基本情報技術者試験の統計を読む意味
合格率の数字は、学習計画の現実的なベースラインを作るうえで重要です。「合格率20%は難しい」「40%なら簡単」という単純な見方ではなく、自分の出発点から合格ラインに届くための距離を測るために活用してください。
VolatileBox - 合格率・受験者数(変動値・要確認)
以下の数値は各年度時点でIPA公式が公表した統計情報に基づきます。試験は通年実施のため、年度途中の数値は実施月までの集計値である点にご注意ください。最新データは必ずIPA公式の統計情報ページで確認してください。
確認日:2026-06-08 / 出典:IPA 統計情報(基本情報技術者試験)・基本情報技術者試験.com 統計情報
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結論:CBT移行後は40%前後で推移
最新の傾向は次の通りです。「旧形式で言われていた20〜25%」というイメージは現在の実態と乖離しているため、まずは下の表を出発点としてください。
| 年度 | 実受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 令和5年度(2023) | 121,611人 | 57,278人 | 47.1% |
| 令和6年度(2024) | 133,732人 | 54,501人 | 40.8% |
| 令和7年度(2025・3月時点) | 147,495人 | 48,750人 | 38.7% |
※ 出典:IPA「統計情報(基本情報技術者試験)」を踏まえた集計値。月次の最新値はIPA公式または基本情報技術者試験.com統計ページで確認してください。
CBT移行直後(令和5年4月)は科目B試験の合格率が一時64%まで高騰し、その後徐々に難易度調整が進んでいます。令和8年(2026年)に入ってからの月次データでは科目A合格率61%・科目B合格率42%と公表されており、合否を分けているのは実質的に科目B(アルゴリズム)です。
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旧形式(〜2022年度)の合格率参考値
旧形式では春期(4月)・秋期(10月)の年2回実施でした。CBT移行前と移行後では合否ライン・問題形式・採点方式が異なるため、単純比較はできません。あくまで歴史的な参考値として示します。
| 年度 | 合格率(参考) |
|---|---|
| 令和元年度(2019) | 約23〜25% |
| 令和2年度(2020) | 試験中止・特例(COVID-19影響) |
| 令和3年度(2021) | 約25%前後 |
| 令和4年度(2022) | 約23〜25% |
※ 上記は参考値です。正確な数値はIPA公式の統計情報で確認してください。
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CBT移行後(2023年度〜)の変化
2023年4月から試験がCBT方式に完全移行しました。これに伴い統計の集計・公表方法も変わっています。
変わったこと
受験の分散化: 従来は春・秋の特定週に受験者が集中していましたが、現在は通年に分散されています。
集計期間の変更: 年2回の集計ではなく、年度単位での集計に変わっています。
問題プール方式: 同一の問題セットではなく、問題プールから個別出題されるため、同じ「合格率」という指標が示す内容が旧形式と異なります。
変わらないこと
合格基準(科目A・B各1,000点満点・600点以上)、出題範囲のシラバス、試験の難易度水準は基本的に維持されています。
参照: IPA CBT移行に関する公式案内
参照: IPA 試験区分・スキルレベル
参照: IPA 基本情報技術者試験シラバス
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受験者層の分析
IPAの公表データによると、基本情報技術者試験の受験者層は以下のような特徴があります。
年代別の傾向
受験者の過半数が20代です。IT系学科の学生・新卒社員・若手エンジニアが中心層です。ただし30〜40代での受験者も一定数おり、キャリアチェンジ・スキルアップ目的での受験も珍しくありません。
職種別の傾向
IT系企業(SIer・ソフトウェア開発・インフラ系)の従業員が多数を占めますが、金融・製造・公務員など非IT業種からの受験者も増加傾向です。DXの進展により、非IT職でもIT基礎知識の証明が求められるケースが増えています。
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合格率から見えること
40%という数字の意味
CBT移行後の合格率40%前後を額面通りに受け取ると「2.5人に1人」に見えます。しかし受験者層の実態を踏まえると解釈が変わります。
- 対策なし・準備不足での受験者も含まれている:「とりあえず申し込んだ」層が一定数います。
- 学習時間の差が大きい:数十時間の準備で受験する方から400時間以上準備する方まで様々です。
- 科目Bのアルゴリズムで離脱している:科目A合格率61%に対し科目B合格率42%(令和8年1月時点)。知識では合格ラインに届いていても、アルゴリズム対策が不十分で落ちるケースが多いです。
つまり「200〜300時間の十分な準備」ができている受験者の合格率は、全体の40%よりさらに高いと考えられます。一方で、科目Bを軽視した受験者は科目Aで61%取れても落ちます。
1回合格 vs 複数回受験
CBT移行によって受験機会が増えた現在、1回目で完璧を目指すより「1回目で実力を測り、2回目で合格」という戦略も取りやすくなっています。旧形式では失敗すると次の受験まで半年待つ必要がありましたが、現在は1〜2ヶ月後に再挑戦できます。
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他の試験との合格率比較
| 資格 | 合格率(目安) | 難易度の位置づけ |
|---|---|---|
| ITパスポート | 約49〜50%前後 | 入口(スキルL1) |
| 基本情報技術者(FE・CBT後) | 38〜47% | 基礎(スキルL2) |
| 応用情報技術者(AP) | 約22〜24% | 実践(スキルL3) |
| 情報処理安全確保支援士 | 約20%前後 | 高度(スキルL4) |
| 宅地建物取引士 | 約15〜17% | 法律系国家資格 |
※ 各資格の合格率は実施団体・年度によって変動します。比較の参考として示しています。
FEは応用情報技術者と同程度の合格率ですが、出題内容の難易度は応用情報技術者の方が高いです。応用情報技術者は午後試験の論述要素があるため単純比較はできません。
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受験料
VolatileBox - 受験料(変動値・要確認)
現行の受験料はIPAまたはプロメトリック・CBT-Solutions公式サイトで確認してください。
確認日:2026-06-08 / 出典:IPA 受験申込・受験料
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合格のための現実的な数字
これまでのデータを踏まえた現実的な学習量の目安は以下の通りです。
| 出発点 | 推奨学習時間の目安 |
|---|---|
| IT未経験(完全初学者) | 300〜400時間 |
| 非IT業種でIT基礎知識あり | 200〜300時間 |
| IT系学科の学生・若手エンジニア | 100〜200時間 |
| ITパスポート取得済み | 150〜250時間(科目B重点) |
※ 上記は一般的な目安です。個人の理解スピード・学習環境によって大きく変わります。
FE過去問548問で現在のスコアを測る → 自分の出発点を数値で把握することが、現実的な学習計画の出発点です。
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まとめ
基本情報技術者試験の合格率は、CBT移行後(2023年度〜)は40%前後で推移しています(令和5年度47.1%・令和6年度40.8%・令和7年度38.7%)。旧形式の「20〜25%」というイメージは現行制度では当てはまりません。一方で科目B(アルゴリズム)の合格率は約42%まで下がっており、科目Aで61%取れる人でも科目Bで失点して不合格になるケースが増えています。
「ITパスポートより少し難しい程度」ではなく「アルゴリズムで明確に差がつく試験」と理解した上で、科目Bに学習時間の50%以上を割く戦略が現実的です。
最新の公式統計は必ずIPAの公式サイトで確認してください。
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