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基本情報技術者試験の難易度合格率の推移と科目A・Bの難しさをIPA統計で解説

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この記事でわかること

基本情報技術者試験の難易度を、IPAの統計だけで整理。令和7年度の合格率は38.3%、平成22〜令和元年度は22.1〜26.6%でした。合格基準(科目A・B各600点)、評価点分布で見た科目Bの難しさ、ITパスポート・応用情報との比較、2026年12月28日以降の休止予定までまとめます。

目次
  1. 基本情報技術者試験の難易度を数字で見る:令和7年度の合格率は38.3%
  2. 合格率の推移:平成22年度〜令和元年度は22〜26%台
  3. 合格率が低いと言われる理由:数字で確認できること、IPAが書いていないこと
  4. 年齢別・在学中の学校別の合格率:IPAの統計表で確かめられること
  5. 合格基準:科目A・科目Bとも600点以上(IRT)
  6. 難しいのは科目B? 評価点分布で比べる(令和8年9月分)
  7. ITパスポート・応用情報技術者との難易度の違い
  8. 基本情報技術者試験は「すごい」資格? IPAの位置づけと受験者数
  9. 勉強時間はどれくらい? IPAに公式の目安はなく、自分の点数から決める
  10. 「難しすぎる」「受からない」「受かる気がしない」と感じたとき:評価点分布で確かめる
  11. 科目Aの出題範囲:23の中分類すべてが対象、セキュリティは重点分野
  12. 名称の確認:基本情報技術者・基本情報処理技術者・基本情報技術試験
  13. 2026年12月28日以降の休止と2027年度の新試験制度
  14. まとめ:難易度は「数字」と「自分の点数」で判断する
結論:基本情報技術者試験(FE)の合格率は、IPAの統計で令和7年度が38.3%(受験者147,186人・合格者56,370人)、令和5年度47.1%、令和6年度40.8%です。旧形式だった平成22年度〜令和元年度は22.1〜26.6%でした。合格には科目Aと科目Bの両方で600点以上(1,000点満点)が必要で、令和8年9月の評価点分布では600点以上だった人の割合が科目A 65.3%、科目B 48.2%と、科目Bのほうが低くなっています。
項目数字(IPAの公表)
令和7年度の合格率38.3%(受験者147,186人・合格者56,370人)
令和8年度4〜9月の合格率39.6%(受験者66,597人・合格者26,398人)
平成22〜令和元年度の合格率22.1〜26.6%
合格基準科目A・科目Bとも600点以上(各1,000点満点・IRT)
600点以上の割合(令和8年9月分・当サイト算出)科目A 65.3%、科目B 48.2%
令和7年度の他区分の合格率ITパスポート48.6%、応用情報技術者23.4%

出典:IPA 統計情報(基本情報技術者試験)の統計資料(令和8年9月分)と評価点分布(令和8年9月分)、推移表(平成21年度春期以降)、試験要綱 Ver.5.6。

合格ナビには、IPAが公表した基本情報技術者試験の過去問を520問収録しています。内訳は、科目Aの形式の問題120問(2022年12月公開の科目Aサンプル問題60問と、令和5〜7年度の公開問題各20問)と、旧形式の午前問題400問(平成21年度春期〜令和元年度秋期の21回分)です(2026-10-02 集計)。科目Bの問題はまだ掲載していません。

基本情報技術者試験の難易度を数字で見る:令和7年度の合格率は38.3%

いまの形式(科目A・科目B)になった令和5年度以降の年度合計は次のとおりです。合格率は、合格者数を受験者数で割った値です。

年度応募者受験者合格者合格率
令和5年度140,774人121,611人57,278人47.1%
令和6年度157,259人133,732人54,501人40.8%
令和7年度172,217人147,186人56,370人38.3%
令和8年度(4〜9月)78,551人66,597人26,398人39.6%

出典:IPA 統計資料(令和8年9月分)の推移表(令和8年10月21日現在)。令和8年度は9月までの途中の集計です。

基本情報技術者試験の合格率:令和7年度は38.3%(受験者147,186人・合格者56,370人)、令和8年度は4〜9月の集計で39.6%。最終確認日:2026-10-29。出典:IPA 統計資料 基本情報技術者試験(令和8年9月分)。

