関係法令科目の全体像
衛生管理者試験の「関係法令」科目は、職場の安全衛生に関わる法令全般からの出題です。主な出題源は以下のとおりです。
主な出題源:
- 労働安全衛生法(メイン・最重要)
- 労働安全衛生法施行令
- 労働安全衛生規則
- 有機溶剤中毒予防規則(第一種のみ・有害業務範囲)
- 特定化学物質障害予防規則(第一種のみ)
- 電離放射線障害防止規則(第一種のみ)
- 粉じん障害防止規則(第一種のみ)
- 労働基準法(補足的に出題)
第二種は「有害業務に係る範囲」を除いた10問、第一種は有害業務範囲10問を加えた17問が出題されます。
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頻出論点1:衛生管理者の選任義務
試験で最も頻出の数値問題がこの「選任義務が生じる事業場規模」です。
選任義務の基本ルール
常時50人以上の労働者を使用する事業場では衛生管理者の選任が義務(労働安全衛生法第12条・労働安全衛生規則第7条)。
選任人数は事業場の規模に応じて増加します。
| 常時使用労働者数 | 必要な衛生管理者数 |
|---|---|
| 50人以上〜200人以下 | 1人以上 |
| 201人以上〜500人以下 | 2人以上 |
| 501人以上〜1,000人以下 | 3人以上 |
| 1,001人以上〜2,000人以下 | 4人以上 |
| 2,001人以上〜3,000人以下 | 5人以上 |
| 3,001人以上 | 6人以上 |
(労働安全衛生規則第7条・2026年6月時点。最新の法令を確認してください。)
専任義務が生じるケース
- 常時1,000人を超える事業場
- 常時500人を超え、かつ坑内労働・深夜業等の有害業務が一定以上ある事業場
→ これらは衛生管理業務「専任(兼任不可)」が必要です。
選任後の届出
選任後、遅滞なく所轄の労働基準監督署に選任報告(様式)を提出することが義務です。
選任・選任届に関する問題演習で数値を繰り返し確認しましょう。
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頻出論点2:衛生委員会
設置義務
常時50人以上の労働者を使用する事業場では衛生委員会の設置が義務(労働安全衛生法第18条)。製造業等の有害業務が多い事業場では「安全衛生委員会」として統合することも可。
構成メンバー
| 委員の種類 | 役割 |
|---|---|
| 議長(事業者が指名) | 総括安全衛生管理者またはそれに準じる者 |
| 衛生管理者 | 全員が委員 |
| 産業医 | 委員 |
| 事業者が指名する者 | 衛生に関する経験者・事業の実情に精通した者 |
労働者側の意見を反映するために、労働者の過半数を代表する者の推薦を受けた者を1名以上委員に加えることが必要です。
開催頻度
毎月1回以上の開催が義務(労働安全衛生規則第23条)。議事録は3年間の保存義務があります。
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頻出論点3:健康診断
一般定期健康診断
- 実施義務:常時使用する労働者に対して
- 頻度:1年以内ごとに1回(定期)
- 有所見者に対しては事後措置(就業上の措置等)の実施義務
特殊健康診断
特定の有害業務に従事する労働者には、通常の健康診断に加えて「特殊健康診断」が義務付けられています。
| 種類 | 主な対象業務 | 頻度 |
|---|---|---|
| 有機溶剤健康診断 | 有機溶剤業務 | 6ヶ月以内ごとに1回 |
| 特定化学物質健康診断 | 特化物取扱業務 | 6ヶ月以内ごとに1回 |
| 鉛健康診断 | 鉛業務 | 6ヶ月以内ごとに1回 |
| 電離放射線健康診断 | 放射線業務 | 6ヶ月以内ごとに1回 |
| 騒音健康診断 | 強烈な騒音発生箇所での業務 | 6ヶ月以内ごとに1回 |
(2026年6月時点。法改正で変更の可能性あり。最新の労働安全衛生規則・特化則等を確認してください。)
健康診断に関する問題演習で種類と頻度を整理しましょう。
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頻出論点4:作業環境測定
有害物質を取り扱う事業場では、作業環境測定の実施が義務付けられています(第一種受験者の必須テーマ)。
| 測定対象 | 頻度 | 根拠規則 |
|---|---|---|
| 有機溶剤作業場 | 6ヶ月以内ごとに1回 | 有機溶剤中毒予防規則 |
| 特定化学物質作業場 | 6ヶ月以内ごとに1回 | 特定化学物質障害予防規則 |
| 鉛作業場 | 1年以内ごとに1回 | 鉛中毒予防規則 |
| 粉じん作業場 | 6ヶ月以内ごとに1回 | 粉じん障害防止規則 |
| 放射線作業場 | 1ヶ月以内ごとに1回 | 電離放射線障害防止規則 |
VolatileBox(変動値・要確認):電離放射線の線量限度
2021年改正により眼の水晶体の等価線量限度が変更されました(5年間で100mSv、かつ1年間で50mSv)。古いテキストには旧基準値が記載されている場合があります。最新の電離放射線障害防止規則を確認してください(本記事の確認日:2026年6月)。
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頻出論点5:産業医の選任と権限
選任義務
常時50人以上の労働者を使用する事業場(専属の産業医は1,000人以上の事業場で義務)。
産業医の権限(2019年改正で強化)
- 労働者の健康管理等に関する事項について勧告権(事業者はその内容と対処方針を衛生委員会等に報告義務)
- 労働者の健康管理に必要な情報提供を事業者に求める権利
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労働基準法の頻出ポイント(補足)
関係法令科目では労働安全衛生法が中心ですが、労働基準法の基本も問われます。
試験で問われやすい労働基準法の規定:
- 法定労働時間:1日8時間・1週40時間以内(第32条)
- 休憩:労働時間が6時間超なら45分以上・8時間超なら1時間以上(第34条)
- 休日:毎週少なくとも1回(または4週で4日以上)の休日(第35条)
- 時間外・休日労働:36協定(労働基準法第36条に基づく労使協定)の締結・届出が必要
出典・参照元:
- 厚生労働省「労働安全衛生法のあらまし」(https://www.mhlw.go.jp/)
- 公益財団法人安全衛生技術試験協会 公式サイト(https://www.exam.or.jp/)
- 厚生労働省「電離放射線障害防止規則の一部改正について(令和3年)」
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試験対策のまとめ
関係法令科目の攻略は「数値を表で整理→過去問で繰り返す→根拠まで理解する」の3ステップです。足切りライン(40%以上)を確実にクリアするために、選任義務人数・健康診断頻度・委員会の設置義務という最頻出3テーマを最優先で固めましょう。
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