問題
一般用医薬品の添付文書における「相談すること」の記載に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
- オ
自信の3択
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解説
正答(誤っている選択肢)はウです。
別表5-2では、メチルエフェドリン塩酸塩等のアドレナリン作動成分は、肝臓でグリコーゲンを分解して血糖値を上昇させる作用があり、糖尿病の症状を悪化させるおそれがあるため、「糖尿病の診断を受けた人」は「相談すること」とされています。ウの「糖尿病の患者については血糖に影響しない」という記述が誤りです。
ア・イ・エ・オはいずれも別表5-2の記載どおりです。抗コリン成分×緑内障、マオウ×心臓病・高血圧・糖尿病、グリセリン浣腸薬×心臓病、グリチルリチン酸(1日40mg以上)×高血圧の組み合わせを、理由とセットで覚えましょう。
「次の診断を受けた人」(別表5-2)の主な対応:
| 診断 | 主な成分・薬効群等 | 理由(別表5-2) |
|---|---|---|
| 緑内障 | 抗コリン成分(スコポラミン臭化水素酸塩水和物等)、ロートエキス、抗コリン成分が配合された鼻炎用内服薬・点鼻薬 | 抗コリン作用によって房水流出路(房水通路)が狭くなり、眼圧が上昇し、緑内障を悪化させるおそれ |
| 高血圧 | メチルエフェドリン塩酸塩等のアドレナリン作動成分、マオウ | 交感神経興奮作用により血圧を上昇させ、高血圧を悪化させるおそれ |
| 高血圧 | グリチルリチン酸を含む成分(1日用量40mg以上等) | ナトリウム貯留、カリウム排泄促進によるむくみ等で高血圧を悪化させるおそれ |
| 心臓病 | アドレナリン作動成分、マオウ、グリセリンが配合された浣腸薬 等 | 心臓病を悪化させるおそれ(浣腸薬は排便直後の急激な血圧低下等) |
| 糖尿病 | メチルエフェドリン塩酸塩等のアドレナリン作動成分、マオウ | 肝臓でグリコーゲンを分解して血糖値を上昇させる作用 |
各選択肢の解説:
- ア(正): 抗コリン成分やロートエキスは、抗コリン作用によって房水流出路(房水通路)が狭くなり、眼圧が上昇し、緑内障を悪化させるおそれがあるため、「緑内障の診断を受けた人」は「相談すること」とされています。
- イ(正): マオウは、別表5-2の「心臓病」「高血圧」「糖尿病」のいずれの行にも、メチルエフェドリン塩酸塩等のアドレナリン作動成分と並んで掲げられています。
- ウ(誤・正答): メチルエフェドリン塩酸塩は「糖尿病」の行にも掲げられており、肝臓でグリコーゲンを分解して血糖値を上昇させる作用があるため、糖尿病の診断を受けた人も「相談すること」の対象です。
- エ(正): グリセリンが配合された浣腸薬は、排便直後に急激な血圧低下等が現れることがあり、心臓病を悪化させるおそれがあるため、「心臓病の診断を受けた人」は「相談すること」とされています。
- オ(正): グリチルリチン酸を含む成分(1日用量がグリチルリチン酸として40mg以上、又はカンゾウとして1g以上を含有する場合)は、大量に使用するとナトリウム貯留、カリウム排泄促進が起こり、むくみ(浮腫)等の症状が現れ、高血圧を悪化させるおそれがあります。
【「相談すること」の「次の診断を受けた人」の意味】
「次の診断を受けた人」には、現に医師の治療を受けているか否かによらず、その医薬品が使用されると状態の悪化や副作用等を招きやすい基礎疾患等が示されています。専門家に相談しながら個々の状態に応じて慎重に判断し、使用する場合にも基礎疾患への影響等に留意する必要があります。医師の治療を受けている場合には、治療を行っている医師に相談するよう説明します。
【アドレナリン作動成分・マオウと基礎疾患(別表5-2)】
| 診断 | 理由 |
|---|---|
| 高血圧 | 交感神経興奮作用により血圧を上昇させ、高血圧を悪化させるおそれがあるため |
| 糖尿病 | 肝臓でグリコーゲンを分解して血糖値を上昇させる作用があり、糖尿病の症状を悪化させるおそれがあるため |
| 甲状腺機能障害 | 甲状腺機能亢進症の主症状は交感神経系の緊張等によってもたらされており、交感神経系を興奮させる成分は症状を悪化させるおそれがあるため |
| 心臓病 | アドレナリン作動成分が配合された鼻炎用点鼻薬は、心臓に負担をかけ、心臓病を悪化させるおそれがあるため |
また「高齢者」の項でも、メチルエフェドリン塩酸塩、プソイドエフェドリン塩酸塩等のアドレナリン作動成分又はマオウが配合された内服薬等は、心悸亢進、血圧上昇、糖代謝促進を起こしやすいため「相談すること」とされています。
【プソイドエフェドリン塩酸塩は「してはいけないこと」】
同じアドレナリン作動成分でも、プソイドエフェドリン塩酸塩は別表5-1(してはいけないこと)の「次の診断を受けた人」に掲げられています。
- 心臓病: 徐脈又は頻脈を引き起こし、心臓病の症状を悪化させるおそれがあるため
- 高血圧: 交感神経興奮作用により血圧を上昇させ、高血圧を悪化させるおそれがあるため
- 甲状腺機能障害: 交感神経系を興奮させる成分は症状を悪化させるおそれがあるため
- 糖尿病: 肝臓でグリコーゲンを分解して血糖値を上昇させる作用があり、糖尿病を悪化させるおそれがあるため
- 症状: 前立腺肥大による排尿困難(尿の貯留・尿閉を生じるおそれ)
「メチルエフェドリン・マオウ=相談すること」「プソイドエフェドリン=してはいけないこと」という区別は頻出です。
【グリチルリチン酸と基礎疾患】
1日用量がグリチルリチン酸として40mg以上、又はカンゾウとして1g以上を含有する場合、「高血圧」「心臓病」「腎臓病」の診断を受けた人はいずれも「相談すること」とされ、理由はナトリウム貯留、カリウム排泄促進によるむくみ(浮腫)等です。「むくみ」の症状がある人や「高齢者」でも、偽アルドステロン症を生じるおそれから「相談すること」とされています。
【その他の心臓病・緑内障の組み合わせ】
- 心臓病: グリセリンが配合された浣腸薬(排便直後の急激な血圧低下等)、硫酸ナトリウム(血液中の電解質のバランスが損なわれ心臓の負担が増加)
- 緑内障: 抗コリン成分・ロートエキスのほか、パパベリン塩酸塩(眼圧が上昇し緑内障を悪化させるおそれ)、眼科用薬(緑内障による目のかすみには効果が期待できず、充血除去作用成分が配合されている場合には眼圧が上昇するおそれ)
【根拠】厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第5章Ⅰ-1)「添付文書の読み方」(別表5-1・別表5-2)
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(各都道府県が公表する試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第5章Ⅰ-1)「添付文書の読み方」(別表5-2)(使用上の注意「相談すること」別表関連) 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(2026版相当)に準拠し、章節を明記しています。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。出題範囲・法令・手引きは改正されることがあるため、最新の内容は各都道府県・厚生労働省の公式情報をご確認ください。

