関係法令(有害業務以外)36安全衛生管理体制

衛生管理者 関係法令(有害業務以外) 問36:安全衛生管理体制

ある金融業の事業場(銀行の支店)が常時75人の労働者を使用している。この事業場における安全衛生管理体制として、**正しいもの**の組合せはどれか。 - a. この事業場は、衛生委員会を設置しなければならない。 - b. この事業場は、安全委員会を設置しなければならない。 - c. この事業場は、衛生管理者を1人以上選任しなければならない。 - d. この事業場は、産業医を1人以上選任しなければならない。 - e. この事業場には、総括安全衛生管理者の選任義務は生じない。

  • a、c、d、e正答
  • a、b、c、d
  • b、c、d、e
  • a、c、e
  • a、b、c、e
正答:a、c、d、e

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正しいのはアです(a、c、d、eが正しい)。

  • a(正): 衛生委員会は全業種・常時50人以上で設置義務→75人の金融業(銀行の支店)は設置必要
  • b(誤): 安全委員会は安衛令第8条が定める業種でのみ設置義務が生じる。金融業はこの対象業種に含まれていないため、人数にかかわらず安全委員会の設置義務はない
  • c(正): 衛生管理者は全業種・常時50人以上で選任義務→75人では1人以上(50人超200人以下)
  • d(正): 産業医は常時50人以上で選任義務→75人は対象
  • e(正): 金融業は安衛令第2条第3号の「その他の業種」に属し、総括安全衛生管理者は「常時1,000人以上」で選任義務→75人では義務なし

したがって、正しい選択肢はa、c、d、eであり、選択肢アが正答です。

標準試験対策の基準レベル

業種別の安全衛生管理体制の整合的な確認(金融業・75人の事業場):

金融業(銀行の支店)は安全衛生管理体制の各規定において以下の業種区分に属します。

各記述a〜eの根拠:

  • a(正): 衛生委員会(安衛法第18条)は「全業種・常時50人以上」で設置義務→金融業75人は設置必要
  • b(誤): 安全委員会(安衛法第17条・安衛令第8条)は「林業・鉱業・建設業・製造業・運送業・各種商品小売業・旅館業・ゴルフ場業等」の特定業種でのみ設置義務(業種により50人以上または100人以上)。金融業はこの対象業種に含まれていないため、人数にかかわらず設置義務なし
  • c(正): 衛生管理者(安衛法第12条)は「全業種・常時50人以上」で選任義務。50人超200人以下で1人以上→75人は1人以上選任が必要
  • d(正): 産業医(安衛法第13条)は「全業種・常時50人以上」で選任義務→75人は1人以上選任が必要
  • e(正): 総括安全衛生管理者(安衛法第10条・安衛令第2条)は、金融業(その他の業種・安衛令第2条第3号)の場合「常時1,000人以上」で選任義務→75人では義務なし
上級誤答論破・根拠法令まで深掘り

【理論的背景】

金融業は安全衛生管理体制において「工業系でも屋外系でもない業種(安衛令第2条第3号のその他の業種)」として分類されます。このため総括安全衛生管理者の閾値が高く(1,000人以上)、安全委員会・安全管理者の設置・選任義務もない(いずれも安衛令で定める特定業種のみ)という特徴があります。

一方、衛生委員会・衛生管理者・産業医の選任義務は「全業種50人以上」で一律に適用されるため、金融業も例外ではありません。この「業種によって変わるもの」と「業種を問わず共通のもの」の区別を整理することが本問の核心です。

業種によって変わるもの(業種限定がある義務):

1. 総括安全衛生管理者の選任人数閾値: 屋外系100人・工業系300人・その他1,000人(業種で閾値が異なる)

2. 安全委員会の設置義務: 製造業・建設業等の特定業種のみ(全業種ではない)

3. 衛生管理者の資格要件: 有害業務主体業種は第一種・その他は第二種でも可

業種を問わず共通の義務(50人以上):

