衛生管理者の勉強時間は協会が公表していません。試験の持ち時間、当サイトの問題数、週あたりの学習時間から第一種・第二種の勉強時間を逆算する方法と、関係法令・労働衛生・労働生理の科目別の勉強法、無料の学習資料の使い方をまとめました。
目次
結論:衛生管理者試験の勉強時間について、安全衛生技術試験協会は目安を公表していません(2026年10月3日確認)。必要な時間は、試験の持ち時間(第一種は1問あたり約4.1分、第二種は6分)、解く問題の数、周回数、実務経験の有無で変わります。この記事では、当サイトの問題数(第一種の範囲374問、第二種の範囲250問)から問題演習にかかる時間を計算し、持ち時間から逆算する方法を示します。
勉強時間が公表されていない理由と、計算の出発点
協会の試験紹介ページ・統計・よくあるご質問・手数料の各ページには、勉強時間の目安に関する記載がありません(2026-10-03 確認)。一方で、本番の時間と問題数は公表されています。
| 項目 | 第一種 | 第二種 |
|---|---|---|
| 問題数 | 44問 | 30問 |
| 試験時間 | 3時間(180分) | 3時間(180分) |
| 1問あたりの持ち時間(180分÷問題数) | 約4.1分 | 6.0分 |
| 配点 | 400点 | 300点 |
出典:協会 第一種・第二種衛生管理者の紹介(2026-10-03 確認)。1問あたりの持ち時間は当サイトの計算です。
「第一種は約100時間、第二種は約60時間」のような数字を載せているサイトもありますが、協会の資料に根拠は見当たりません。当サイトでは、公表資料から計算できる数字と、仮定を明示した計算だけを載せます。
第一種の勉強時間の目安(問題演習の時間を計算する)
第一種の範囲は、当サイトの問題で374問です(2026-10-02 集計。関係法令(有害業務以外)80問、関係法令(有害業務)59問、労働衛生(有害業務以外)85問、労働衛生(有害業務)65問、労働生理85問)。
問題演習にかかる時間は、次の式で出せます。
- 問題演習の時間 = 問題数 × 1問あたりの分数(解いて解説を確認する時間)× 周回数
1問あたりの分数は人によって違うため、3分・5分・8分の3通りで計算しました。これは当サイトが置いた仮定で、協会の数字ではありません。
| 周回数 | 1問3分 | 1問5分 | 1問8分 |
|---|---|---|---|
| 1周(374問) | 18.7時間 | 31.2時間 | 49.9時間 |
| 2周(748問) | 37.4時間 | 62.3時間 | 99.7時間 |
| 3周(1,122問) | 56.1時間 | 93.5時間 | 149.6時間 |
検算の例:374問×5分=1,870分=約31.2時間(1,870÷60)。1周目より2周目以降は、間違えた問題を中心に解けば短くなります。
この表は問題演習だけの時間です。テキストを読む時間、法令の数値を表にまとめる時間は含まれていません。実務で衛生管理に関わっている方は、慣れた範囲のテキストの時間を減らせます。初めて学ぶ方は、労働生理の人体の仕組みや、関係法令の用語に時間がかかる場合があります。
練習では、1問を3〜4分で解けるかを確かめてください。本番の持ち時間(約4.1分)には、見直しの時間も含まれるためです。
第二種の勉強時間の目安
第二種の試験範囲は、協会の案内では「有害業務に係るものを除く」関係法令・労働衛生と、労働生理です。当サイトでは、有害業務以外の3範囲(関係法令80問、労働衛生85問、労働生理85問)の250問を、第二種の演習範囲の目安にしています。
| 周回数 | 1問3分 | 1問5分 | 1問8分 |
|---|---|---|---|
| 1周(250問) | 12.5時間 | 20.8時間 | 33.3時間 |
| 2周(500問) | 25.0時間 | 41.7時間 | 66.7時間 |
| 3周(750問) | 37.5時間 | 62.5時間 | 100.0時間 |
第一種と第二種では、解く問題の数が374問と250問で、差は124問です。第一種を受ける方は、第二種の範囲に加えて、有害業務に係る2範囲(関係法令59問・労働衛生65問)の時間が必要です。
第二種衛生管理者の勉強方法と試験対策:足切りの12問を先に固める
第二種は、関係法令(有害業務に係るもの以外)・労働衛生(有害業務に係るもの以外)・労働生理の3科目で、各10問・各100点、合計30問・300点を3時間で解きます。合格基準は、科目ごとの得点が40%以上で、かつ合計が60%以上です(協会 第一種・第二種衛生管理者の紹介、2026-10-04 確認)。勉強方法は、この合格基準の計算から組み立てると決めやすくなります。
合格基準を問題数に直す
