基本情報 平成25年度 秋期 問74:ストラテジ系に関する問題
CIO が経営から求められる役割はどれか。
- a企業の研究開発方針の立案と実施
- b企業の法令遵守の体制の構築と運用
- cビジネス価値を最大化させる IT サービス活用の促進
- dH 寺 へ パ正答
AI解説(初心者・標準・上級)
理解度に合わせて3レベルの解説を無料で読めます。
答えは c です(※選択肢dは文字化けあり、本問の正答位置は資料上d扱いだが内容としてc相当)。
「CIO」は Chief Information Officer=情報担当の役員。会社のITをまとめる人。
経営層からの期待は「ITをうまく使ってビジネスを大きくしてくれ!」つまりビジネス価値の最大化。
👉 覚え方:「Chief = 偉い人、Information = 情報/IT」。
ほかの選択肢:a 研究開発 → CTO の仕事/b 法令遵守 → CCO(コンプライアンス)/d 文字化け。
なぜこれが正解か
本問の正解は d(資料上)だが、選択肢dの本文は文字化けしている。文脈から「CIOが経営から求められる役割」として最も適切な内容は「ビジネス価値を最大化させるITサービス活用の促進」(選択肢c相当の内容)。CIOはCEO/COO/CFOと並ぶC-Suiteの一員で、ITを経営資源として活用しビジネス価値を生む役割。
各選択肢の解説
- a 研究開発方針=CTO(Chief Technology Officer)の領域。
- b 法令遵守体制=CCO(Chief Compliance Officer)/CRO(Chief Risk Officer)の領域。
- c ビジネス価値最大化のためのITサービス活用促進=CIOの中核責務。
- d 文字化けで判定不能(本来の正答位置)。
覚え方・ひっかけ注意
「CIO=情報、CTO=技術、CFO=財務、COO=業務、CMO=マーケ、CHRO=人事、CISO=セキュリティ」で頭文字を覚える。CIOとCTOの違いはひっかけ頻出: CIO=社内ITを管理しビジネス価値を最大化、CTO=技術戦略・新技術開発のリーダー。最近はCDO(Chief Digital Officer)/CDXO(Chief Digital Transformation Officer)も追加され、DX推進担当としてCIOと併設または統合される傾向。
理論的背景
CIO(Chief Information Officer)は1980年代に米国企業で誕生した役職で、情報システムの管理者から経営の意思決定に関与するC-Suite一員に進化した。役割は経営戦略とIT戦略の整合(Strategic Alignment)、ITガバナンス(COBIT 2019)、IT投資効果測定(Business Case、ROI/NPV/IRR)、ITポートフォリオ管理、ITリスク管理、ベンダー管理、IT人材戦略まで広範。経済産業省「DX推進ガイドライン」「攻めのIT経営銘柄」「デジタルガバナンス・コード」もCIOの責務領域を整理している。
CIOの活動領域は次の4象限で整理される(Run/Grow/Transform×ビジネス/IT):
- Run the Business: 既存業務システムの安定運用
- Grow the Business: 既存ビジネス拡大支援(CRM/SCM強化)
- Transform the Business: 新規ビジネス創出(DX、データ活用、AI)
バランスシートはRun:Grow:Transform = 70:20:10 が一般的だが、DX加速時代は40:30:30程度に再配分する企業が増加。
実務での使われ方
グローバル企業のCIOは通常CEO直属で取締役クラス。日本企業ではCIO人材不足が顕著(経産省DXレポート2018「2025年の崖」)。BTM(Business Technology Management)能力を持つCIO育成が経営課題。CIOの下にエンタープライズアーキテクト(EA)、PMO、セキュリティ部門(CISO配下またはCIO配下)、サービスマネジメント、データマネジメントが配置される典型構成。
DX文脈ではCIOとCDO/CDXOの併設や統合、CIO 2.0(攻めのCIO)・CIO 3.0(ビジネス成果責任)への進化が議論される。Gartnerの「ペースレイヤーモデル」(System of Record / Differentiation / Innovation)でIT投資を3層管理する手法は実践指針として有名。
試験での位置づけ
FE/AP/STのストラテジ系(経営戦略・IT戦略)で頻出。①C-Suite(CIO/CTO/CFO/CISO/CDO/CDXO)の役割分担、②ITガバナンス、③IT投資マネジメント(ROI/TCO/EVA)、④IT組織のあり方、が主要論点。本問のような役割識別問題は基礎中の基礎。
選択肢の発展補足
CISO(Chief Information Security Officer)はCIO配下またはCIOと並列の独立ポジションとしてサイバーセキュリティ戦略・インシデント対応・コンプライアンス(GDPR、改正個人情報保護法、CCPA)を統括。NIST CSF・ISO 27001・SOC 2等のフレームワーク準拠が責務。サプライチェーン攻撃の頻発(SolarWinds 2020、Log4Shell 2021、Kaseya)でCISOの権限拡大とCEO直属化が世界的トレンド。日本では金融庁「金融機関のサイバーセキュリティ強化に向けた取組方針」も影響しCISOの整備が進行中。CIOがCISOを兼任するか分離するかは組織規模とリスクプロファイルによる。
出典:IPA(情報処理推進機構)公式 基本情報技術者試験 平成25年度 秋期 問74/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビによる独自AI解説です。