第5章 医薬品の適正使用・安全対策6医薬品の適正使用・安全対策

登録販売者 第5章 医薬品の適正使用・安全対策 問6:医薬品の適正使用・安全対策

医薬品副作用被害救済制度における給付の申請手続きおよび判定に関する次のア〜オの記述のうち、**誤っているもの**はどれか。

  • 救済給付を受けようとする者は、PMDA(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)に対して給付申請を行う必要があり、申請にあたっては医師の診断書等の書類が必要となる場合がある。
  • PMDAは申請された副作用被害の事例について、医学・薬学上の判定(副作用との因果関係・重篤度・適正使用であったか)を行い、その判定結果に基づいて給付の可否が決定される。
  • 給付の判定において、問題とされる医薬品が適正に使用されていたか否かの判断は、購入者(患者)本人が自己申告した内容のみで決定されるため、添付文書の確認は行われない。正答
  • 救済給付の種類のうち「医療費」は、副作用による疾病の治療に要した費用(公的保険給付後の自己負担部分)について支給されるものである。
  • 副作用被害救済給付の申請は、健康被害が生じてから一定期間(時効)以内に行う必要があり、時効期間を経過した場合は原則として申請が認められない可能性がある。
正答:給付の判定において、問題とされる医薬品が適正に使用されていたか否かの判断は、購入者(患者)本人が自己申告した内容のみで決定されるため、添付文書の確認は行われない。

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正答はウ(誤っているもの)です。

給付の判定において「適正使用であったか否か」は、購入者の自己申告だけでなく、添付文書の内容・医療機関の記録・調剤記録等の客観的情報も総合的に確認されます。「購入者の自己申告のみで決定され、添付文書の確認は行われない」という記述は誤りです。

アは正しく、申請にはPMDAへの申請書・医師の診断書等が必要です。イは正しく、PMDAが医学的・薬学的判定を行って給付の可否を決定します。エは正しく、「医療費」は公的保険給付後の自己負担分について支給されます。オも正しく、時効期間があります。

標準試験対策の基準レベル

医薬品副作用被害救済制度の申請・判定フロー:

```

被害者(申請者)

↓ 申請書・診断書等を提出

PMDAへ申請

↓ 医学的・薬学的審査(因果関係・重篤度・適正使用の確認)

PMDAによる判定(厚生労働大臣への意見具申)

厚生労働大臣が給付の可否を決定

PMDA(運営主体)が給付を実施

```

申請に必要な主な書類(概要):

  • 給付申請書
  • 受診した医療機関の診断書・処方記録
  • 使用した医薬品の添付文書(またはその内容が分かる資料)
  • 副作用の発生状況を示す記録

各選択肢の解説:

  • ア(正): 申請者はPMDAに対して申請書を提出し、医師の診断書・入院記録等の書類を添付することが求められます。これらの書類は「副作用が適正使用により生じたか」「健康被害の重篤度」を判断するための根拠資料となります。
  • イ(正): PMDAは申請された事例について、医学的・薬学的見地から①副作用との因果関係(当該医薬品の副作用が健康被害の原因か)②健康被害の重篤度(救済対象となる程度か)③適正使用であったか(用法・用量を守っていたか)を評価します。PMDAの意見具申を受けて厚生労働大臣が給付の可否を最終決定します。
  • ウ(誤・正答): 適正使用の確認は購入者の自己申告のみでは行われません。添付文書の用法・用量・禁忌等の内容と照合し、購入者の使用状況(医師の記録・薬局記録等)を客観的に確認します。「添付文書の確認は行われない」は完全に誤りです。
  • エ(正): 「医療費」は副作用による疾病(の診断・治療)に要した医療費のうち、公的医療保険(健康保険・国民健康保険等)の給付を受けた後の残額(自己負担分)について支給されます。保険外費用(差額ベッド代・食事代等の全額自費部分)の扱いは申請内容により判断されます。
  • オ(正): 救済給付の申請には時効があります(受診から5年以内等の制限がある場合があります・正確な期限は監修確認要)。被害が発生してから長期間経過した後に申請しても、時効により受理されない場合があります。登録販売者として副作用の疑いを把握した際は、できるだけ早く救済制度を案内することが重要です。
上級誤答論破・根拠(手引き)まで深掘り