試験は令和5年度から年間を通じてCBT方式(試験会場のコンピュータで解く方式)で行われていて、IPAは月ごとの数字も公表しています。令和7年度の月別の合格率は、低い月で35.1%(12月)、高い月で41.7%(5月・8月)でした。

数字の上では「受験者のおよそ4割が合格」です。ただし合格率は受験者全体の結果で、「自分が受かるかどうか」を直接示す数字ではありません。自分の位置は、実際の問題を時間を計って解くと分かります。

合格率の推移:平成22年度〜令和元年度は22〜26%台

IPAの推移表(平成21年度春期以降)から、基本情報技術者試験の年度ごとの合格率を並べると次のとおりです。

年度受験者合格者合格率
平成21年度144,373人45,955人31.8%
平成22年度138,649人31,618人22.8%
平成23年度118,498人30,148人25.4%
平成24年度111,487人28,424人25.5%
平成25年度101,842人22,948人22.5%
平成26年度100,879人23,953人23.7%
平成27年度101,221人26,109人25.8%
平成28年度99,999人26,591人26.6%
平成29年度105,252人23,288人22.1%
平成30年度111,381人28,552人25.6%
令和元年度121,556人31,224人25.7%
令和2年度52,993人25,499人48.1%
令和3年度85,428人34,734人40.7%
令和4年度101,620人38,033人37.4%
令和5年度121,611人57,278人47.1%
令和6年度133,732人54,501人40.8%
令和7年度147,186人56,370人38.3%

出典:IPA 推移表(平成21年度春期以降・令和8年4月21日現在)の年度合計。推移表の注記によると、令和2年度内に実施したCBT方式の試験は「令和2年度10月」に、令和3年度・令和4年度の下期に実施したCBT方式の試験は秋期として計上されています。表の令和2年度は、推移表の「令和2年度10月」の行の数値です。

制度の変わり目は、IPAの公表で次のとおり確認できます。

  • ① 2020年12月:CBT方式による試験が始まった(IPA 通年試験化の公表)
  • ② 令和4年度まで:上期・下期の実施(令和元年度までは春期・秋期)(IPA 基本情報技術者試験)
  • ③ 2023年4月:科目A・科目Bの形式とIRT(項目応答理論)による採点に変わり、通年で受けられるようになった(同 通年試験化の公表、IPA 受験申込み(SG・FE)の「令和5年度から年間を通じてCBT方式で随時試験を実施」)

合格率が20%台から30〜40%台に変わった時期は、こうした制度の変わり目と重なっています。ただし、合格率が変わった理由は統計資料には書かれていないので、「試験が易しくなった」とは言い切れません。

なお、IPAは科目Aの出題範囲を「現在の午前試験に準じます」と説明しています(同 通年試験化の公表)。旧形式の午前問題でも、科目Aの論点を確かめられます。

合格率が低いと言われる理由:数字で確認できること、IPAが書いていないこと

「基本情報の合格率は低い」と言われることがあります。IPAの統計資料は、合格率が変わった理由を書いていません。ここでは、推移表の数字から確認できることだけを整理します。

令和5年度から令和7年度で、合格者はほぼ同じ人数なのに、受験者が約2割増えた

項目令和5年度令和7年度変化(当サイト算出)
応募者140,774人172,217人22.3%増
受験者121,611人147,186人21.0%増
合格者57,278人56,370人1.6%減
合格率(合格者÷受験者)47.1%38.3%8.8ポイント低下
応募者に対する合格者の割合40.7%32.7%8.0ポイント低下

出典:IPA 統計資料(令和8年9月分)の推移表(令和8年10月21日現在)。変化の列と、応募者に対する割合は当サイトが人数から計算(四捨五入)。推移表の注記は、合格率を「合格者数/受験者数」、受験率を「受験者数/応募者数」と定めています。

  • 令和7年度は、令和5年度と比べて合格者が908人(1.6%)少ないだけで、受験者は25,575人(21.0%)多くなっています。数字の上では、合格率の低下は合格者の人数がほぼ変わらないまま、受験者(分母)が増えたことと対応しています。ただし、受験者がどんな人たちに変わったかは推移表に出ないので、これを原因と言い切ることはできません
  • 逆算で確かめると、令和7年度の合格者56,370人を令和5年度の受験者121,611人で割れば46.4%で、令和5年度の47.1%にほぼ並びます
  • 受験者が増えた理由と、増えた受験者がどんな人たちかは、推移表からは分かりません。IPAも理由を書いていないため、この記事では理由を断定しません

