問題
医薬品の添付文書に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
- オ
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
正答はイ(誤っているもの)です。
添付文書は新しい安全性情報(副作用の新たな発見等)が出た場合には改訂されます。「改訂されることはない」という記述は誤りです。添付文書は常に最新版を参照することが重要で、購入時点の添付文書が最新かどうかも確認の対象です。
ア・ウ・エ・オはすべて正しい記述です。特に「してはいけないこと(禁忌)」は絶対守るべき最重要事項で、「相談すること」は持病・服用薬・年齢等の個別事情で医療専門家への確認が必要な事項です。この2つの欄の違いを正確に理解することが第5章・第4章の頻出論点です。
添付文書の「してはいけないこと」と「相談すること」の違い(最頻出):
| 欄 | 内容 | 意味 |
|---|---|---|
| してはいけないこと | 禁忌事項(守らないと副作用・症状悪化リスク大) | 絶対禁止(服用しない・使用しない) |
| 相談すること | 使用前に医師等に相談すべき状態 | 条件付き注意(確認後に使用可能な場合あり) |
各選択肢の解説:
- ア(正): 「してはいけないこと」は添付文書の中で最も重要な欄の一つです。例えば「次の人は使用しないこと」(年齢・持病・アレルギーの禁忌)・「次の部位には使用しないこと」・「服用後は車の運転・機械の操作をしないこと」などが含まれます。違反した場合に重篤な副作用が出るリスクがあるため、強制力を持って守るべき事項です。
- イ(誤・正答): 添付文書は安全性情報の更新のたびに改訂されます。有効性・安全性等に係る新たな知見や使用に係る情報に基づき、必要に応じて随時改訂がなされます。薬機法第52条第2項は「最新の論文その他により得られた知見に基づき」記載することを求めています。重要な内容が変更された場合は改訂年月と改訂箇所が明示されるので、販売者はそれを確認し、常に最新版を参照する必要があります。「一度作成されれば改訂されることはない」は完全に誤りです。
- ウ(正): 添付文書には、用法・用量、効能・効果、使用上の注意のほか、成分及び分量(添加物を含む)、保管及び取扱い上の注意、製造販売業者の名称及び所在地等が記載されます(薬機法第52条第2項、手引き第5章Ⅰ-1))。
- エ(正): 登録販売者は医薬品の適切な使用のための情報提供者であり、販売時に添付文書の内容(用法・用量・禁忌等)を確認し、購入者の状況(年齢・持病・服用薬)に応じた情報提供を行う専門職としての責任を担います。
- オ(正): 「相談すること」の欄には、例えば「次の人は服用前に医師・薬剤師・登録販売者に相談すること」として、①高齢者、②特定の持病(高血圧・糖尿病・心臓病・腎臓病・肝臓病等)の人、③妊婦・授乳婦、④他の薬を服用している人、⑤薬によるアレルギー経験がある人等が列挙されています。「してはいけないこと(禁忌)」と異なり、相談の上で使用が認められる場合もある柔軟な対応を示す欄です。
【添付文書の法的根拠と改訂義務の体系】
薬機法第52条第2項は、要指導医薬品、一般用医薬品その他の厚生労働省令で定める医薬品(薬局製造販売医薬品を含む)について、「これに添付する文書又はその容器若しくは被包に、当該医薬品に関する最新の論文その他により得られた知見に基づき、次に掲げる事項が記載されていなければならない」と定めています。各号の記載事項は:
1. 用法、用量その他使用及び取扱い上の必要な注意
2. 日本薬局方に収められている医薬品にあっては、日本薬局方において記載するように定められた事項
3. 基準が定められた体外診断用医薬品にあっては、その基準で定められた事項
4. 第42条第1項の基準が定められた医薬品にあっては、その基準で定められた事項
5. 前各号のほか、厚生労働省令で定める事項
なお、製造販売業者の氏名又は名称及び住所・製造番号又は製造記号・(日本薬局方に収められていない医薬品の)有効成分の名称及びその分量は、第50条の「直接の容器等の記載事項」です。また第68条の2は、第52条第2項の医薬品以外(医療用医薬品等)について、注意事項等情報を電子的な方法で公表することを定めています。
添付文書の改訂: 第52条第2項は「最新の論文その他により得られた知見に基づき」記載することを求めており、添付文書の内容は医薬品の有効性・安全性等に係る新たな知見、使用に係る情報に基づき、必要に応じて随時改訂されます。重要な内容が変更された場合には、改訂年月を記載するとともに改訂された箇所を明示することとされています。厚生労働省が製造販売業者等に「使用上の注意」の改訂を指示することもあり、PMDAのホームページでは一般用医薬品・要指導医薬品の添付文書情報が公開されています。
