が有効。
- ウ(誤): 水より軽い液体は水に浮いて燃え広がる(沈まない)。
- エ(誤): CO2・粉末も有効。
- オ(誤): 放置で鎮火はしない。消火が必要。
「流出火災=泡で窒息/棒状注水は不適」を押さえます。
流出火災と消火法:
第4類危険物が流出して燃えると、液面が広がり延焼しやすくなります。消火の基本は液面を覆う窒息です。
- ア(誤): 棒状の水を勢いよく注ぐと、液面をかき乱して広げ、延焼を拡大させる。第4類への棒状注水は原則不適。
- イ(正): 泡で液面を覆い、空気(酸素)を遮断する窒息消火が有効。流出火災の基本。
- ウ(誤): 多くの第4類は水より軽いため、水をかけても液は水に浮いて燃え広がる(沈まない)。二硫化炭素のような水より重い例外を除く。
- エ(誤): 二酸化炭素・粉末消火剤も窒息・抑制で有効。「一切使用できない」は誤り。
- オ(誤): 放置で自然鎮火はしない。速やかな消火が必要。
引っかけパターン: 棒状注水を有効とする、水より軽い液が沈むとする、CO2・粉末を使えないとする。「流出火災は泡で窒息/棒状注水は延焼拡大/第4類は水に浮く」を固定します。
【理論的背景】
第4類危険物の火災は、液面から発生する可燃性蒸気が燃える蒸発燃焼です。流出すると液面(蒸発面)が広がり、蒸気の供給が増えて延焼が拡大します。したがって消火の要は「液面を覆って空気(酸素)を遮断する=窒息」と「蒸発を抑える=冷却」です。最も実用的なのが泡消火で、液面に泡の層を作って酸素を断ちつつ蒸発を抑えます。
【消火法の整理】
有効:
- 泡消火(窒息): 液面を泡で覆い酸素を遮断。流出火災の基本。非水溶性には通常の泡、水溶性(アルコール・アセトン・酢酸等)には耐アルコール泡。
- 二酸化炭素(窒息): 酸素濃度を下げる。狭所・電気火災に有効。
- 粉末消火剤(抑制=負触媒): 燃焼の連鎖反応を止める。即効性が高い。
- ハロゲン化物(抑制)。
- 霧状(噴霧)の水: 引火点の高い第三・第四石油類や水溶性液体に冷却・希釈の補助として有効な場合がある。
不適:
- 棒状注水: 液面を広げ、水とともに危険物が流れて延焼が拡大。第4類への棒状注水は原則不適。
- 水より軽い非水溶性液体に水をかけると、液が水に浮いてかえって広がる。
物性との接続:
- 多くの第4類は水より軽い(液比重<1)ため水に浮く。二硫化炭素(液比重約1.26)は例外で水より重く、水中保存・水で覆って蒸気発生を抑える。
- 蒸気は空気より重く低所に滞留するため、流出火災では低所・側溝への流れ込みと延焼に注意。
【試験での位置づけ】
流出火災と消火は性質科目で最頻出(頻出度A)です。核心は、(1)泡で液面を覆う窒息消火が基本、(2)棒状注水は液面拡大で不適、(3)第4類は水より軽く水に浮く(二硫化炭素は例外)、(4)CO2・粉末も有効、(5)水溶性には耐アルコール泡、です。引っかけは、棒状注水を有効とする(本問のア)、水より軽い液が沈むとする(ウ)、CO2・粉末を使えないとする(エ)です。「窒息(泡)+抑制(粉末)が主役、棒状注水は不適、第4類は水に浮く」をセットで押さえます。なお「第4類への注水は一律不可」と言い切ると霧状水の例外で誤りになる点にも注意します。
【各選択肢の発展補足】
- ア(誤): 棒状注水は液面を広げ延焼を拡大させる。
- イ(正): 泡で液面を覆う窒息消火が有効。
- ウ(誤): 水より軽い液体は水に浮いて燃え広がる。
- エ(誤): CO2・粉末も有効。
- オ(誤): 放置で鎮火はしない。消火が必要。
【根拠】確立した消火理論。
【補足】流出火災=泡で液面を覆う窒息消火が基本。棒状注水は液面拡大で不適。第4類は水より軽く水に浮く(二硫化炭素は例外)。CO2・粉末も有効。水溶性は耐アルコール泡。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 確立した消火理論。第4類の流出火災は、泡で液面を覆い空気(酸素)を遮断する窒息消火が基本。棒状注水は液面を広げ延焼を拡大させ不適。多くの第4類は水より軽く水に浮いて燃え広がる。CO2・粉末も有効。放置で鎮火はしない。 現行の消防法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。