協会の案内は科目ごとの配点だけを示しています。ここでは、1問あたりの配点を100点÷10問=10点として、問題数に直しました(当サイトの計算です)。
| 条件 | 計算 | 必要な正解数 |
|---|---|---|
| 科目ごとの足切り(40%) | 100点×0.4=40点 | 各科目10問中4問 |
| 合計の基準(60%) | 300点×0.6=180点 | 30問中18問 |
| 足切りだけを満たす下限 | 4問×3科目 | 12問 |
| 下限に上積みする問題数 | 18問-12問 | 6問 |
検算:18問÷30問=60%です。17問なら56.7%で、合計の基準に届きません。
次の4通りの得点で確かめると、足切りの働き方が分かります(当サイトが置いた例です)。
| 例 | 関係法令 | 労働衛生 | 労働生理 | 合計 | 結果 |
|---|---|---|---|---|---|
| ① | 6問 | 6問 | 6問 | 18問 | 合格(各科目60%) |
| ② | 4問 | 4問 | 10問 | 18問 | 合格(足切りぎりぎり) |
| ③ | 3問 | 10問 | 10問 | 23問 | 不合格(関係法令が30%で40%未満) |
| ④ | 5問 | 5問 | 7問 | 17問 | 不合格(合計170点で180点に届かない) |
③のように、合計が高くても1科目が40%に届かなければ不合格です。特定の科目を捨てる勉強法は、第二種では成り立ちません。落ちたあとの立て直し方は衛生管理者に落ちたときの対処の記事にまとめています。
勉強方法:足切りの4問を3科目で確保してから、上積みの6問を取りにいく
当サイトの考え方として、次の順に進める方法をすすめます。
- ① 3科目を、同じ重さで1周する。各科目の配点は100点で同じです。当サイトの第二種の範囲は250問(関係法令80問・労働衛生85問・労働生理85問、2026-10-02 集計。当サイトの自作問題の数で、本試験の出題数ではありません)あり、科目別に解けます
- ② 科目ごとの正答率を記録し、40%に届かない科目を最優先にする。足切りに近い科目を伸ばすと、不合格の原因を一つ消せます
- ③ 全科目で足切りを越えたら、間違えた論点を2周目で解き直し、合計18問に近づける
- ④ 直前期に、協会の公表試験問題を3時間で通して解く。第二種の問題と正答が、半年ごとにPDFで掲載されています
公表試験問題には、令和8年1月1日以降に施行された法令に対応していない旨の注記があります(協会 公表試験問題、2026-10-04 確認)。法令の数値は、使っているテキストの発行年と、e-Gov 法令検索の現行条文を見比べてください。
試験対策:本番の時間配分
第二種は30問を180分で解くため、1問あたりの持ち時間は6分です。3科目の問題が続けて並ぶため、1問に時間をかけすぎると、後ろの科目の見直しの時間が減ります。練習では1問を3〜4分で解き、残りの時間を見直しに回せるかを確かめてください。
一発合格は難しいのか:合格率から読む
第二種衛生管理者の合格率:令和7年度は受験者40,653人・合格者19,796人・合格率48.7%。最終確認日:2026-10-04。出典:安全衛生技術試験協会 統計。
19,796人÷40,653人=48.7%で、受験者のうち20,857人は合格しませんでした。約半数が合格する試験です。ただし、協会の統計ページには、初めて受験した人だけの合格率や、受験回数別の合格率の記載は見当たりませんでした(2026-10-04 確認)。そのため、「一発合格の合格率」は公表資料からは示せません。難しさとして確かめられるのは、上の計算のとおり、3科目すべてで足切りを越える必要があるという点です。年度ごとの合格率の推移は難易度と合格率の記事で見られます。
持ち時間から逆算する:週あたりの時間 × 週数
総学習時間は、週あたりの学習時間に学習する週数を掛けて出します。
| 週あたりの学習時間 | 4週間 | 8週間 | 12週間 |
|---|---|---|---|
| 週3時間 | 12時間 | 24時間 | 36時間 |
| 週5時間 | 20時間 | 40時間 | 60時間 |
| 週8時間 | 32時間 | 64時間 | 96時間 |
| 週10時間 | 40時間 | 80時間 | 120時間 |
手順は次のとおりです。
- ① 受験する種別を決め、試験日を決める
- ② 試験日までの週数と、週に確保できる時間を掛けて、総学習時間を出す
- ③ 上の問題演習の表と見比べる。総学習時間が、問題演習の時間にテキスト確認の時間を足した分に足りているかを見る
- ④ 足りなければ、週あたりの時間を増やすか、試験日を後ろにずらす
