基本情報 平成22年度 秋期 問61:ストラテジ系に関する問題
から問80 までは, ストラテジ系の問題です。 問61 BPO を説明したものはどれか。
- a自社ではサーバを所有せずに, 通信事業者などが保有するサーバの処理能力や記 憶容量の一部を借りてシステムを運用することである。
- b自社ではソフトウェアを所有せずに, 外部の専門業者が提供するソフトウェアの 機能をネットワーク経由で活用することである。
- c自社の管理部門やユールセンタなど特定部門の業務プロセス全般を, 業務システ ムの運用などと一体として外部の専門業者に委託することである。正答
- d自社よりも人件費の安い派遣会社の社員を活用することで, ソフトウェア開発の 費用を低減させることである。
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答えは c です。
BPO=「ビジネス・プロセス・アウトソーシング」。会社の中の業務(人事・経理・コールセンターなど)を、システム運用ごと丸ごと外部の専門会社にお任せすること。「経理は全部あの会社にやってもらおう」というイメージです。
👉 覚え方:BPO=Business Process(業務)を Outsource(外注)。
ほかの選択肢:a クラウドのIaaS/b SaaS(ソフトを借りる)/d 人材派遣の話。
なぜこれが正解か
正解は c。BPO(Business Process Outsourcing)は、自社の業務プロセス全般(経理・人事・総務・コールセンタ・物流など)を、業務システムの運用と一体として外部専門業者に包括委託する形態。単なるIT運用委託(ITO)ではなく業務そのものを丸ごと任せる点が特徴。
各選択肢の解説
- a:通信事業者のサーバ処理能力・記憶容量を借りるのはIaaS(クラウド)。
- b:外部のソフトウェアをネット経由で使うのはSaaS。
- d:派遣社員活用はソフトウェア開発の請負・派遣で、BPOとは異なる。
覚え方・ひっかけ注意
BPO=業務まるごと委託。ITO(IT Outsourcing)=IT部分のみ、BPO=業務+IT、と階層で覚える。SaaS・IaaS・PaaS(クラウドサービス)と混同しないこと。
理論的背景
BPOは1990年代以降にコスト削減・コア事業集中の戦略として広まった。経営戦略論ではバリューチェーン分析でノンコア業務を切り出し、規模の経済が働く専門業者に委託することで効率化を図る考え方。フィリピン・インドが英語圏のBPO拠点として発展し、近年はBPaaS(Business Process as a Service)としてクラウドベースの提供形態が増加。
実務での使われ方
人事業務BPO(給与計算・社会保険手続)、経理BPO(記帳代行・連結決算支援)、コンタクトセンタBPO、ITヘルプデスクBPO、調達BPO等が一般的。日本ではアウトソーシングコスト削減効果に加え、専門ノウハウ獲得・働き方改革(ノンコア業務削減)の文脈で活用される。一方でセキュリティ・個人情報保護法・委託先管理の課題があり、クラウドサービス事業者選定基準(NIST SP 800-145等)に準じた評価が必須。
試験での位置づけ
基本情報・応用情報のストラテジ系(ソリューションビジネス)で頻出。BPO・BPR・BPMの違い、SaaS・PaaS・IaaSの階層(NIST定義)、クラウドファースト政策との関連で出題される。ITストラテジスト試験では委託先選定・SLA設計・契約形態(請負・準委任・派遣)まで深掘りされる。
選択肢の発展補足
BPR(Business Process Reengineering)は既存業務プロセスの抜本的再設計で、BPO実施前の業務最適化として行われることが多い。BPM(Business Process Management)は継続的な業務プロセス改善のマネジメント手法。SaaS・PaaS・IaaSはNIST定義のクラウド3層モデル。BPaaSはクラウドベースのBPOで、ServiceNow・SAP SuccessFactors等が代表例。ハイブリッド型(一部内製+一部BPO)の柔軟運用も主流化。
出典:IPA(情報処理推進機構)公式 基本情報技術者試験 平成22年度 秋期 問61/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビによる独自AI解説です。