登録販売者
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

登録販売者 第5章 医薬品の適正使用・安全対策 問4|添付文書の「してはいけないこと」の具体的記載内容と判断

問題

登録販売者 | 第5章 医薬品の適正使用・安全対策 | (手引き令和8年4月版・令和8年5月施行改正反映)

添付文書の「使用上の注意」における「してはいけないこと(禁忌事項)」に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはどれか。

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正解は ウ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

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解説

正答はウ(誤っているもの)です。

「長期連用しないこと」等の記載は、連用すると副作用等が現れやすくなる成分、効果が減弱して医薬品に頼りがちになりやすい成分、比較的作用の強い成分が配合されている場合に記載されます。症状が改善したか否かによらず、漫然と使用し続けることは避ける必要があり、「予防目的で継続使用することが推奨されている」という記述は誤りです。

アは正しく、「次の人は使用(服用)しないこと」には年齢・基礎疾患・アレルギーの既往歴等からみて使用を避けるべき人が記載されます。イは正しく、眠気等を生じる成分を含む医薬品に運転操作をしない旨の記載があります。エは正しく、「してはいけないこと」は守らないと症状の悪化や副作用・事故等が起こりやすくなる事項です。オも正しく、アスピリンの「15歳未満の小児」はライ症候群との関連性が理由です。

「してはいけないこと」の主な記載と具体例(別表5-1):

記載記載内容の例理由・懸念される症状
次の人は使用(服用)しないこと(年齢・妊婦)15歳未満の小児(アスピリン)・12歳未満の小児(コデインリン酸塩水和物等)・出産予定日12週以内の妊婦(アスピリン・イブプロフェン)ライ症候群・重篤な呼吸抑制・妊娠期間の延長や胎児の動脈管の収縮等
次の人は使用(服用)しないこと(次の症状がある人)激しい腹痛又は吐き気・嘔吐(ヒマシ油が配合された瀉下薬)・前立腺肥大による排尿困難(プソイドエフェドリン塩酸塩)急性腹症の可能性・尿の貯留や尿閉
服用後、乗物又は機械類の運転操作をしないこと抗ヒスタミン成分・コデインリン酸塩水和物・ブロモバレリル尿素眠気等
長期連用しないことステロイド性抗炎症成分が配合された外用痔疾用薬等・鼻炎用点鼻薬副腎皮質の機能低下・二次充血や鼻づまり等

各選択肢の解説:

  • ア(正): 「次の人は使用(服用)しないこと」には、アレルギーの既往歴、症状や状態、基礎疾患、年齢、妊娠の可能性の有無、授乳の有無等からみて重篤な副作用を生じる危険性が特に高いため使用を避けるべき人が記載されます。別表5-1では「15歳未満の小児」、「次の診断を受けた人」としての心臓病(プソイドエフェドリン塩酸塩)、「本剤又は本剤の成分によりアレルギー症状を起こしたことがある人」が例です。
  • イ(正): 「服用後、乗物又は機械類の運転操作をしないこと」は、眠気や異常なまぶしさ等が引き起こされると重大な事故につながるおそれがあるため記載されます。対象には抗ヒスタミン成分(眠気等)や、かぜ薬・鎮咳去痰薬のコデインリン酸塩水和物等が含まれます。
  • ウ(誤・正答): 「長期連用しないこと」は、連用すると副作用等が現れやすくなる成分等が配合されている場合の記載で、症状が改善したか否かによらず漫然と使用し続けることは避ける必要があります。例えばステロイド性抗炎症成分では「副腎皮質の機能低下」、鼻炎用点鼻薬では「二次充血、鼻づまり等」が理由とされています。
  • エ(正): 「してはいけないこと」には、守らないと症状が悪化する事項、副作用又は事故等が起こりやすくなる事項が記載されています。使用上の注意は「してはいけないこと」「相談すること」「その他の注意」から構成され、適正使用のために重要と考えられる項目が前段に記載されています。
  • オ(正): アスピリン等の「15歳未満の小児」は、外国においてライ症候群の発症との関連性が示唆されているためです。第3章でも、アスピリンは15歳未満の小児に対してはいかなる場合も一般用医薬品として使用してはならないとされています。