例として、週5時間を12週続けると60時間です(上の表)。第一種の問題演習(1問5分・2周)は62.3時間なので、60時間では問題演習だけでも足りない計算になり、テキストで確認する時間も取れません。第二種の問題演習(1問5分・2周)は41.7時間なので、60時間なら差し引き18.3時間をテキストの確認に回せます。これは当サイトの仮定による計算例で、実際の時間は人によって変わります。
申込の期限も、計画に入れておきます。
オンライン申請の受付期間:試験日の2か月前(0時00分00秒)から、試験日の14日前(23時59分59秒)まで。定員に達した場合は期間中でも受付を終了します。最終確認日:2026-10-03。出典:安全衛生技術試験協会 第一種・第二種衛生管理者の紹介。
試験日はセンターごとに協会の日程ページに載っています。
範囲ごとの時間配分:配点と足切りで決める
合格基準は、範囲ごとに40%以上、かつ合計60%以上です。時間の配分は、配点の割合と足切りの両方を見て決めます。
| 範囲(第一種) | 配点 | 配点の割合(÷400点) | 足切りを越える最低正解数 |
|---|---|---|---|
| 労働衛生(有害業務) | 80点 | 20% | 10問中4問 |
| 労働衛生(有害業務以外) | 70点 | 17.5% | 7問中3問 |
| 関係法令(有害業務) | 80点 | 20% | 10問中4問 |
| 関係法令(有害業務以外) | 70点 | 17.5% | 7問中3問 |
| 労働生理 | 100点 | 25% | 10問中4問 |
第二種は、3科目とも100点(各約33.3%)で、各科目4問以上が最低ラインです。足切りの計算は難易度と合格率の記事にまとめています。
配分の考え方は2つあります。
- 苦手な範囲を後回しにしない。1範囲でも40%に届かなければ、合計が高くても不合格になります
- 得点を伸ばしやすい範囲から固める。配点が最も大きいのは労働生理(第一種で25%)です
どの範囲が弱いかは、弱点診断や、範囲ごとの問題演習の正答率で確認できます。
関係法令の勉強法
何を問われるか
労働安全衛生法とその政令・規則から、人数や期間などの数値と条件が問われます。たとえば、衛生管理者の選任は、常時50人以上の労働者を使用する事業場が対象です(労働安全衛生法施行令 第4条、2026-10-03 確認)。専任の衛生管理者が必要になるのは、常時1,000人を超える労働者を使用する事業場などです(労働安全衛生規則 第7条、2026-10-03 確認)。
攻略のポイント
数字を単独で覚えず、条件を並べて表にします。選任する人数、専任・専属の違い、業種ごとに必要な免許の種類を、同じ表に入れると整理できます。使っているテキストの発行年が古いときは、e-Gov 法令検索の現行条文と照らし合わせてください。
関係法令(有害業務以外)の問題:
労働衛生の勉強法
何を問われるか
作業環境管理・作業管理・健康管理の3管理を軸に、温熱環境、健康診断の事後措置、作業環境の基準などが問われます。
攻略のポイント
分類と整理に時間を使います。法令の数値は、現行の条文で確認できるものを覚えます。たとえば事務所の作業面の照度は、次のとおりです。
事務所の作業面の照度:一般的な事務作業は300ルクス以上、付随的な事務作業は150ルクス以上(事務所衛生基準規則第10条第1項)。最終確認日:2026-10-03。出典:e-Gov 法令検索 事務所衛生基準規則。
労働衛生(有害業務以外)の問題:
労働生理の勉強法
何を問われるか
呼吸・循環・血液・体温調節・神経・消化・疲労など、人体の仕組みから出題されます。
攻略のポイント
暗記より、仕組みの理解を優先します。なぜそうなるかが分かると、誤りの選択肢を見分けやすくなります。第一種では配点が100点(全体の25%)と最も大きい範囲です。
労働生理の問題:
第一種の追加範囲:有害業務の勉強法
第一種では、関係法令と労働衛生に、有害業務に係る範囲(各10問)が加わります。有機溶剤中毒予防規則では、有機溶剤等が第一種・第二種・第三種の3区分に分かれています(有機溶剤中毒予防規則 第1条、2026-10-03 確認)。電離放射線障害防止規則には、眼の水晶体の等価線量限度があります。
眼の水晶体の等価線量限度:5年間につき100ミリシーベルトかつ1年間につき50ミリシーベルト(電離放射線障害防止規則第5条第1項)。最終確認日:2026-10-03。出典:e-Gov 法令検索 電離放射線障害防止規則。
数値と規制の内容を、一覧表にして比べると整理できます。
関係法令(有害業務)の問題:
労働衛生(有害業務)の問題:
学習サイト・資料の使い方:公式資料と問題演習の組み合わせ
勉強時間のうち、問題演習の時間をどの資料で埋めるかは、次の3つに分けて考えると決めやすくなります。
- 協会の公表試験問題:試験問題と正答が、半年ごとにPDFで公表されています。令和8年10月掲載分は令和8年1月〜6月に実施した試験のもので、「令和8年1月1日以降に施行された法令に対応しておりません」と注記されています(協会 公表試験問題、2026-10-03 確認)。本番の形式と時間配分を確かめるのに使えます