【「してはいけないこと」の体系的分類】
添付文書の「使用上の注意」は大きく3つのカテゴリーに分類されます:
| カテゴリー | 内容 | 強制力 |
|---|---|---|
| してはいけないこと | 禁忌(contraindication) | 絶対禁止(守らないと重篤な副作用) |
| 相談すること | 要注意(precaution) | 条件付き(相談後に可の場合あり) |
| その他の注意 | 容認される軽微な症状(「次の症状が現れることがある」) | 知っておくべき情報 |
「してはいけないこと」の具体例:
- 「次の人は使用しないこと」→ アスピリンは「15歳未満の小児」、コデイン類含有薬は「12歳未満の小児」、イブプロフェンは「出産予定日12週以内の妊婦」等
- 「次の症状がある人は使用しないこと」→ 重篤な肝・腎・心疾患の人等
- 「服用後は車の運転・機械の操作をしないこと」→ 眠気を催す成分(抗ヒスタミン薬・コデイン等)
- 「長期連用しないこと」→ ステロイド性抗炎症成分を一定量以上含む外用痔疾用薬・鎮痒消炎薬等、漢方生薬製剤以外の瀉下剤等
「相談すること」の具体例:
- 「医師の治療を受けている人」→ 相互作用・病状への影響を確認
- 「高齢者」→ 個体差が大きく標準用量で過量になりうる
- 「妊婦又は妊娠していると思われる人」→ 胎児への影響を確認
【添付文書改訂の実務的意義と登録販売者の責務】
添付文書は医薬品の発売後も継続して改訂されます。代表的な改訂のきっかけ:
1. 副作用報告の蓄積: 販売後に新たな副作用(特に稀少・重篤なもの)が報告された場合
2. 使用実態の変化: 想定外の使用方法(例: 長期使用・高用量使用)での副作用発現
3. 法令改正: 薬機法改正・施行規則の改正による記載義務の変更
4. 新たなエビデンス: 製造販売後臨床試験・疫学研究の結果による安全性評価の更新
登録販売者の実務上の責務として、店頭に置く医薬品の添付文書が最新版かどうかを定期的に確認する必要があります。PMDAの添付文書データベース(https://www.pmda.go.jp/)では随時最新版が公開されています。旧版の添付文書を参照して購入者に情報提供を行うことは、最新の安全性情報を伝えられないリスクがあります。
【添付文書と医薬品情報の位置づけ】
手引き第5章が扱う「適正使用情報」のうち、添付文書は使用者への直接情報の核心です。添付文書以外の情報ツール:
- 医薬品医療機器情報提供ホームページ(PMDA): 添付文書情報・副作用が疑われる症例情報・製品回収に関する情報
- 医薬品・医療機器等安全性情報(厚生労働省): 重要な副作用等に関する情報・使用上の注意の改訂内容
- 緊急安全性情報(イエローレター): 緊急かつ重大な注意喚起や使用制限に係る対策が必要な状況で作成
- 安全性速報(ブルーレター): 一般的な使用上の注意の改訂情報よりも迅速な注意喚起が必要な状況で作成
これらを日常的に確認し、店頭での情報提供に生かすことが登録販売者のプロフェッショナルとしての責務です。
【根拠】薬機法第52条(添付文書等記載事項)・第68条の2(注意事項等情報の公表)、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第5章Ⅰ-1)
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第52条e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(各都道府県が公表する試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 薬機法第52条(添付文書の記載事項)、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第5章Ⅰ-1)「添付文書の読み方」 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(2026版相当)に準拠し、章節を明記しています。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。出題範囲・法令・手引きは改正されることがあるため、最新の内容は各都道府県・厚生労働省の公式情報をご確認ください。