合格率は「受験した人」の割合:申し込んだ人で見ると、令和7年度は約3人に1人

合格率の分母は、申し込んだ人ではなく受験した人です。令和7年度の受験率は85.5%(応募者172,217人のうち受験者147,186人)で、受験しなかった約14.5%の人は、合格率の計算に入っていません。申し込んだ人に対する合格者の割合で見ると、令和7年度は32.7%で、約3人に1人です。数字の見方を変えると、同じ試験でも「低い」という印象は変わります。

合格するには2科目とも基準を満たす必要がある

合格には、科目Aと科目Bの両方で600点以上が必要です。片方だけ満たしても合格にはなりません(次の「合格基準」の章)。令和8年9月分の評価点分布では、600点以上だった人の割合は科目Aが65.3%、科目Bが48.2%でした。同じ受験者について見れば、両方を満たした人の割合は、どちらか一方の割合より大きくなりません。評価点の分布の詳しい読み方は、後の「評価点分布で比べる」の章で扱っています。

自分が受験者全体のどのあたりに入るかは、時間を計って問題を解くとつかめます。

年齢別・在学中の学校別の合格率:IPAの統計表で確かめられること

IPAの統計資料には、全体の合格率のほかに、年齢別と「在学中の学校等」別の一覧表があります。どちらも応募者が受験申込時に記入したアンケートにもとづく集計で、応募者数・受験者数・合格者数と、受験率・合格率が載っています。ここでは令和8年度(4〜9月)の数字を見ます。合格率は、これまでの章と同じ「合格者÷受験者」です。

年齢別:IPAの表は1歳刻み、年齢帯にまとめると

IPAの年齢別一覧表は「10才以下」から「75才以上」まで1歳ごとの行があります。受験者が多い年齢の例は、22歳(受験者7,796人・合格率47.6%)、17歳(1,570人・33.9%)、30歳(1,604人・36.3%)、40歳(447人・28.2%)です。1歳ごとの行は人数が少ない年齢もあるため、当サイトで年齢帯にまとめ直しました。

年齢帯(令和8年度4〜9月)受験者合格者合格率(当サイトの計算)
19歳以下6,624人2,320人35.0%
20〜24歳29,226人12,960人44.3%
25〜29歳16,164人6,601人40.8%
30〜39歳9,133人3,133人34.3%
40〜49歳3,498人906人25.9%
50歳以上1,952人478人24.5%
合計66,597人26,398人39.6%(IPAの表の合計)

出典:IPA 統計情報(基本情報技術者試験)の年齢別 一覧表(令和8年9月分・令和8年10月21日現在)。年齢帯への集計と合格率は、1歳ごとの受験者数・合格者数を足して当サイトが計算したものです(各行の合計は、IPAの表の合計の受験者66,597人・合格者26,398人に一致します)。

年齢帯別の合格率:令和8年度4〜9月の集計で、19歳以下35.0%、20〜24歳44.3%、25〜29歳40.8%、30〜39歳34.3%、40〜49歳25.9%、50歳以上24.5%(当サイトの計算)。月ごとに更新されます。最終確認日:2026-10-29。出典:IPA 統計資料(令和8年9月分)の年齢別一覧表。

20〜24歳が受験者数も合格率も最も高く、40歳以上の年齢帯では合格率が20%台です。ただし、これは申込者のアンケートを年齢で分けただけの集計で、年齢が合格率を左右していることを示すものではありません。年齢帯ごとに、学んだ内容・業務経験・受験の目的が違う人たちが含まれます。

在学中の学校別:大学院(情報系)74.3%から専門学校(情報系)26.5%まで

学生が選ぶ「在学中の学校等」の表では、区分によって合格率が大きく違います。

在学中の学校等(令和8年度4〜9月)受験者合格者合格率
大学院(情報系)567人421人74.3%
大学院(情報系以外)607人439人72.3%
大学(理工系の情報系)3,428人1,751人51.1%
大学(文系の情報系)573人216人37.7%
大学(情報系以外の理工系)873人518人59.3%
大学(情報系以外の文系)1,248人526人42.1%
短大(情報系)55人15人27.3%
短大(情報系以外)5人1人20.0%
高専(情報系)325人189人58.2%
高専(情報系以外)42人19人45.2%
専門学校(情報系)3,605人955人26.5%
専門学校(情報系以外)79人22人27.8%
高校(情報系)372人113人30.4%
高校(商業系)777人233人30.0%
高校(工業系)313人97人31.0%
高校(普通系・その他)341人112人32.8%
小・中学校32人13人40.6%
その他無記入3,604人1,420人39.4%
合計16,846人7,060人41.9%