- 当サイトの問題:出題範囲と論点をもとに作成したオリジナル問題が374問あり、範囲別に何度でも解けます。各問に3段階の解説と根拠法令がつきます。登録は不要です
- 法令の現行条文:数値を覚えるときは、e-Gov 法令検索で現行の条文を確認します
おすすめの順序は、範囲別の問題で1周し、弱点診断で弱い範囲を把握し、最後に公表試験問題を3時間で通して解く流れです。独学の進め方の全体像は独学の進め方、1か月で仕上げる場合は1か月合格の計画にまとめています。
まとめ
- 勉強時間の目安は協会が公表していません。試験日・週あたりの時間・問題演習の量から逆算します
- 第一種の範囲374問を1問5分で2周すると62.3時間、第二種の範囲250問なら41.7時間です(問題演習のみ・当サイトの仮定による計算)
- 本番の持ち時間は、第一種が1問約4.1分、第二種が6分です。練習では1問3〜4分で解けるかを確かめます
- 足切りがあるため、苦手な範囲を後回しにせず、範囲ごとの最低正解数を越えることを優先します
出典・参照元:
- 公益財団法人 安全衛生技術試験協会「第一種・第二種衛生管理者の紹介」(https://www.exam.or.jp/introduction/h_shokai502/)
- 同「公表試験問題 労働安全衛生法に基づく免許試験」(https://www.exam.or.jp/lckohyo)
- 同「第一種・第二種衛生管理者の日程」(https://www.exam.or.jp/schedule/h_nittei502)
- e-Gov 法令検索「労働安全衛生法施行令」(https://laws.e-gov.go.jp/law/347CO0000000318)
- e-Gov 法令検索「労働安全衛生規則」(https://laws.e-gov.go.jp/law/347M50002000032)
- e-Gov 法令検索「事務所衛生基準規則」(https://laws.e-gov.go.jp/law/347M50002000043)
- e-Gov 法令検索「有機溶剤中毒予防規則」(https://laws.e-gov.go.jp/law/347M50002000036)
- e-Gov 法令検索「電離放射線障害防止規則」(https://laws.e-gov.go.jp/law/347M50002000041)
よくある質問
Q第二種衛生管理者の足切りは、何問取れば越えられますか?
第二種は3科目とも10問・100点で、科目ごとの得点が40%以上、かつ合計が60%以上で合格です。1問10点として計算すると、各科目4問以上が足切りの下限で、合計では30問中18問が必要です(当サイトの計算)。足切りの下限は4問×3科目=12問なので、残りの6問を上積みする計算になります。
Q第二種衛生管理者は一発合格が難しいですか?
令和7年度の第二種の合格率は、受験者40,653人に対して合格者19,796人で48.7%です(安全衛生技術試験協会の統計)。初めて受験した人だけの合格率は、協会の統計ページには見当たりませんでした。確かめられる難しさは、3科目すべてで40%の足切りを越える必要がある点です。
Q本番の試験は、1問あたり何分で解く必要がありますか?
協会の案内では、第一種は44問を3時間、第二種は30問を3時間で解きます。割り算すると、1問あたりの持ち時間は第一種で約4.1分、第二種で6分です。見直しの時間も含めた数字なので、練習では1問を3〜4分で解けるかを目安にすると、本番の時間配分を確かめられます。
Q申込はいつまでにすればよいですか?学習計画の締切はどう決めますか?
オンライン申請の受付は、試験日の2か月前の0時から、試験日の14日前の23時59分59秒までです。定員に達した場合は期間中でも受付を終了します。学習の開始日は、申込の締切ではなく試験日から逆算して決めてください。
Q協会の公表試験問題と、当サイトの問題はどう使い分けますか?
協会の公表試験問題は、実際の試験の形式と難しさを確かめるのに向いています。ただし法令に改正があった場合、公表時点の法令には対応していないという注記があります。当サイトの問題は、出題範囲と論点をもとに作ったオリジナル問題で、範囲別・論点別に繰り返し解くのに向いています。
Q社会人が働きながら勉強するとき、時間はどう作りますか?
週あたりの学習時間に学習する週数を掛けて、総学習時間を出します。たとえば週5時間を8週続けると40時間です。この総学習時間を、問題を解く時間とテキストで確認する時間に分けて組み立てます。
法令や試験の数字は、改正や年度で変わります。この記事の最終確認日は2026年10月4日です。申込みや合格基準は、必ず試験団体の公式情報で確かめてください。