1. 衛生委員会の設置義務: 全業種50人以上

2. 衛生管理者の選任義務: 全業種50人以上

3. 産業医の選任義務: 全業種50人以上

【実務・条文構造】

金融業(75人の事業場)の安全衛生管理体制の整理:

| 義務 | 根拠 | 75人の金融業への適用 |

|------|------|---------------------|

| 総括安全衛生管理者 | 安衛法第10条・安衛令第2条第3号 | 閾値1,000人以上→義務なし |

| 安全管理者 | 安衛法第11条・安衛令第3条 | 安衛令で定める特定業種のみ(金融業は対象外)→義務なし |

| 衛生管理者(1人以上) | 安衛法第12条・安衛則第7条 | 全業種50人以上→義務あり |

| 安全衛生推進者/衛生推進者 | 安衛法第12条の2 | 10〜50人未満→75人では不適用 |

| 産業医(1人以上) | 安衛法第13条 | 全業種50人以上→義務あり |

| 安全委員会 | 安衛法第17条・安衛令第8条 | 特定業種のみ→金融業は義務なし |

| 衛生委員会 | 安衛法第18条・安衛令第9条 | 全業種50人以上→義務あり |

金融業の業種分類:

  • 安衛令第2条第3号「その他の業種」→総括安全衛生管理者の閾値は1,000人以上
  • 安衛令第8条の安全委員会の対象業種(林業・鉱業・建設業・製造業・運送業・各種商品小売業・旅館業・ゴルフ場業等)に金融業は含まれない→安全委員会の設置義務なし
  • 安衛令第3条の安全管理者の選任義務業種にも金融業は含まれない→安全管理者の選任義務なし

参考: 各種商品小売業(百貨店・スーパー等)であれば安全委員会は常時100人以上で設置義務(安衛令第8条第2号)、安全管理者は常時50人以上で選任義務(安衛令第3条)が生じる。業種の区分で適用が変わる点に注意。

衛生管理者の選任人数(安衛則第7条第1項第4号)と金融業:

  • 50人超200人以下: 1人以上
  • 75人(50超〜200以下)→1人以上の選任義務
  • 金融業は安衛則第7条第1項第3号ロの「その他の業種」に属し、第二種衛生管理者でも選任可能

【試験での位置づけ】

この種の「業種+人数の複合判断問題」は実際の衛生管理者試験で頻出です。「a〜eのうち正しいものの組合せ」という形式では、各選択肢の正誤を一つずつ判断する必要があります。重要なのは「衛生委員会・衛生管理者・産業医は全業種50人以上(業種関係なし)」「安全委員会・安全管理者は安衛令で定める特定業種のみ」「総括安全衛生管理者は業種によって閾値が異なる(金融業など第3号業種は1,000人以上)」の3点の正確な知識です。

【各選択肢の発展補足】

  • a: 衛生委員会(全業種50人以上)は衛生委員会の調査審議事項(安衛法第18条第1項)に従った運営が必要。月1回以上の開催・記録3年保存・議事の概要周知が義務。
  • b: 安全委員会の設置義務がない業種(金融業等のサービス系)でも、衛生委員会は必要であり、衛生委員会のみを単独で設置・運営します(安全委員会と統合した安全衛生委員会にはならない)。
  • c: 75人の事業場(50超〜200以下)では衛生管理者1人以上が法定最低人数です。金融業は「第二種衛生管理者でも選任可能な業種」に分類されます(有害業務主体業種ではないため)。
  • d: 産業医の選任義務(全業種50人以上)により、75人の金融業でも産業医1人の選任が必要です。3,000人を超えなければ1人で足ります。
  • e: 金融業の総括安全衛生管理者は1,000人以上の閾値(安衛令第2条第3号)。75人では明らかに義務が生じません。もし製造業であれば300人以上、林業・建設業等であれば100人以上で義務が生じますが、金融業(その他の業種)では1,000人という高い閾値が設定されています。

【根拠法令】労働安全衛生法 第10条(総括安全衛生管理者)・第12条(衛生管理者)・第13条(産業医)・第17条(安全委員会:特定業種)・第18条(衛生委員会:全業種)、労働安全衛生施行令 第2条第3号(金融業等その他の業種の総括閾値:1,000人以上)・第8条(安全委員会の特定業種リスト:金融業は含まれない)

【補足】金融業75人の管理体制:衛生委員会・衛生管理者・産業医は義務あり。安全委員会・安全管理者・総括安全衛生管理者は義務なし(業種が対象外、または人数要件未達)。

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 労働安全衛生法(安衛法)第10条(総括安全衛生管理者)・第12条(衛生管理者)・第13条(産業医)・第17条(安全委員会)・第18条(衛生委員会)、労働安全衛生施行令(安衛令)第2条・第8条・第9条。 現行の労働安全衛生法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。

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