出典:IPA 統計情報(基本情報技術者試験)の在学中の学校等 一覧表(令和8年9月分・令和8年10月21日現在)。表の合計は在学中の区分の合計で、全体の受験者66,597人とは一致しません。

読み取れることは次の点です。

  • 受験者が最も多いのは専門学校(情報系)の3,605人と大学(理工系の情報系)の3,428人で、合格率は専門学校(情報系)26.5%、大学(理工系の情報系)51.1%と大きく違います
  • 高校の4区分は、合格率が30.0〜32.8%の範囲です
  • 短大(情報系以外)の5人や小・中学校の32人のように、人数が少ない区分は、合格者が数人違うだけで合格率が大きく動きます。人数が少ない行は、率の高低で比べないほうが安全です

区分の違いが合格率の差の原因かどうかは、統計表からは分かりません。IPAも理由を書いていません。高校生の詳しい数字と申込みの注意は基本情報技術者試験は高校生でも受験できる?、大学生の学部系統別の数字は基本情報技術者試験は大学生・新卒の就活に役立つ?、文系・未経験の人の数字は基本情報技術者試験は文系・未経験でも受かる?で扱っています。

合格基準:科目A・科目Bとも600点以上(IRT)

合格は科目A・科目Bとも評価点600点以上で、「何問正解すれば600点」という換算はIPAから示されていません。基準の表と採点の詳細は基本情報技術者試験とは|試験内容・合格基準・申込みにまとめています。科目Bの採点の考え方と解き方は科目Bの対策で扱っています。

本番と同じ「60問・90分」で解ける問題セットは次のとおりです。

難しいのは科目B? 評価点分布で比べる(令和8年9月分)

IPAは月ごとの評価点分布を公表しています。令和8年9月分の点数帯の人数を当サイトが合計すると、600点以上だった人の割合は次のとおりです。

令和8年9月分科目A科目B
評価点がある受験者10,373人11,315人
600点以上6,769人5,452人
600点以上の割合(当サイト算出)65.3%48.2%
550〜599点1,657人1,819人

出典:IPA 基本情報技術者試験 評価点分布(令和8年9月分)。科目ごとの割合で、両方の基準を満たした人の割合(合格率)ではありません。同じ月の合格率は推移表で41.9%です。科目Aと科目Bで評価点がある人数が違う理由は、IPAの資料に書かれていません。そのため、科目Aと科目Bの割合は、同じ人たちを比べたものとは限りません。

科目別の600点以上の割合:令和8年9月分は科目A 65.3%(10,373人中6,769人)、科目B 48.2%(11,315人中5,452人)。当サイトが評価点分布から算出。最終確認日:2026-10-29。出典:IPA 基本情報技術者試験 評価点分布(令和8年9月分)。

この月では、科目Bで600点に届いた人の割合が科目Aより約18ポイント低くなっています。科目Bは擬似言語のプログラムを読んで動きを追う問題が中心で、試験要綱では「アルゴリズムとプログラミング分野16問、情報セキュリティ分野4問」です。科目Aにも同じ考え方を使う問題があるので、まずはそこで手が止まらないかを確かめると、科目Bの準備にどれだけ時間が要るかの見当がつきます。

ITパスポート・応用情報技術者との難易度の違い

IPAの試験区分一覧では、ITパスポート試験は「共通的知識」、基本情報技術者試験は「基本的知識・技能」、応用情報技術者試験は「応用的知識・技能」を問う区分として並んでいます。試験要綱の出題分野一覧表でも、科目A(知識)の技術レベルは基本情報が「2」、応用情報が「3」です(4が最も高く、上位は下位を含む)。

同じ推移表で令和7年度の合格率を並べると次のとおりです。

試験区分(令和7年度)受験者合格者合格率
ITパスポート試験271,352人132,012人48.6%
基本情報技術者試験147,186人56,370人38.3%
応用情報技術者試験82,668人19,319人23.4%

