第二種電工
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

第二種電工 令和7年度下期 問14|電気機器・配線器具・配線

問題

第二種電工 | 電気機器・配線器具・配線 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-12

必要に応じ,スターデルタ始動を行う電動機は。

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正解は ア
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ

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解説

スターデルタ始動は、電動機を動かし始めるときだけ巻線を「スター(Y)」につなぎ、回転が上がってから「デルタ(Δ)」に切り換える始動方法です。始動時の電流を小さくおさえるために使い、対象は三相かご形誘導電動機です。イの巻線形は外部抵抗を使う方法、ウの直流分巻電動機は始動抵抗器を使う方法、エの単相誘導電動機はコンデンサなどを使う方法で始動します。正答は(ア)。

誘導電動機は、始動の瞬間に定格電流の5〜7倍もの大きな電流が流れます。容量の大きな電動機をそのまま電源につなぐ(全電圧始動、いわゆる「じか入れ」)と、電源の電圧が大きく下がるため、始動電流をおさえる工夫が必要です。

ア(正しい):一般用三相かご形誘導電動機は、固定子巻線を始動時にスター(Y)接続にすると、各巻線に加わる電圧が全電圧の 1/√3 になり、始動電流が1/3に減ります。回転が上がったらデルタ(Δ)接続に切り換えます。始動トルクも 1/3 になるため、負荷の軽い状態で始動できる機械に向いています。

イ(誤り):三相巻線形誘導電動機は、回転子巻線にスリップリングを通して外部抵抗を接続し、抵抗を段階的に小さくする二次抵抗始動を行います。

ウ(誤り):直流分巻電動機は、始動時に電機子回路に始動抵抗器を直列に入れて電流をおさえます。

エ(誤り):単相誘導電動機は、単相では回転磁界ができないため、コンデンサなどで始動用の巻線に位相の異なる電流を流して始動します。

正答は(ア)です。

本問は、電動機の種類と始動方法の対応を問う問題です。

【始動方法の対応表】

電動機の種類主な始動方法
三相かご形誘導電動機(小容量)全電圧始動(じか入れ)
三相かご形誘導電動機(比較的大容量)スターデルタ始動、始動補償器による始動、リアクトル始動、インバータ始動
三相巻線形誘導電動機二次抵抗始動(回転子回路に外部抵抗を入れる)
直流分巻電動機始動抵抗器を電機子回路に直列に入れる
単相誘導電動機コンデンサ始動、分相始動など

【スターデルタ始動の原理】三相かご形誘導電動機の固定子巻線は、Y 接続にも Δ 接続にもできるよう、6本の端子を引き出して切換器につなぎます。始動時には Y 接続にします。Y 接続では、各巻線に加わる電圧が線間電圧の 1/√3 になるため、線電流は全電圧始動の1/3、始動トルクも1/3になります。回転速度が上がったあとで Δ 接続に切り換えると、定格電圧が各巻線に加わり、通常の運転になります。

注意点は、Δ 接続の運転を前提とした電動機にしか使えないことと、切換え時に一時的に大きな電流が流れる場合があることです。始動トルクが小さいので、始動時の負荷が大きい機械には向きません。

【巻線形・直流機・単相機が選ばれない理由】巻線形は回転子の抵抗を外から変えられる構造のため、より簡単に始動電流を減らしつつ始動トルクを大きくとれる二次抵抗始動を使います。直流分巻電動機には、そもそも交流の巻線を Y・Δ に切り換える概念がありません。単相誘導電動機は、巻線がスターデルタに切り換えられる構造ではないため、スターデルタ始動は使えません。

【実務での目安】容量の大きな三相かご形誘導電動機は、始動電流による電圧降下や、ほかの機器への影響をおさえるために、スターデルタ始動などの減電圧始動を採用します。「必要に応じ」とあるのは、電源の容量に余裕があれば全電圧始動でもよいという意味です。正答は(ア)です。

この問題の根拠出典:令和7年度下期 第二種電気工事士 学科試験 問14(一般財団法人 電気技術者試験センター)
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は一般財団法人 電気技術者試験センターが公表した過去の試験問題です(同センターの公式FAQにより教育目的での利用は許諾・使用料不要。図・写真も同センターの公表問題から掲載)。解説は合格ナビが作成しています。 根拠・出典:出典:令和7年度下期 第二種電気工事士 学科試験 問14(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-12)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の出題範囲分析に基づき、段差のある3段階の解説を作成しています。