【添付文書と「使用上の注意」の位置づけ】

薬機法第52条第2項により、要指導医薬品・一般用医薬品等には、添付する文書又は容器若しくは被包に「用法、用量その他使用及び取扱い上の必要な注意」等の記載が義務づけられています。一般用医薬品の添付文書では、⑤使用上の注意が「してはいけないこと」「相談すること」「その他の注意」から構成され、枠囲いや文字の色・ポイントを変えるなど他の記載事項と比べて目立つように記載されています。

「してはいけないこと」の主な項目:

1. 「次の人は使用(服用)しないこと」: 重篤な副作用を生じる危険性が特に高いため使用を避けるべき人。その医薬品では改善が期待できない症状等や、使用によって状態が悪化するおそれのある疾病・症状で、一般の生活者が誤って使用しやすいものも記載される

2. 「次の部位には使用しないこと」: 局所に適用する医薬品で、使用を避けるべき患部の状態・適用部位等

3. 「本剤を使用(服用)している間は、次の医薬品を使用(服用)しないこと」: 併用すると作用の増強、副作用等のリスクの増大が予測されるもの

4. その他: 「服用後、乗物又は機械類の運転操作をしないこと」「授乳中の人は本剤を服用しないか、本剤を服用する場合は授乳を避けること」「服用前後は飲酒しないこと」「長期連用しないこと」等

【小児における年齢制限(別表5-1・頻出)】

年齢制限成分理由(別表5-1)
15歳未満アスピリン、アスピリンアルミニウム、サザピリン、サリチル酸ナトリウム等外国において、ライ症候群の発症との関連性が示唆されているため
15歳未満イブプロフェン一般用医薬品では小児向けの製品がないため
15歳未満ロペラミド外国で乳幼児が過量摂取した場合に中枢神経系障害・呼吸抑制・腸管壊死に至る麻痺性イレウスを起こしたとの報告があるため
12歳未満コデインリン酸塩水和物・ジヒドロコデインリン酸塩重篤な呼吸抑制があらわれるおそれがあるため
6歳未満アミノ安息香酸エチルメトヘモグロビン血症を起こすおそれがあるため

コデイン類の12歳未満については、米国等で12歳未満の小児等への使用を禁忌とする措置がとられたことを踏まえて国内でも検討され、経過措置期間を経て一般用医薬品の「してはいけないこと」に「12歳未満の小児」が追記されました(手引き第3章)。

【連用・大量使用に関する注意(別表5-1)】

記載主な対象理由
長期連用しないことステロイド性抗炎症成分(外用痔疾用薬・化膿性皮膚疾患用薬・鎮痒消炎薬等。坐薬・注入軟膏では含量によらず記載)副腎皮質の機能低下を生じるおそれ
長期連用しないこと鼻炎用点鼻薬(成分によらず記載)二次充血、鼻づまり等を生じるおそれ
長期連用しないことアルミニウムを含む成分が配合された胃腸薬等アルミニウム脳症及びアルミニウム骨症を生じるおそれ
大量に使用(服用)しないことセンナ、ダイオウ、ビサコジル等の刺激性瀉下成分が配合された瀉下剤腸管粘膜への刺激が大きくなり、腸管粘膜に炎症を生じるおそれ

いずれも、症状が改善したか否かによらず漫然と使用し続けることは避ける必要があり、「予防目的で継続使用」は記載の趣旨に反します。

【販売時の活用】

外箱等にも「次の人は使用(服用)しないこと」「服用後、乗物又は機械類の運転操作をしないこと」等、副作用や事故等が起きる危険性を回避するための記載がなされています。医薬品の販売等に従事する専門家は、添付文書や製品表示の内容を的確に理解した上で、個々の生活者の状況に応じて積極的な情報提供が必要と思われる事項に焦点を絞り、効果的かつ効率的に説明することが重要です。

【根拠】厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第5章Ⅰ-1)「添付文書の読み方」(別表5-1)(添付文書の読み方)、同第3章(アスピリン・コデイン・イブプロフェン・ステロイド・瀉下薬の各成分記述)

この問題の根拠
  • 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第52条e-Govで原文を読む
条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(各都道府県が公表する試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第5章Ⅰ-1)「添付文書の読み方」(別表5-1)、同第3章(アスピリン・ライ症候群関連) 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(2026版相当)に準拠し、章節を明記しています。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。出題範囲・法令・手引きは改正されることがあるため、最新の内容は各都道府県・厚生労働省の公式情報をご確認ください。