出典:IPA 推移表(平成21年度春期以降)。

試験の形も違います。要綱では、ITパスポート試験は120分・100問で「知識を問う」試験です。基本情報技術者試験は科目A(知識を問う)に加えて、科目B(100分・20問)で「技能を問う」形になっています。ITパスポートで学んだ範囲から何を足せばよいかはITパスポートと基本情報技術者の違いにまとめています。基本情報の科目Aでは、たとえば次のような計算問題が出ています。

ITパスポートの問題はITパスポートの問題集で解けます。

基本情報技術者試験は「すごい」資格? IPAの位置づけと受験者数

「すごい」かどうかは人の感じ方ですが、IPAが公表している位置づけと数字は次のとおりです。

項目IPAの公表
試験の種類国家試験の情報処理技術者試験の一つ(試験区分一覧の【国家試験】)
レベルの位置づけ「基本的知識・技能」(ITパスポートは「共通的知識」、応用情報は「応用的知識・技能」)
IPAの紹介「ITエンジニアの登竜門」。「ITエンジニアとしてキャリアをスタートするには、まず基本情報技術者試験から受験することをお勧めします」
期待する技術水準「上位者の指導の下に」ソフトウェアを設計できる、「上位者の方針を理解し、自らプログラムを作成できる」など
令和7年度の受験者・合格者受験者147,186人・合格者56,370人
令和5年度〜令和8年9月の累計受験者469,126人・合格者194,547人(合格率41.5%)

出典:IPA 試験区分一覧、IPA 基本情報技術者試験、IPA 統計資料(令和8年9月分)の推移表。累計は推移表の「累計」欄(令和5年度〜令和8年9月)です。

つまり、IPAが示しているのは「ITエンジニアとして働き始める人が、上位者の指導の下に担当できる水準の基礎」で、年収や就職への効果を示す数字は、IPAの試験区分のページにはありません(この記事でも扱いません)。受験者の約4割が合格しているので、「受験者のごく一部しか受からない特別な試験」というより、「基礎を準備した人が合格をねらう標準的な入口の試験」と読むのが数字には合っています。

「頭が悪いと受からない?」と不安なとき

試験要綱が定めている合格基準は、科目A・科目Bとも評価点600点以上で、「頭の良し悪し」を測る基準は書かれていません。科目Bは、試験要綱で「技能」を問う科目とされ、擬似言語を扱います。令和8年9月分では、科目Bで550〜599点だった人が1,819人(16.1%)いて、合格基準に近い人が少なくありません(次の見出しの表)。点数が足りない科目を絞って練習する方針は、基本情報技術者試験の勉強時間で扱っています。

勉強時間はどれくらい? IPAに公式の目安はなく、自分の点数から決める

IPAの統計資料の項目は、勤務先・業務・経験年数・従業員数・在学中の学校・最終学歴・年齢などで、学習時間の集計はありません。試験要綱にも勉強時間の目安はないため、「未経験は○時間」といった数字を、この記事では書きません。

当サイトの計算例(目安ではありません)は次のとおりです。IPAは2026年12月27日までの受験日を選べる申込みを案内しているので、10月3日から12週(84日)あると考えます。

手順例
①1週間に使える時間を決める平日1時間×5日+休日2.5時間×2日=週10時間
②週数をかける週10時間×12週=120時間
③科目Aと科目Bに分ける(試験時間の比 90分:100分)科目A 約57時間・科目B 約63時間(120×90÷190≒56.8、120×100÷190≒63.2)
④最初のサンプル問題の点数で比率を動かす科目Aで点が取れるなら、科目Bの比率を上げる

未経験の場合は、勉強を始める前に、IPAの科目Aサンプル問題(60問・90分)を時間を計って解くと、自分の出発点が分かります。時間の決め方の詳細と、科目A・科目Bの進め方は基本情報技術者試験の勉強時間にまとめています。

「難しすぎる」「受からない」「受かる気がしない」と感じたとき:評価点分布で確かめる

掲示板やSNSの「難しすぎる」「受からない」という書き込みは、受けた人の感想で、試験全体の数字ではありません。IPAの評価点分布(令和8年9月分)で、点数の山がどこにあるかを見てみます。