【救済制度の申請プロセスの詳細と「適正使用」判断の実務】

医薬品副作用被害救済制度の申請から給付までのプロセスは、法的・医学的に複合した判断が求められます。

申請に必要な書類の詳細(PMDA公式資料準拠・正確な必要書類は最新版を要確認):

| 書類 | 役割 |

|---|---|

| 給付申請書(PMDA所定様式) | 被害者・使用医薬品・健康被害の概要を記載 |

| 受診医師の診断書・意見書 | 健康被害の診断名・症状・治療内容・重篤度を証明 |

| 入院記録・手術記録等 | 入院を要する程度の健康被害(給付要件)を証明 |

| 使用医薬品の添付文書・使用記録 | 適正使用(用法・用量・禁忌の遵守)を確認するための根拠 |

| 処方箋・調剤記録(市販薬の場合は購入記録・レシート等) | 使用した医薬品の特定 |

| 医療費等の領収書 | 「医療費」給付の金額根拠 |

「適正使用」判断のポイント:

PMDAの判定で最も重要かつ争点になりやすいのが「適正使用であったか」の判断です。以下の点が確認されます:

1. 用法・用量の遵守: 添付文書の指定用量・服用回数・服用タイミングを守っていたか(過量服用は適正使用外)

2. 禁忌に該当しないか: 添付文書の「してはいけないこと」に該当する状態(年齢・疾患・薬物相互作用)での使用でなかったか

3. 使用継続期間: 「長期連続使用不可」の薬を長期使用していた場合は適正使用外の可能性

4. 医師・薬剤師等への相談の有無: 「相談すること」欄の状態に該当していたのに相談していなかった場合

適正使用「外」と判定されやすいケース:

  • 添付文書の用量を大幅に超えた使用(故意・偶然を問わず)
  • 禁忌成分のアレルギーがあったのに使用した
  • 12歳未満の小児にコデイン含有薬を使用した(保護者の過失)

【給付の種類と実際の支給額(参考・VolatileBox)】

> 【VolatileBox】給付額は定期的に改定されます。試験では「種類の名称と対象」を問われるため、金額の暗記は不要です。受験時点の最新額はPMDA公式サイトで確認してください。

主な給付種類:

1. 医療費: 公的保険給付後の自己負担分。副作用による疾病の治療費。

2. 医療手当: 入院中の諸経費を月単位で定額給付。

3. 障害年金(1級・2級): 副作用による身体・精神障害が残った場合に年単位で継続給付。

4. 障害児養育年金: 18歳未満の障害を持つ子の保護者への年金。

5. 遺族年金(最長10年): 副作用により死亡した場合の遺族(配偶者・子等)への年金。

6. 遺族一時金: 遺族年金を受ける遺族がいない場合等への一時金。

7. 葬祭料: 葬祭に要した費用の定額。

【時効と早期申請の重要性】

救済給付の申請には時効(請求権の消滅時効)があります。被害の発生・診断から一定期間内に申請が必要で、期間を超えると原則として申請が認められなくなります(正確な時効期間はPMDA法・民法の規定による・監修確認要)。

登録販売者の実務的義務:

  • 副作用の疑いを認識した時点で、できるだけ早く医療機関受診を促す
  • 副作用による健康被害が確認された場合、救済制度の存在と申請窓口(PMDAの相談窓口)を購入者・家族に案内する
  • 「自分に関係ない」と放置せず、積極的に制度利用を案内することが専門家としての責務

【不服申し立て(PMDAの判定への異議)】

PMDAの給付可否の判定に不服がある場合、申請者は厚生労働大臣に対して不服申立てを行う手続きがあります(行政不服申立制度)。また、民事訴訟(PL法・不法行為)は救済制度と別途利用可能な場合があります。救済制度と訴訟は「選択か併用か」という点について、PMDAの窓口で個別に相談することが推奨されます。

【根拠】独立行政法人医薬品医療機器総合機構法(PMDA法)、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第5章第4節「医薬品副作用被害救済制度等への案内」

<!-- 監修確定 2026-06-06(legal-reviser): 医薬品副作用被害救済制度(PMDA運営)を突合。①給付はPMDAへ申請→医学・薬学的判定(因果関係・重篤度・適正使用)→厚生労働大臣の決定、という流れは正確。②給付種類(医療費・医療手当・障害年金・障害児養育年金・遺族年金・遺族一時金・葬祭料)は正確。③医療費は「保険給付後の自己負担分」が対象で正確。④設問ウ「適正使用の判断は購入者の自己申告のみ・添付文書確認なし」は明白な誤りで正答ウは一意に確定。⑤時効期間の具体年数(「医療費は5年」等)は給付種別により異なり本文も「監修確認要・正確な期限はPMDA」と限定的に記述しており断定していないため可。給付額はVolatileBoxで正しく退避済み。設問・正答の事実誤りなし。 -->

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(各都道府県が公表する試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 独立行政法人医薬品医療機器総合機構法(PMDA法)、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第5章 第4節「医薬品の安全対策」・「医薬品副作用被害救済制度等への案内」 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(2026版相当)に準拠し、章節を明記しています。

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