評価点科目A(10,373人)科目B(11,315人)
700点以上1,634人(15.8%)1,828人(16.2%)
650〜699点2,329人(22.5%)1,568人(13.9%)
600〜649点2,806人(27.1%)2,056人(18.2%)
550〜599点1,657人(16.0%)1,819人(16.1%)
500〜549点1,036人(10.0%)1,435人(12.7%)
500点未満911人(8.8%)2,609人(23.1%)

出典:IPA 基本情報技術者試験 評価点分布(令和8年9月分)の点数帯別の人数。割合は当サイトが人数から計算(四捨五入)。

読み取れることは次の3点です。

  • 科目Aは、600点以上が65.3%で、点数が550点台以上に集まっています。500点未満は8.8%です。
  • 科目Bは、600点以上が48.2%で、500点未満が23.1%(2,609人)と、科目Aより低い点数の人が多くなっています。
  • 550〜599点の人は、科目Aで1,657人、科目Bで1,819人です。あと一歩の人が、どちらの科目にもいます。

「受かる気がしない」ときは、自分が科目A型(知識が足りない)か科目B型(擬似言語の追跡で時間が足りない)かを切り分けると、対策が決まります。サンプル問題の科目Aで点が取れているのに科目Bで止まるなら、プログラムを読んで変数の値を追う練習が先です。科目Bの攻略は科目Bの対策に、600点以上でも不合格になる仕組みは600点以上で不合格になる理由にあります。

不合格だった場合の再受験は、前回の受験日の翌日から起算して30日を超えた日以降を指定できます(IPAの再受験規定)。

科目Bの考え方に近い、変数の値を追う問題です(科目Aの公開問題)。

科目Aの出題範囲:23の中分類すべてが対象、セキュリティは重点分野

科目Aの出題範囲はテクノロジ系・マネジメント系・ストラテジ系の中分類1〜23すべてで、「セキュリティ」だけが重点分野です。範囲の表は基本情報技術者試験とは|試験内容・合格基準・申込みにあります。分野ごとに続けて解く場合は、次の分野別の問題集が使えます。

名称の確認:基本情報技術者・基本情報処理技術者・基本情報技術試験

検索では「基本情報処理技術者」「基本情報技術試験」と書かれることもありますが、IPAの試験名は「基本情報技術者試験(FE)」です(英語名は Fundamental Information Technology Engineer Examination)。IPAの試験区分一覧と、試験制度の変遷(検討状況の公表に掲載)には、「基本情報処理技術者」「基本情報技術試験」という名称は出てきません(2026-10-03に確認)。

時期IPAの試験制度の変遷での名称
平成6年度秋期〜平成12年度第二種情報処理技術者試験など(基本情報技術者試験はまだない)
平成13年度〜平成20年度基本情報技術者試験
平成21年度以降基本情報技術者試験(現行の試験制度の区分)

出典:IPA 情報処理技術者試験及び情報処理安全確保支援士試験の見直しの検討状況について(試験制度の変遷)、IPA 試験区分一覧。

「旧称」を探して古い試験の情報にたどり着くと、午前・午後の旧形式の難易度(合格率22〜26%台)を、いまの科目A・科目Bの話として読んでしまうことがあります。いまの形式は令和5年度(2023年4月)からで、年度ごとの合格率は上の表を使ってください。

2026年12月28日以降の休止と2027年度の新試験制度

いまのCBT方式の試験は2026年12月28日以降に一時休止する予定で、2027年度から新しい試験制度に移る予定です。日程と制度の詳細は基本情報技術者試験とは|試験内容・合格基準・申込み、シラバス案の変更点は基本情報技術者のシラバス(9.0〜9.2と新試験制度案)の変更点にまとめています。

受験手数料:7,500円(消費税込み)。最終確認日:2026-10-03。出典:IPA スケジュール、手数料など。

試験日までに何週間あり、どう時間を配分するかは基本情報技術者試験の勉強時間で、計算の例つきで扱っています。

まとめ:難易度は「数字」と「自分の点数」で判断する

  • 合格率は令和7年度38.3%、令和5年度47.1%、令和6年度40.8%。平成22〜令和元年度は22.1〜26.6%
  • 合格は科目A・科目Bとも600点以上。IRTのため「何問正解で合格」は示されていない
  • 令和8年9月分では、600点以上の割合が科目A 65.3%、科目B 48.2%で、科目Bのほうが低い
  • ITパスポート(48.6%)と応用情報技術者(23.4%)の間に位置する(令和7年度)
  • いまのCBT試験は2026年12月28日以降に休止予定。2027年度春頃から新制度の予定

難易度が自分にとってどうかは、公開問題を時間を計って解いてみるのがいちばん確実です。

よくある質問

Q基本情報技術者試験の合格率が低いと言われるのはなぜですか?

IPAの統計資料には、合格率が変わった理由は書かれていません。推移表の数字で確認できるのは、令和5年度から令和7年度にかけて、合格者が57,278人から56,370人(1.6%減)とほぼ同じなのに、受験者が121,611人から147,186人(21.0%増)に増え、合格率が47.1%から38.3%に下がったことです。また、合格率は受験した人に対する割合で、令和7年度に申し込んだ人に対する合格者の割合は32.7%でした(当サイト算出)。

Q旧形式(午前・午後)の頃の合格率と、今の合格率はそのまま比べられますか?

同じ物差しとしては比べにくい数字です。IPAによると、旧形式は午前150分・80問と午後150分(11問出題・5問解答)で、2023年4月からは科目A(90分・60問)と科目B(100分・20問)に変わり、採点もIRT(項目応答理論)に基づく方式になりました。合格率の推移はIPAの推移表で確認できますが、変化の理由は統計資料には書かれていません。

Q月によって合格率は違いますか?

IPAの推移表では、令和7年度の月別の合格率は35.1%(12月)から41.7%(5月・8月)の間でした。年度合計は38.3%です。受験する月を選ぶ材料になるほどの差かどうかは、統計資料からは判断できません。

Q基本情報技術者試験の合格率は、年齢や在学中の学校によって違いますか?

IPAの統計資料(令和8年9月分)では違います。令和8年度4〜9月の年齢帯別の合格率は、当サイトの計算で20〜24歳が44.3%、40〜49歳が25.9%でした。在学中の学校等の表では、大学院(情報系)74.3%、専門学校(情報系)26.5%などです。いずれも申込者のアンケートの集計で、年齢や学校が合格率の差の原因かどうかは統計からは分かりません。人数が少ない区分は率がぶれやすい点にも注意してください。

Q基本情報技術者試験は国家試験ですか?

はい。IPAの試験区分一覧では、基本情報技術者試験は「国家試験」の情報処理技術者試験の一つで、「基本的知識・技能」を問う区分とされています。IPAは試験のページで「ITエンジニアの登竜門」と紹介しています。

Q評価点の「600点以上の割合」と合格率は同じものですか?

違います。合格するには科目Aと科目Bの両方で600点以上が必要です。この記事の「600点以上の割合」は、IPAの評価点分布から科目ごとに当サイトが計算したもので、両方を満たした人の割合(合格率)ではありません。令和8年9月の合格率は、推移表では41.9%です。

Q「基本情報処理技術者試験」「基本情報技術試験」は、基本情報技術者試験と同じですか?

同じ試験を指して検索されていると考えられますが、IPAの試験名は「基本情報技術者試験(FE)」です。IPAの試験区分一覧・試験制度の変遷のページには、「基本情報処理技術者」「基本情報技術試験」という名称は出てきません(2026-10-03に確認)。申込みや受験票では、正式名称の「基本情報技術者試験」を確認してください。

Q科目Bで600点に届かなかったら、すぐに再受験できますか?

IPAの再受験規定(リテイクポリシー)では、前回の受験日の翌日から起算して30日を超えた日以降を、受験日として指定できます。前回の試験を受験せずに欠席した場合は、この規定は適用されません。なお、いまのCBT試験は2026年12月28日以降に休止する予定なので、日程は早めに確認してください。出典:IPA 通年試験に関するお知らせ(リテイクポリシー)、IPA CBT方式で実施する3試験区分における2026年5月以降の試験実施について。

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法令や試験の数字は、改正や年度で変わります。この記事の最終確認日は2026年10月31日です。申込みや合格基準は、必ず試験団体の公式情報で確かめてください。

合格ナビ 編集長・運営者

基本情報技術者(FE)の出題範囲・法令・公式の統計を参照して書いています。プロフィール・編集方針